またまたお久しぶりです。

 

写真は、いつものとおり「遅れたニュース」で、先日のスーパームーンです。

ちと手を掛けて、ちゃとん「もよう」が出るように撮りました。

 

 

今日９月３０日は、高校の恩師のお誕生日です。

恩師Ｓ先生は、地学担当でした。そして３年間「担任」…。

厳しさと優しさ、バランスよく兼ね備え、いつも笑顔。私にとっては父親のような存在でした。

 

昨今、学校の先生など「信用できない人種」のひとつに数えられているような悲しい状況ですが、

あのころは、卒業してからも「せんせー！」と、飛んで行ってお話したい教師も、

まだまだいた時代だと思います。

私は仲良し５人組と、卒業後も連絡を取り合い、お互いの結婚式に出たり、

Ｓ先生をお誘いしてミニクラス会をやったり…まだ自由がきくころはよくやっていました。

そのＳ先生のお誕生日が９月３０日でしたから、私は結婚して落ち着いてから、

必ずプレゼントを送り、子供のいなかった頃は久しぶりにお会いして手渡したりしていました。

やがて子供が生まれ、外出がままならなくなってからは、お花を送るようになり…ハテ何年たちましたか。

こちらに越してきてからは、家も車で行けば小一時間のところ。

家に来いよ、会いたいね…といわれ、ようやく約束を取り付けたその前日、

Ｓ先生は玄関先で転ばれたとのことで、予定はキャンセルになりました。

結局…では次の機会に…といっていたのに、忙しさにかまけてそのまま…。

あの時、なぜ玄関まででもお見舞いに行かなかったのかと、あとで悔やみました。

 

４年前、そろそろお誕生日も近いなぁと思っていたら、Ｓ先生の奥様からお電話がありました。

奥様とは一度もお目にかかっていないのに、いつも「毎年お花をありがとう。主人がとても喜んでます」と

わざわざお電話してきて下さり、そのあとでＳ先生がお出になるのが常でした。

なので私の方の状況もよくご存じで、電話では昔からの知り合いのようにお話していただいてました。

時にはうしろで先生が「おーい、いいかげんに電話かわれぇ」などとおっしゃったり。

 

その奥様からのお電話で、Ｓ先生が入院されたとのお知らせ。

呼吸器系が…ということで、詳しいことはお話しなさいませんでしたが、

言わずもがなの「重症」の御様子、ただ、お話はしているとのことでした。

奥様は、毎年お花をくれるあなただから、お知らせしておこうと思って、と。

病院も教えていただきましたが、元々ご夫婦で謙虚な方々。

お見舞いは私の状況を知っているので「こなくていいから」と、そしてお花も今年はパスで…と。

先生が病床で、きになさっておられたのだそうです。そのための電話でした。

ではご退院なさったら、快気のお祝いに送らせていただきます、と申しました。

結局、次にご連絡いただいたのが訃報だった…というわけです。

葬儀は密葬だからとご連絡いただきました。私立の高校で、元は校長まで務められた方ですから、

葬儀はさぞ盛大に…と思っていたのですが、ご本人がそれはやめてくれと、そういうご希望だったとか。

 

しずかにひっそりとがいい…そんな感じでしょうか。先生らしいなぁと思いました。

その後は奥様と電話でお話をすることが増え、江戸っ子のようなさっぱりした奥様は、

お話してて、とても楽しかったです。

この夏、暑中お見舞いを出しましたが、いつもお返事のはがきかお電話があるのになぁと思っていましたら、

今度は娘さんからお電話…。娘さんとは一度もお話したことがありません。

でもご両親と同居でしたから、私のことはご存知でした。

「いつも両親からとんぼさんのことは伺っていました。それでこのたびもおハガキいただいたのに、

返事がなかったらご心配なさるだろうと思って」と。

今度は奥様の入院でした。たぶんこのまま意識は…と思いますとのこと。

私の方も、この夏ちょっといろいろありましたので、それきりになっています。

 

９月３０日、この日がきて私は、長い今までの年月を思いました。

年を取るということは、それだけ人を送る回数が増えるということです。

母が「年取ると訃報を聞くたび、心にひんやりと風が吹くような気がする」と言ってました。

今、それがわかります。

 

今年のブログは、なんだかもうほったらかし…で、秋を迎えてしまいました。

暑さと忙しさで、なんだかわからないうちにすぎましたが、ようやく涼しくなって、

ほっと一息…そして、あぁもう９月もおわるんだぁと、月日の経つ速さを実感しています。

復活復活と言いつつ、すぐにヒザをついてしまい、ぜーぜーと息つくような半年でした。

それなのになぜかちゃんと思い出す「亡くなった人の誕生日」。

来月は母と主人の誕生日もきます。お花を飾りましょう。

逝った人は、必ずいろんなものを遺してくれています。

それを大切にしようと思います。

 

先生と、母と、主人が「そろそろちゃーんとしたらぁ」と言ってるような気がします。

こんな私のえぇかげんブログだというのに、お見限りなく訪れてくださる皆様、

ご相談を、とメールをくださる皆様、本当にありがたいことです。

友人のお孫さんの七五三の支度も追い込みです。

ちゃんとしなきゃぁね…と、今朝お線香をあげながら主人に言いました。

あれもこれも同時進行でやっています。ゴールはいっしょかもですが、それも一つのやり方。

秋の涼しさに背中をおしてもらって、もうひと踏ん張り！です。