ストリートビュー

写真はとりあえず実家の花です。

Ｇｏｏｇｌｅさんには、ほんとお世話になっているのですが…。
ストリートビュー…ちょっとなぁって思っています。

皆様、ぐーさん（面倒なのでこう書きます）の地図検索はおつかいでしょうか。
私は、初めて出かけるところや、遠くへ嫁いだお友達ところなど、
そぉっと検索したりしています。
元々「航空写真」っていうのが好きで、日本列島をセスナで縦断したビデオは
たまーにボーッとしながら見ていたりします。
ホラ、なんとかは高いところが好きだってぇし…。
自分のところをググって見て「えっ」と驚きました。
なんたって玄関先の鉢植えがぼんやり見える…。
まぁそれが「鉢植え」だとしっているからですが、近くの幼稚園では
園児の影がながーく伸びて、夕方だということがわかります。
それだけでもすごいなーと思っていましたが、
今度は「ストリートビュー」なるものが…いや、そうなってだいぶ経ちますが。
今日、そのことで「モンダイあり」というリポートをやっていました。

私もあまり詳しくないので、まちがっているかもしれませんが、
我が家から数キロはなれたところに、地図上で道路がすべて青線で
示されているところがあります。その範囲内で道をたどり、
場所を決めて「ストリートビュー」にすると、
クリックした場所の道路に立つ格好で画像が現れ、
方向操作することで、３６０度、アタリの景色が眺められます。
更に前に進んでいったりもできます。
地図の場合は俯瞰ですし、迫っても人の顔まで見えませんが、
このビューだと、とまっているクルマのナンバーがだいたいわかります。
これっていいんでしょうか。
今のところ、我が家の周辺はまだその処理がされていないのか、
ある特定の場所の写真が一枚でるだけ。
例えば我が家の近くの公園があったところの古い道とか。
でも、その「青い線の道」はどこで止まっても見えるんです。
テレビのリポートでは、ある女性が身内に知らされて調べたところ、
自分の家のガレージのところに立っている、その人自身が写っていた…。
ギョッとしたのは、拡大率を下げたら…横浜でまだ「青く」なっていないのは
私の住む地域アタリだけ…みたいでした。
いずれはウチの近辺も、そう、隣のものすごい坂道も、
画面上でトロトロと降りていくことができるようになるわけですわ。


東京の不動産屋では、お客様に物件の近くの「ストリートビュー」を
見てもらって、周りの様子を紹介している、といってました。
プライバシーって、どのあたりまで？
ぐーさんでは、カオはぼかしてるとか、申し入れがあれば削除している、とか
そういうお話のようですが…。

いつも思うのですが、世の中には一部の「ココロナイヒトタチ」がいます。
作るほうは良かれと思っても、また使うほうもほとんどが悪用しなくても、
その「イチブ」の人たちは、平気で悪用します。
先の写真に写っていた女性の家は、以前空き巣に狙われたことがあるとかで、
不安だ…と言ってました。

「リアル」とか「バーチャル」とか、それはそれでとても楽しいとも思います。
でも、そういうことが進むにしたがって、同時にきをつけなきゃならないことも
一緒に増えているような気がします。
この前は１４歳の女の子が、ゲーセンのクルマのゲームがうまくできたから
大丈夫だと思った…と、本物のクルマ持ち出してひき逃げしました。
本物のクルマは免許がなきゃ乗れませんが、ゲーセンのクルマなら子供でもＯＫ。
だからこそ「これはゲームなんだ」ということを、どこまで理解できるか、
つまりは「してはいけない」ことをきちんと分別として持てるかどうか、です。
モンスターペアレントとかモンスター患者とか…、
大人でさえ信じられない「非常識」な人がいます。
モラルとかエチケットとか良識、なんて言葉はどこいっちゃったのかねぇ、
というような時代になってしまいました。
そんな中で「便利だおもしろい」だけで、「できる」ことをたくさん増やしたら、
「してはいけないこと」をする人も増える…なんかそんなきがするんですよねぇ。

相手を思いやる、なんぞとおおげさなことでなく、
「ちょっとした気遣い」が、今なくなっています。
先日ゴミの日に雨が降り、傘をさして出ました。
ちょうど通学時間帯で、学校へ向かう小中学生や、
近くの幼稚園への親子連れが、たくさん通ります。
ゴミを捨てた私が家に戻るべく、逆方向へ向かって歩き始めると、
前から来る学生たちは、体はよけるものの傘はそのまま…私が傘を傾げます。
いわゆる江戸しぐさでいうところの「傘かしげ」ですね。
向こうが傾げないから、私の肩にしずくが飛んできたりします。
次にきた幼稚園児、私の腰くらいの高さで傘をくるくるくる…。
うしろからくるお母さんは「クルマに気をつけなさい」というけれど、
傘をまわしちゃいけません、はいいませんし、ご自身も傘傾げはしない…。
次々やってくる反対方向へ行く人のおかげで、私は傘をかしげたり、
よそのお宅の玄関先まで入り込んで身をよけたり…。

悪い人ではない、だけど心遣いができない、
迷惑をかけていることに気がつかない、実はそれは「恥をかいていることも
気がつかない」という、寂しいことなんですけどね。
そういう人が多いなかで、悪気なく写したり出したりする写真や映像によって、
ごく一部の「本当に悪気のある人」たちに、
むざむざと、彼らにとってのたのしいことを提供することになったら、と思うと、
新しいことをはじめるなら、もう一度「あわせてするべきこと」も
みんなで考えていく必要があるのではないかと思うのです。
私は、家の近所などの写真を撮るときも、個人の家や庭などについては
表札とか、誰が見てもわかるような特徴とか、そういうものは入れないようにし、
またどうしても入ったときなどは、処理して消したりぼかしたり…。
近所でも良く知られているような場所はいいかな、とか、
とっても悩みながらアップします。

隠しカメラが、犯罪を抑止したり、犯人の特定につながったり、
それはそれで評価すべきことと思います。
でも、同時に「悪意ある隠し撮り」も増えています。
ぐーさんのストリートビューは、なかなか出られない私にとっては、
嫁いだ友達が緑多い町に住んでいて「ああ、いいとこだなぁ」とか、
「こんなに大きな川のそばなんだー」とか、
まだ行ったことのないところに思いをはせたりして、楽しんでいます。
同じ地図や写真を見て「ここは逃走ルートに使える」なんて、
そんなことを考えながら見ている人がいませんように、と祈るばかりです。

パソコンをやんなよぉというのに「怖いからヤダ」と、
パソコンがインテリアになっている友人がいます。
パソコンやらなきゃウィルスの心配もないし、と言いました。
ネットを使わなきゃネット詐欺にも会わないし…、
でも実は、世界中で「自分ちの玄関先」が見られるとわかったら…。
あーなんだかなー…。

いずれ我が家が、ググったらでてきたときのために…草取りしとこっと。