節分は、暦の上でいけば「大晦日」、立春がお正月…。
豆を撒いて鬼を祓い、よい「春」を迎える…わけです。
以前、船橋に住んでいたことは、再三書いておりますが、当然「千葉県」
千葉県と言えは?…ふなっしー…じゃなくって!ピーナッツ、です。
八街と言うところが有名ですかね。
で、船橋には「豆まき用落花生」が、普通に売られてました。
最初に見たときは、あらまぁと驚きましたが、要するに「殻付」で撒けば回収可能で、
しかも殻を剥けば衛生的に問題なく食べられる…というわけですね。
まぁ食べ物を無駄にしない、という点では確かにそうなのかもしれませんが、
「昔からの…」と言うことには、意味があります。それが飛んじゃうんだろうなぁと…。
おせちもそうですが、ただ「保存できない時代だったから」というだけでなく、
「祝う」「寿ぐ」「祈る」「願う」…そういうものが、根底にはあるわけです。
あまり実用ばかりで選ぶと、また単にイベントになってしまうのかなと…そんなことを思います。
昔、病気でも、異常気象でも、地震や津波などの天災も、その原因がわからないものは、
鬼の仕業、魔物の仕業、人でない者の仕業、そして人の怨念、呪詛…
そういうものによる、と信じられていました。姿の見えないものは怖いものだったわけです。
なので、いろいろな「魔除け」や「厄払い」が考え出されたわけですね。
まず「鬼」は、どうしてもあのトラ皮パンツの二本角…が連想されますが、
もっと広範囲で、例えば人もあの世で成仏できずにもどったものは「鬼」と言われました。
つまり、上に書いたような「恐ろしいもの」をみな「鬼」と見立てて、それを祓いたかったわけです。
まず、豆は大豆、それも炒ったもの。これは一つには鬼は「丸いものがニガテ」ということ。
イザナギノミコトが黄泉の国から逃げ戻るとき、追いかけてくる鬼たちに最後に投げつけたのは「桃」、
だから鬼退治は桃太郎なわけですが、桃も丸いですよね。
つまり鬼は丸いものを恐れる…また「大豆」は古くから日本では大事な食糧であり、命の源と言われました。
この丸くて力強いものに魔を祓う力があるとされているから撒くわけです。
いろいろな言い伝えがあって、豆=魔滅、また豆が鬼の眼を痛めつける=魔目
炒るのは、まずその音を鬼が嫌いといわれていることと、
豆を炒る=魔の眼を射る…ほんま語呂合わせばっかしですが…おせちもほとんど語呂合わせですよね。
日本語はひらがなと漢字の組み合わせ文化です。ゴロ合わせがたくさんできるのも、
日本語のたのしいところなのかもしれません。
次に…どうやって撒いてますか?母におそわったこと…でいうと、まず撒くのは夜。
鬼は夜出るそうで…豆は神棚にお供えしておくこと。
家族全員がそろった状態で、撒くのは「当主」、まず玄関で外に向かって「鬼は外」。
これで玄関先の鬼を祓う、すぐに玄関は閉めること。
そのあと玄関に遠い奥の方の部屋や台所など順番に撒きながら玄関に向かう。この時は「福は内」。
最後に年の数だけ豆を食べる。これも昔は当然数え年でした。
私が子供のころは、今のように深夜のテレビもありませんでしたし、
子供は8時9時に寝る時代ですから、8時ごろにはやっていたと思います。
節分といえば恵方巻きが大流行ですが、あれは最近になっての物。
一説には「海苔屋」の陰謀だとか、寿司屋のアイデアだとか、いろいろ言われています。
バレンタインのチョコレートみたいなもんでしょうね。
それを考えると、意味ないわ…ですが、おいしいものなら縁起かついでいいんじゃないの?とも思います。
以前、ネットスーパーの宣伝文句に乗って「ハーフ」を買いましたが、ハーフでも丸かじりは多い!
元々私はいろいろ入ってる太巻きより、単品のかんぴょうとか鉄火の方が好きなので、今年はパス。
節分のしきたりには母がむかーしやっていた「柊鰯(ヒイラギイワシ)」もあります。
魚の臭さと柊の葉のトゲトゲで、鬼を退散させる…というもの。
いろいろ考えると、本当に人が「見えないもの」「暗い闇」を恐れていたんだなと思います。
あっかるーい現代、どうしても豆まきも恵方巻きも「イベント」みたいに思えますが、
殻付落花生は…やっぱりなぁ…と思います。
ちゃんと「意味を持つ」ことであるという、しきたりや行事の「由来ごと」、伝えたいものだと思います。
それによって、今の時代の「しあわせ」を思い、家族の平穏無事を祈る…そんな行事として
続いていってほしいものだと…まぁトシのせいかそんなことを考えるわけです。
家の中は小袋入りを撒こうかと
密かに考えていた私です
炒り大豆ならいいんじゃないですか?
私も何年か前「△袋の豆」使いましたよ。
玄関先だけは開けて撒きましたが…。
子供の頃(30年以上前ですが)、節分の日は、海苔巻きを恵方に向かってたべてました。
朝食とか、立ったままとか、黙ってとか、細かいルールはなかったですし、恵方巻という言葉さえなかったと思います。
同じ小学校の中でもやってるお宅は少数派だったので、マイナーな慣習なんだと子供心にも思ってました。
それが、近年コンビニが展開して、あっと言う間に全国区になり、驚いています。
売れ残りの廃棄が大量に出たというニュースを見て残念でした。
クリスマスケーキと同じで、タイミングは大事かもしれませんが、もったいないと思ってます。
売れ残りの廃棄…私もみましたが、
期限ではなく「目的終了」だから…では、
あまりにも安易ですよね。
「残り物には福がある」って言いますもん。
「残り福」で売ればいいのにと思いました。
それでなくとも、時間の過ぎたお弁当とか、
ほんとにもったいないと思います。