ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

過去と出会った日

2007-05-06 19:41:27 | つれづれ
写真は古いカーテンです。
10年以上も前のことになりますが、義父が亡くなったことで、
実家の解体をすることになり。片付けをいたしました。
最終的に主人が一人で行って残す物を決め、別のところに預けて早10数年。
いいかげんに…というとこで、この雨の中引き取ったのですが、
独身時代の本棚がひとつ…主人のお手製です。
あの当時はとーちゃんの個室も和室で、それにあわせて押入れの上段に
すっぽり入る大きさに作ってあり、結構分割してこまごま棚もある、
「アンタけっこう器用だったのねえ」…そういえば、
通信工学だったとーちゃんは、ステレオも全部自分で組み立て、
私がお座りして中にはいれるほどの、バカでかいスピーカーも作ったんでした。
で、その本棚にかかっていたきったな~~~いカーテンが上の写真のもの。
色もさめていて、ダンダラになっています。一番広い面積はいやーなピンク色。
あとは黄色くなっていたり、薄茶だったり…。
「センスわるいわねぇ」と言いかけて「待てよ、どっかで見た柄だ…」
思い出しました。付き合い始めてまもなく、頼まれて私が作ったんでした。
うそ、なにこの色…。元はとてもすてきな「ミルクココア色」だったんです。
染料というものは、そのまま薄くなるとは限らないんですねぇ。
一番強い色が残ったということなのでしょうか、ほんとにイヤなピンク。

この生地はシャークスキンでしっかりした地、カーテンの残りで、
当時主人が使っていた「バインダー」のカバーも作りました。
ポケットをつけたので、ペンやメモが入って便利だと喜ばれたんですがねぇ、
その後何を作っても「ありがと」だけで、使ってくれたためしがない、
じんべ、浴衣、セーター…、3年でやめました。

さて、そのほかに出てきたのがなんと「教科書」、
それもなぜか「数学系」ばっかし!あたしはね、すーがくが大っ嫌いなのよ!
結局通信工学に走った?とーちゃんですから、元々すきなんでしょう。
すみっこから、ようやく「小倉百人一首」と「ことわざ辞典」がでてきました。
まぁ少しは「文系」もやってたんだわな…とよくよくみれば、
裏にある名前は私の「旧姓」?…あたしのじゃん!
これは?こっちは?残りは全部「釣り」の本。
で、これ全部捨てていいの?ダメー。
結局ほこりを払って、ちっとマシなダンボールにまたせっせと詰め詰め。
それでも私が入れたら、ダンボール二個が一個に片付きました。

そのほかにも学校のスポーツ大会でもらったらしい「メダル」、
習っていたというそろばん、修学旅行(しかも中学の)の資料、
まったくもう…と思いながらも、ふと自分のものを思い出しました。
私も、小学校の修学旅行の資料、まだとってあります。
夏休みの宿題の押し花とか、国語の漢字練習帳とか…どこかに入っているはず。
他人からみればただのゴミやら、つまらない記念品でも、
本人にとっては、それを手にしただけでそのときのことをあれこれと思い出す、
とても大切なものなのですよね。
そうはいってもこの年になると「断ち切る」ということもできるようになります。
写真に残して実物は捨てる、同じようなものは代表をひとつだけ残して
あとは捨てる、でもねぇ着物と古布はゼーッタイ捨てられないんですー!

上手な収納のポイントに「断ち切る」というのがあるそうです。
とっておいても役には立たない、あるのはただ「懐かしさ」と「思い出」、
やっかいなシロモノではありますが、どこかで整理をつけないと、
我が家は「ゴミ屋敷」への道を、また一歩進むことになっちまいますー。

連休最後の日、雨の音を聞きながらちょっとだけタイムトラベルした日でした。



コメント (9)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« だから暑いってば… | トップ | 残るは疲ればかりなり? »
最新の画像もっと見る

9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (陽花)
2007-05-06 21:30:45
何かを見た事がきっかけで懐かしい
昔を思い出す事ってありますね。

他人がみればゴミのようにみえるものでも
自分には大切で必要な物ってあります。
でもなかなか処分はできませんね。

ご主人様は器用でうらやましい~。
うちは何かを作るじゃなくて壊すほうです。

返信する
物はただの物でない・・・かも? (maymayman)
2007-05-06 23:37:05
長いこと生きてると心にも垢がたまります・・・
とんぼさんのばやいは!心の臓に毛が増える様ですが???
この際『垢』は良い悪いでは有りません・・・

物はヨスガ!羊は足袋が大好きです呉服屋だけに!?って違います『旅』ですよ~~恥ずかし!色々な所に行っていますがまだまだ行きたい所だらけです・・・欲張りなんです・・・行った先で必ず目に付く所に置いておける、その土地ならではのお土産を買ってきます(必ず家の中に置きます)30年経っても、何時もは気にしていないんですが、偶にふと『あの時』に心が飛びます・・・非現実に心を遊ばせ開放される・好奇心を満たして知らない知識を知る・エトセトラエトセトラ・・・
私にとってはヤハリ垢ですが心の花でも有るのです、旅は一番安い何十年も何百回も使える思い出です。家に来た人は何やら訳の判らないものが、しかも国籍不明な物がこちゃこちゃ置いてあるので・・・少し引くようですが・・・
返信する
まっしろなマフラー (Suzuka)
2007-05-07 00:25:59
やはり夫の実家を片づけたときですね。

処分をする方のヤマに、そっとあった
手編みのマフラー。

中学のころだかに、もらったらしい。
(わたしのあげたのより、ずっとじょうず!)

「とっときなよ」

あまずっぱい、そんな頃もあったのね。
(ハチあわせさえしてなければ、寛大)
返信する
Unknown (とんぼ)
2007-05-07 01:20:52
陽花様
たしかに「器用」ではあるんですけどね、
わたしにとっての暮らしに役に立つものは、
一切つくってくれません。
棚まで私がつけるんですから…。

maymayman様
旅はいいですね。お土産も重要、実家がそうです。
ありとあらゆるところに、ところ狭しと並んでる。
見るとわかるんですよね、あれ買ったとき、
オバサンがお茶いれてくれてさー、とか、
これ買ったのあの旅行のときだよね、とか…。
だからわかるんです。そういうものをやたらと
捨てられないというのは…。
しかし、現実には、息子とシゴト…広い場所を
確保しなければならない暮らしでしてねぇ。
何かをどうにかしないと、身動き取れないんです。
そういうときには女ってあっさりやっちゃう…、
あれっ私だけか?しかもとーちゃんのもの中心!
もちろん思い切るにはものすごい努力がいりますよ。
わたしだって実は納戸に「私のお宝箱」、
ちゃんと確保しています。これだけはねぇ…っての。
結局、あっさりになるまでが、たいへんです。
ところで…私の心臓は「チタン製」といわれとります
毛もはえねぇよな…って、とーちゃんが…。

Suzuka様
鉢合わせしなければ…、ホント、私もそうですね。
したひにゃあ…にっこり笑ってバッサリ斬ります。
返信する
チタン製・・・か・・・ (maymayman)
2007-05-07 13:57:09
御見それしました!

家のかみさん・・・よその女性とのツーショットの写真、何時のまにか?全部捨てていた!!!・・・結婚二年目で気が付いたが・・・恐ろしくて何にも言いませんでした・・・それでも『亭主関白』させて貰っている?と言う事なんでしょうか??この年で気が付いた!
返信する
Unknown (武者子)
2007-05-07 18:46:02
私も先日、戸棚の中を整理したんですけど、もぉ結構処分しました。
でも、maymaymanさんのコメントを読んでハタと思い出したことがひとつ。
実はワタシ、もともと物を増やさず、さらに捨てる事に抵抗を感じないタチなのですが、それでも豪州で暮らしてた頃の思い出の品々、プラスチックケース一箱を占領したまま微動だにせず!!
これもいつか、どうにかしないといけないんだろうなぁ(しみじみ)。
返信する
Unknown (とんぼ)
2007-05-07 21:42:31
maymayman様
女性は…結婚してしばらくすると、
心臓に毛が生え始め、やがてびっしり生え揃うと、
やがて「抜け替わる…」そのときは
「鋼鉄製」となり、やがてまた毛がびっしりと…、
こうして「ステンレス製」「チタン製」へと
変化していくのであります…。
奥様、お大切になさりませ。

武者子様
すごーく思い切って「えいっえいっ」と、
振り切って捨てても、振り向くとまだイロイロ…。
シンプル イズ ベスト…という言葉が、
とてもすきなんですけど、現実はねぇ。
アレリカのよーな、もしくは日本の古民家のよーな、
でーっかい家にすんでみたいものだ…。


返信する
mayちゃんへ! (萬屋千兵衛)
2007-05-07 22:26:27
猿回しの猿!いるでしょ?

あれ、あ、な、た、!

奥様に決して逆らってはいけませんよ!
寝首掻かれます!(爆)

Suzukaさんのコメントあるでしょ?
私の推理に間違いがなければ、私の知ってる女性。
あの方は、本当に女性らしい上品な方で、繊細な心の持ち主。
優しくて、愛の心に満ちあふれ、人の心を大事にする女性。

そんな彼女が、ご主人の中学生時代の青いリンゴのような、
淡い恋愛ごっこに対して、「、、、とっときなよ!」の発言!(爆)

恐え~!!!!!

教訓!
どんな、些細な思い出であろうと、過去の痕跡を残してはいけない。
千の風にして、吹き消す事!

男は思い出にすがって生きるから、つい、思い出の品を残す。
女は新しい出会いを大切にするから、過去を忘れる。

旅してる間があったら、過去をドンドン燃やしなさい!(爆)
返信する
Unknown (とんぼ)
2007-05-07 22:43:25
萬屋千兵衛様
ほじくり返されるとサッと血の気の引くような
奥様になんべんも殺されなきゃならないような、
そんな過去を持つオノコよ、おぉ~あわれよのぉ。

振り切るものは、過去と贅肉 家のゴミ!
返信する

コメントを投稿

つれづれ」カテゴリの最新記事