ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

あの日から1年…

2012-03-11 04:26:31 | つれづれ

 

あの未曾有の災害に、言葉は今も、みつかりません。まずは「合掌」…。

 

あの日のことを思い出します。

横浜は地震が珍しい土地ではありませんが、あんな大きな揺れは初めてでした。

電気がとまり、ケータイもつながらず、家の中と玄関をウロウロしているところに、

外出していた父が自転車で駆けつけてきてくれました。

とりあえず無事を確認し、しばらく経って電気が通じ、やがて電話もつながりました。

「食器が30個くらい割れちゃったよ」、「ケガしなかった?」

そんな会話をしていたちょうどそのころ、大きな津波が、北の海岸を襲っていたのです。

報道される現実が、どうしても映画のように見えて、どこか別の世界のことではないのかと思ったり…。

それでもすぐに始まった計画停電、息子と毛布にくるまり、ラジオを聴きながら、カンテラを見つめながら思いました。

「北の人は今頃もっと寒いだろ、もっと暗いだろ、もっと不安だろ。どうかがんばって」と。 

 

あの夜からしばらくは、服を着たまま寝ました。

あっという間に店頭からいろいろなものが消え、父は毎日自転車でスーパーを5軒も6軒もまわって、

息子の牛乳を探して届けてくれました、私はブログを通じてたくさんの方に応援していただき、

北は北海道から、南は九州まで、たくさんの「物資」を送っていただきました。

ありがたくてありがたくて、届く荷物をあけながら、涙がポロポロこぼれました。

 

あの日から「防災」と言うことが、いつも心のどこかにあります。

いくら備えたって、家がつぶれるほどの災害ならムダにもなるのでしょう。

外で被災したら、どうにもなりません。それでも「どうせわからないんだから」とは、どうしても考えられません。

阪神の時は遠かったのです。テレビで恐ろしい光景を見たのに、今と同じようにやりきれなかったのに…。

一時的に防災の意識は高まっても、いつしか「喉元すぎれば」でした。

幸か不幸か、こちらはあの日以来、以前よりも地震が来ます。

長野が揺れても、山梨が揺れても、伊豆沖が揺れても、福島や茨城が揺れても、ここはそれを感じます。

そのたびに、鎮まりかける「備えの思い」が、はっと眼を覚まします。

 

あの日からこっち、私に何ができるだろうかと、考えました。

わずかばかりの募金をし、受け付けてくれるところに少しの荷物を送り…。

そして思いました。何もできないのなら、せめておそわったことを忘れずにいよう…。

備えはできることをしよう。もしものときにはどうするか、父とも夫とも「こうするからね」と話をし、

荷物はここだよ、これとこれがそろえてあるからねと伝えました。

息子のそばにはいつも「負ぶいひもの袋」を置き、少しでも揺れれば、私は玄関を開けます。

よそはダレも出てこなくても、道行く人が「なんだ?」という顔をしても、扉があくように。

 

1年経って「ここまで復興しています」という頼もしい報道もあれば、「お先真っ暗で」という報道もあります。

原発にいたっては、家が壊れてもいないのに、遠く離れたところで暮らさなければならない人たちがいます。

祈ることしかできませんが、どうかこのまま全てがよい方向に向かいますように。

そして、たくさんの犠牲者の魂が、一つ残らずよいところにいかれますように。

私にできることは「学んだことは忘れない」だと思っています。

 

 

 

<追記> 先日みつけた防災グッズです。 

我が家にはプラのタンクみたいなものもあります。水入れみたいな袋もあるんですが…

父はたぶん少し片マヒが残ります。

もしものとき、それでも父は「世話になるのはイヤだ」の人でしょうし、我が家のために戦力になりたいと思うでしょう。

だからと言って、もし給水車のお世話になることがあったら、どうやって水を運びましょう。

水って重いんですよね。そんなとき、これを見つけました。肩紐が痛かったらタオルを巻けばいいかなと思っています。

ショルダーにもなるし、普通に手で提げることもできます。 

     

せおう水袋 ライフウォーターバッグ
クリエーター情報なし
幻冬舎

 

阪神大震災の時、障害者は健常者とは別の、たいへんな思いをしました。 

あまり報道はされていませんが、特集も組まれました。障害者と言っても状態は千差万別。

全てのことに介助が必要な人もいれば、父のようにちょっとしんどいヒトもいます。

高齢者も多く、ヒザが悪い腰が痛いというヒトもたくさんいます。

被災者というくくりなら、みんな平等ですが、ハンデのある人には「便利グッズ」も必要です。

1箱に2個入りです。 


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (とんぼ)
2012-03-12 00:43:59
陽花様

ほんとに、もう1年。
あの半月あとに父が倒れたりで、ほんとに忙しい1年でしたが、
それでも地震のことは、いつもココロのどこかにありました。
この夏の電力はどうなるのかと、今から思っています。
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Unknown (陽花)
2012-03-11 14:33:02
あれから1年なんて信じられないくらいです。
先日地震直後の長い時間大きく揺れている
画像を見てから、阪神淡路の立っていられない
地震を思い出し、生きた心地がしないほど動揺
してしまいました。
計り知れない自然のエネルギーが襲いかかってきたら何処にいても安心安全ではありませんが
備えあれば心強いですね。
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