先日、よそ様のブログで、傘の部分名称のお話がありました。
石突とか露先とか…まぁ和傘洋傘どちらにせよ、知らなくても済むことですからねぇ。
昔の道具ほど、当然のようにものの名前も、部分名称も忘れられていきます。
暮らしが洋風になっても、まだ和室などはありますから、かろうじて「鴨居」「長押」はまだわかりますかしら。
かまどの話などが出て「昔は台所に必ず『荒神様』のお札が貼ってあったわねぇ」と言ったら
「コージンさま…って、誰ですか」と言われてヘタりました。
囲炉裏は知っていても「自在鉤」は知らない、かまどは知っていても「火吹き竹」は知らない、
炭火はわかるけど「熾火」「埋め火」は知らない、火消壺を「火消しの持ってる道具」といわれたひにゃ…。
足袋のこはぜを「あの履くときのツメ」…あぁ日本はどこへいくのやら…。
確かに、私たちだって江戸時代に使われていたころの道具なんて、わからないものはたくさんありますけれどね、
せめてまだ現存しているものの名前は、知ってほしいなぁ、特に和装関係は…と思います。
それでなくとも言葉というものは「転訛」というものもありますし、元は違っていたのに、もあります。
さざんかは元はさんざか、ですしね。でも、言いやすいほうへ移行していくものでも、
まだ現役であるものは、せめて覚えてほしいです。
足袋のツメではなく「こはぜ」、「伊達衿」と「半衿」をごっちゃにしていた方もいましたね。
以前、御懐紙入れや数寄屋袋などの止め具を「ほら、牙みたいなヤツ」と言ったヤツ…いえいえ人がいました。
あれは「笹止め」と言います。笹の葉の形に似ているから。
けっこう目にしているのに、いざ考えると名前がわからないとか、間違って覚えているとか、あるものです。
たまに耳にするのですが「丸ぐけ」を「丸くげ」という言い方。確かに「まるぐけ」より「まるくげ」のほうが、
言いやすいのですが、これっていわゆる「コミュニケーション」と「コミニュケーション」みたいなもので、
どっち聞いても正しいように聞こえます。英語はわかりませんので、
これを聞いた外国の方が、聞き分けるのか、間違いを指摘するのかはわかりませんが、
「まるぐけ」は、元々「丸く絎ける(くける)」という意味です。
絎け紐、というものがあります。細長く切った布を縫って紐にすしたものですが、
細くて返しづらかったり、生地が固くて返せなかったりする場合、出来上がりに布を折って、
縫い合わせるところを表に出ないように絎けていく…ので「絎け紐」と言います。
丸ぐけ、は、帯締めにするため中身を入れて丸くなるように絎けるので「丸ぐけ」です。
着物を着る人には、当たり前にわかっている着物の部分名称も、知らない人にはナゾの言葉です。
着物を着たいという人がいたら、浴衣からでも、それぞれの部分名称から、教えてあげてください。
あっゆかただけどついでに「足袋のこはぜ」も・・・。
和室はどんどん消えていってます。以前お世話になった呉服屋さんの若い店員さんは「呉服屋につとめて茶道を習うまで、畳の縁は踏んではいけないと知らなかった。育った家に畳の部屋がなかったし」と言われて絶句!でしたが、ここ数年入るアパートは全室フローリングです。
私なんかは、ゴロンと寝転がるなら畳、布団もフローリングに直接敷くのは抵抗ありますが、今は皆さんベッドなんでしょうねぇ…
畳の縁は、今やバッグの材料として人気ですが(笑)
しかし私のガラケー、「けんとう」で入力して変換しても「見当」は出てきません(泣)
やっぱり私もツメと言っていました。
笹止めなんて素敵な名前があったのですね。
両親がいた頃はお正月には神棚、仏壇以外にも荒神様と言って台所、あとはお風呂場や洗面所の水回り、井戸へもお飾りをして三が日の間は毎朝焼いた角餅を二つづつお供えしていました。一人になってからはお餅を半分に切ってみましたがそれでも食べきれないので小さな鏡餅にしてみたり。
その家ももう壊してしまって今やアパート住まいなのでもう荒神様はやっていません。やればできるのに~
来年のお正月は水回りのお飾りもそろえようと思います。
この数年くらい、取り出すたびになんて言ったっけ?で、使うときには取り紛れて人に聞いたりもせずそのまま…でした。
お数珠袋と懐紙入れくらいなので、あまり使う機会もなくかなり長くわからないままでした。
すっきりしました、また忘れないようにしないと。
「あぁ見たことある」と言う物の名前や数え方を
『良かったら覚えてくださいね』的に放送されていました(今もやってるのかな?)。
荒神さん
ご近所なので毎年お札を受けて換気扇のところに貼っております。
洋裁と和裁では、違いがたくさんありますからねぇ。
洋風暮らしの現代では、「座敷」がなくても
何も困らない??私もゴロ寝は畳ですねぇ。
昔フローリングが当たり前になり始めたころ、
母が「なんや、どんなにえぇもんかと思たら、
要は板の間やんか」って言いました。
そーです、板の間ですー。
実家は畳の部屋のほうが多かったので、
母が具合が悪くなってから、畳の部屋にベッドでした。
なんか変な感じでしたが、慣れると板の間にベッドより
いい感じがしています。
私もめったに使わないので、今回書くのに、
えーとなんだったっけ…でした。
名前の付け方も、しゃれてますよね。
ほんとに着物に係わると、ほかの「和」のことにも、
気持ちが向くようになりますね。
和の文化は、今ではわざわざ「和」というようになりました。
なんかさみしい気がしています。
私はセンチで覚えたので、逆に呉服屋さんと話すときは、
えーとちょっと待ってよ…○㎝だからぁ…と言い、
向こうは向こうで「○㎝って言われてもすぐわかんないのよ」と、
二人でもたもたしています。