ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

再び、ねっと・おーくしょん

2006-10-10 23:04:17 | 着物・古布

写真は、3年前くらいに,オークションで手に入れた「留袖」、
元から解いてありました。かなり薄くなっています。
昔の「前身ごろが左右対称柄」のものです。
対称柄の場合、褄下の裾のから斜め上に向かって三角に柄が広がるのが普通で、
この柄のように三段重ねのような柄も、よく見かけます。
「鶴と松」の組合せは、もっともオーソドックスな柄のひとつですが、
それでも年代によって、鶴の大きさとか数とか、色付けや動き、
また松の方も老松か若松か・・などで変わります。
この鶴は色が赤くはありませんが鮮やかで、松も若松ですから、
ちょっと落ち着きの出始めたミセスってところでしょうか。
良くある柄でも、そんなふうに工夫して柄付けをするところなど、
心憎いなぁ・・と思ってしまう私です。

さて、実は今日「ネット・オークション」で、落札したいものがありまして、
このブログを書きながらちょこちょこ覗きにいってたのですが、
ひとつ「競る」はめになりまして、まぁ時間がかかったこと・・。
ほんとにすみませんが、ブログを書く時間がなくなってしまいました。
オークションのお話、次回に致します。

せめて、柄のアップ写真を・・・。





一番下の松のところですが、
松の若芽のところや、幹の丸い模様のところに、
ほんのわずかですが刺繍が施されています。
お次はその上の鶴のアップ。
鶴の足、薄いグレーなので見づらいんですが、
この鶴の足はなんとなく右に向いてます。
下の鶴の足だけ入れましたがこちらはまっすぐ。
これを全体像で見ると、たった足の向きひとつなのに、
いかにも前の鶴が悠然と旋回して舞い降りたあとに続いて
後ろの鶴も舞い降りようとしている・・
というように見えるんですね。つまり「動き」が見えるわけです。





両方の鶴の足をまっすぐに描いても、構図的には大して変わらないと
思うのですが、足が曲げて書いてあることで、
「ここへ舞い降りる前の動き」まで見えるような気がする・・・、
この「動きを想像させる」というのが
これを染めた友禅作家のこだわりでしょうか、そんな心意気が、
美しい留袖や振袖が「動く絵画」といわれる所以かと、私は思っています。

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4 コメント

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綺麗! ()
2006-10-11 02:32:08
素敵ですね~

12月の娘の結婚式に借りる衣装

旦那のモーニングが7万

娘の白無垢と色打掛と買取りのウエディングドレスが100万

私は地味な留袖を借りたいのですが、

結婚時に作った若向きの留袖で我慢しようかと・・・



この素敵な色合いと図柄が好みです。 
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Unknown (陽花)
2006-10-11 09:03:42
素敵な留袖ですね~

落ち着いた色合いで、それでいて豪華

こういう細かい緻密な絵が描ける人って

すごい!ですね。

留袖も一時期よく着ましたが最近は

着る機会がないですね~。
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ふふふ (ゆか)
2006-10-11 21:48:51
どれを競ったんでしょう。

きっととても魅惑的においでおいでをしていたのですね

是非後日アップしてくださいませ。
返信する
Unknown (とんぼ)
2006-10-11 23:39:05
恵様

ひゃっひゃくまんえん!!

そんなにかかるんですねぇ、イマドキは。

もー留袖ハデハデでいっちゃいましょう!



こういう色柄は、今はありませんねぇ。

ジミハデというのでしょうか。

きたら映えるでしょうねぇ。



陽花様

職人さんが、どんどん減っていて、

伝統的な色柄だけでなく「手法」までもが

風前の灯です。なんとか残したいですね。



ゆか様

それがねぇ「子供の着物」なんですよ。

ちーさいのにもぉ・・・。

今週中には届きます、お楽しみに。



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