ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

気になる言葉のマチガイ

2015-01-15 18:48:13 | つれづれ

 

ちょっと前のことなのですが、続けて二回も同じ「マチガイ」を見てしまったら、気になって…。

 

「袖擦り合うも…」というあの言葉です。

「袖擦り合うも、他生の縁」ですが、

「袖振りあうも、多少の縁」が一番多いマチガイ。

 

まぁ「袖擦り合う」も「袖振り合う」も間違いではないと言われていますが、

私は「着物」というものを着続けてきた日本で生まれたなら、

やはり「擦り合う」がより正しいのではないかと思っています。

つまり洋服で袖が擦り合うとなれば、けっこうな「接近戦」ということになります。

でも、着物だと「袂」がおおきいですから、少し離れていても腕を上げただけで、

袖が振れることはありますよね。

 

もうひとつ、日本では古来より「袖振りあう」のは「恋情」のあかし。

かの額田王の有名な歌もあります。

「あかねさす 紫野ゆき標野ゆき 野守は見ずや君が袖振る」

このころの袖は、今のような着物の袖ではなく、長いゆったりした筒状の袖ではありましたが、

それを振るということは、恋しい人の魂をこちらへ呼び寄せる…という意味。

だから、袖振りあうのは、多少なりとも縁があるよね…では、なんともおかしいわけで。

 

他生は「多生」が出しいとも言われますが、仏教用語でいうところの、

前世や後世、これは「生命の輪廻」ということが基本になっているわけです。

たまたまバス停で、並んでバスを待っていたら、体がぶつかるようなことがあって、

袖が擦れ合った…たったそれだけのことだけれど、もしかしたら前世からの縁かもしれない…

なんていうことです。

 

言葉はどんどん変わっていきます。

気が付けば私も「全然OK」なんてやっています。

変化は仕方ないですが、ちょっと情緒のある言葉は、ちゃんと使いたいなぁと思ったりしています。

 

 

今日は久しぶりの雨、ヒリヒリ乾燥から少し救われました。

主人がちょっとドライマウス気味…数日前から気になると言い出しまして。

なにしろ長い間、中国もあったかいほう、そのあとはベトナムで、

ずーっと湿度70%のとこにいたからなぁと。

体が慣れないのですよね。寒さは何とかなると思ったけど乾燥はキツイ、と。

年齢からいっても順応性もおちているでしょうし、しかたありません。

息子がいつもいるここの部屋は、加湿器もかけていますし、

冬場は洗濯物の割と厚手のものや大きなものを、ファンヒーターの前で干すようにして、

加湿を心掛けています。それでも50パーセントに届くのはたいへん。

主人の部屋、あれだけ水槽があってもダメなんですねぇ…オドロキであると同時に、

お肌もさしてカサつかない我が身の「鈍さ」をありがたく?思い、

朝起きたらおとーちゃんがミイラになっていたら困るので、加湿器をもう一台買うことにしました。

水もしたたるなんとやら…は夫婦で程遠いようです。 


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