ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

最近のアクセス

2011-07-02 19:23:29 | 昔の道具・暮らし

 

トップ写真は、北野天満宮での私です。

 

アクセス云々は分析なんて、えらそうなことじゃございません。

毎年今頃になりますと、七夕様の折り紙、薬玉作りで、検索していらっしゃる方が増えます。

それはいつものことなのですが、ちょっと前から突然「もんぺの作り方」へのアクセスが、やたら増え始めました。

元々「もんぺの作り方」については、ずーっとコンスタントにアクセスがあるのですが、

それが突然、いつもの倍くらいに跳ね上がりました。なんでじゃろ…と思ってきがついたこと。

いや、単なる想像なんですけどね、NHKの朝ドラ「おひさま」でしたっけ、

あれで、主人公がずっとセーラー服か洋服、お正月などは銘仙の羽織…なんていうカッコだったのが、

ドラマのなかで、いよいよ社会人になり、時代背景が「戦争」へとむかうようになって、もんぺ姿が多くなったんですよね。

彼女だけではなく、みごとに縞の着物を着こなしていたお姑さんの樋口可南子さんも、友人役のマイコさんも、

その他、ご近所の人、先輩の女教師さんも…みんなもんぺ姿一辺倒になりました。

中でも樋口可南子さんの上下揃ったもんぺ姿は、やっぱ私も上下で作ろう・・・と思うくらいステキ!

 

というわけで「私も」という方が急増したのではないかと…これはもうほんとに勝手に考えているのですが…。

コトの真意はともかくとして、そんなわけでトップ写真は「私のもんぺ」なわけでして…。(季節外れですみません)

で、なんでこんなオハナシかといいますと…こんなハガキを入手したんです。

 

   

 

勇ましいですね。説明は…

「女らしい美しさを忘れず、またいざ!の時には、ゲートル代用の平紐二本で防空服にもなるという、

戦時規格合格の女学生決戦制服」

ほんっと「さっそう」としていますけど…ねぇぇぇぇ。

「ゲートル代用の平紐二本で…決戦制服」…聞くだに哀しい言葉ですね。

アップするとこんなです。

 

     

 

それでなくとも、もんぺなんですから、何もこんなにまでしなくてもいいようなものですが、

まぁしっかりするといいますか、確かにふくらはぎを締めるというのは、効用がありますけれど、

空襲警報がなって、平紐二本でこうやって…それで何に勝つというのでしょう。

ゲートルのホンモノはこちら。実は過去記事から引っ張ってきました。

記事の下のほうです。なんと3年前の同じ日の記事でした。進歩ないってことか?

 

      

 

ためしに大根足に途中まで巻いてみたのがこちら…いや、上から写してるから、余計太いんですっ!

 

         

 

これのかわりってことです。ナゼ「平紐」か、これ帯締めでもわかります。

丸紐より平組の紐のほうがぴったりして滑らず、結び目もゆるみにくく、押さえがきくからですね。

みんなが本当にこうやっていたのかどうかはわかりませんが、哀しい写真だと思います。

 

「戦時規格」というのは、戦争中、衣服に限らずさまざまなものにありましたが、

一般人の衣服の場合は、要するに「あんたね、戦争やってんだから、それなりにでないとね」…の形。

以前ご紹介したこちら「国民服」、これは勅令でした。

 

             

 

勅令といっても、着なかったら罪になるというわけではありませんでしたが、

何しろ軍関係者以外は「自前」ですから「作り方」の本がでたわけで。

やがて、勅令といえども作る余裕がなければ…だったものが、戦争が厳しくなると、みんなこれを着たわけです。

ただこの服も、だんだん戦況が厳しくなると、用尺を少しでもすくなくするために、上着丈が短くなったり、

さまざま省略されてしまいました。

 

女性の衣服は「勅令」までは行きませんでしたが「奨励」されたのが「標準服」、

どんなだったのか、写真探すのも一苦労ですが、要するに紺地の制服、事務服みたいなものとか、

このもんぺの上下みたいなもの。結局は、それなら今着てるもので作る…で、

みんな着物を解いてもんぺにしたわけです。実際「これを着なさい」というお達しはそれほど強くなくても、

そういうカッコをしていなければ「何をチャラチャラ」といわれたんですね。

そしてそう言われて、ご近所さんたちや、警察、軍部からにらまれる方が怖かったわけです。  

あの「おひさま」でも、一人息子を戦地に送り出す母親が

「死ぬなとか、帰って来いとか 、言っちゃいけないってわかってる、でも…」と泣き崩れる場面がありました。

戦争って、ドンパチやっているところだけが「別世界」ではないんですよね。 

 

とまぁそんなわけで、もんぺの作り方へのアクセスが増えたのではないかと思っているのですが、

今は身軽に動けるように、自転車に乗れるように、そんな目的でさがしてこられるわけです。

いつまでも「そういう目的」で、もんぺが広く着られる社会でありますように。 

 


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (陽花)
2011-07-02 22:59:32
何度見せて頂いても、よくお似合いです。
こういうのって格好もんですよね。
こんな風に格好よく着こなす人は少ないと
思います。
返信する
いつ見ても素敵 ()
2011-07-02 23:54:03
そう
さらっと着こなせてしまうのが
すごい
お洒落に着こなしていらっしゃる
返信する
Unknown (とんぼ)
2011-07-03 09:50:52
陽花様

ありがとうございます。
もんぺって、腰から下包むんで、ちっとだけ
背が高くみえるんですよ。
チビのあたしムキなんです?
返信する
Unknown (とんぼ)
2011-07-03 09:52:15
惠様

ありがとうございます。
この写真のときから、プラス○キロ…。
それが問題です…うぅぅっ。
返信する

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