ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

着物を着る準備

2011-10-05 16:00:26 | 着物・古布

 

普段着物、というより「おうち着物」の場合は、まぁお好きなようにと言いますか、

洋装のときの準備と同じですね。

毎日着物で過ごしているわけではなく、時々着ます…の場合、

工夫して「着るのがめんどくさい」にならないように、ちゃんと「準備」の手順を決めておくと楽です。

これは「わたし流」の「おしたく」のお話です。

 

まず肌着は、すぐ出せるところにいつも上下セットでしまっておく…組み合わせてなくてもかまいませんが、

上はアッチ下はコッチにならないように。実は「自戒」でもあります。ついやるんです「アッチコッチ」。

足袋は、普段の外出にいつも白足袋という方は、同じサイズ、同じメーカーのものを決めて、

いつもそれを買うようにすると、例えば片方だけがひどく汚れてしみになったり、

どこか傷んだりしても、別のとあわせて一足に使えます。

 

着物と長じゅばん、もしくはうそつきでも、着る予定があれば半衿は前日につけるなり、

よく着る人は、半衿をつけて置きますが、私はいつも半衿は着物が決まってからなので、直前だったりします。

半衿は数にもよりますが、私は色半衿がほとんどなので枚数があります。

それで引き出しに入れると出し入れがやっかいなので、以前は大きな「缶」、

最近はプラケースに入れています。トップの写真がそれです。

同じのがなかったのですが、こんな感じのものです。3段のとか1段のとかいろいろあります。

私はスーパーのプラケース売り場で見つけました、1段ものです。

すみません引き出しだけ抜いて、枠を持ってきませんでした。

引き出しを抜いて運べるので、ひょいと持ってきて色柄あわせをします。

 

     

  

枚数あるので(何しろ40年分…)だいたいの色分けと、大きさもありますので大きいものと分けて、

ポリ袋保存、但しファスナーはしめていません。

これで注意するのは「絹物」はポリ袋に入れないということです。

私のものはほとんどがレーヨンなので、大体の色分けで入れていますが、

正絹モノは、たんすの引き出しに入れています。(礼装用の何枚かしかありまへん…)

今回、帯締め帯揚げは書いていませんが、半衿と似た感じの収納です。帯締めは房にカバーをつけています。

 

言わずもがなですが、腰紐や小物は一つにまとめてしまっておきますが、引き出しにいれるより、

「小物箱」のように、箱ごと持ち歩けるほうが便利です。ちなみに私の最近の着物小物入れはこちら。

 

                     

 

これ「食品などのストック容器」、ふたつき、取っ手つきです。

 

                          

 

これのフタ無しを、台所の戸棚で使っています。ちょっと横道にそれますが…

背が低いので、何か出すたびにイスがいるもんですから、これを買ってシール容器とか、

右側は、あまり使わないスライサーや、スポンジのストックとかそんなものが入っています。

ラップをほとんど使わないので、レンジにかけられる耐熱ガラスのストック容器がいろいろです。

大きなハンドルがついているので、出し入れが楽なんですよ。

これのフタつきを見つけたときに、あっタンスの上に置いてもすぐ取れる…と思ったんです。

でも、結局いっつも下においてあるんだけど…。

 

     

 

中はこんな感じ。便箋の一番下の台紙をカットして仕切りにしました。

人に見せるもではないので、テープでベッと貼ってとめています。

一番左は、ご質問もよくいただく「帯揚げどめ」、高さの変えられるのと変えられないの、1個ずつ。

手前は帯枕。その隣も帯枕で、一番使うのは、紐が色変わりしてるヤツ。その上は角出し用のペタンコ枕。

その右の薄いピンクとブルーは「きんちのひも」これが一番よく締まります。

英語がかいてあるのは「ピングー柄のチャック式ポリ袋」で、これには着物の時用の「ショーツ」、

喪服の時のための「黒」も入ってます。薄紫の巾着には、場合によって使うコーリンベルトや、

普段使わないスリーゴム、ちょっとした仮止め用の紐などが入っています。

右下の丸めてあるのは伊達締め二本。巾着の下には、胸部分の補正用パッドの替えもあります。

 

     

 

このほかに、いつもはモスリンの紐とか、プラの衿芯なども入れてあります。

お見せするのにみっともないので、ちと片付けました。いつもはもっとぐちゃぐちゃだったりします。えへへ。

こうしておくと、これをパッと持ってくればすみますので、この容器を見つけてからはずっとこれ。

 

どういう方法でもかまいませんが、とにかく着物を着るときには、あとで「あっ紐」なんてことのないように、

使うべき小物は先に全部そろえます。

最近は「物忘れ」も年齢にあわせて、順調に?進行していますので、いつも使い終わったらここへ…。

あたりまえなんですが、ついヒョイッとおいたまま忘れるんです…はぁぁぁ。

 

まぁお化粧とか髪をまとめるとかは、準備の後でも先でもいいですが、

さぁ着物を触るぞという前には、必ず手を洗うこと。

着物、特に絹物は、光と油がいけないのです。それでなくとも自然についてしまうのですから、

最初だけでもきちんと手と手首を洗って余分な汚れや皮脂を取ります。

 

いよいよ着るときは鏡が必要なときは鏡の前に、最後のチェックだけでいいなら広い場所に、

敷き紙を敷いて、着物とじゅばん、帯、帯揚げ帯締め、それに小物などを用意します。

着物はだいたいかけておくことが多いと思いますが、手にとりやすいところに。

本当は「衣桁」があると一番いいのですが、最近のご家庭ではなかなかありません。

我が家にもあるにはあるのですが、納戸のなかでモノ掛けになっているという有様です。

衣桁があればそれ、なければイスをひとつ。あのダイニング用などの背もたれのあるシンプルなものがいいです。

つまりイスの背もたれに紐や伊達締め、座面に帯枕などを置くわけです。

私も以前は折りたたみのダイニング用イスを持ち出していたのですが、これを入手してからはこれにしています。

これは呉服屋さんで、ディスプレイに使われているもの「撞木(しゅもく)」といいます。

 

                 

 

上の方のUにまがっているところ(動きます)に、反物をおいたりするわけです。こんな感じ。

すみません、動かしたら「足」が曲がってました。このまま真横まで広げ、U字を平らにひっこめると

わずかなスキマに収納できます。プラ製ですので軽~いです。

 

                        

 

これをこうして…白いカゴは100均でかったストック容器。

ひもをつけて、使うとき「U」のところに引っ掛けます。

このカゴはいつもは「小物入れの容器」と一緒に置いてあります。

 

           

 

伊達締めや紐は、必ず真ん中で折って掛け、取るときは折ったところを持ちます。

そうすると、いざ身体に回して縛ろうとしたら片方が短かったなんてことがありません。

かごの中には帯枕と帯揚げ止めが入っています。

写真は大ざっぱ見本なので帯揚げも帯締めもありませんが、

実際着るときは、帯枕には帯揚げを掛けてここに入れておきます。

一つ出し忘れましたが、帯板、私は長いものを使うのでかごには入りませんから

実際着るときは、帯板をカゴの縁に大きい洗濯ばさみで止めてつるして置きます。

 

       

 

この「撞木」なのですが、私は呉服屋さんからこれと、もう少し背の高いのをもらったんです。

これの高さは75センチで私にはちょうどなのですが、ネットショップではこのサイズがありませんでした。

一応こちらのお店、なにしろお店で使うものですから、一般向きには売られていないみたいなんです。

サイトの写真は見づらいのですが「2尺60センチ」とあり、ここではそれが一番小さいサイズらしいです。

たまにヤフオクでも出ます。今出ているのがこちら と こちら ですが「安っ!」前の方の、あと21時間ですから、

ページなくなってたらゴメンナサイです。ひとつあると、ちょっと脱いだものなど掛けるにも便利です。

もし呉服屋さんに知り合いがいらしたら、頼めばゆずってくれるかも…。

 

というわけで、着るときに困らないように、小物などをそろえておくのは当たり前なんですが、

イスやこういうものを使えば、いちいち紐など取るのにしゃがまなくていいことと、

帰ってきたとき、紐や伊達締めなどをかけて、湿気飛ばしにもいいんです。

慣れてしまえば、着物を着ることはさしておおごとではないのですが、

小物類が手元になかったり、使おうとしたらまだ引き出しの中だったりすると、あぁもぉぉぉってなりますから。

ちゃっちゃとする工夫のひとつ…ということで。

 

ひとつだけ補足するなら、本当は全て自然素材が一番いいと思っています。

昔のような「桐の小ダンス」なんてのが安く手に入ればいいのですが、

なかなかそうはいきませんし、若いころは、テキトウなお菓子の箱とか空き缶とか、そういうものを使っていました。

箱は耐久性がないし、缶はそうそう大きなものは手に入らないし、半衿などの数は増えてくるし…。

それで「便利なものは使えばいい」と割り切って、食品ケースだろうがデスク用の文具ケースであろうが、

使えそうなものは何でも使う…ことにしています。


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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (とんぼ)
2011-10-06 19:56:28
たま様

キッチンワゴンも、グッド・アイデアですね。
モノが載せられるほうが、ひっかけられるだけより便利ですね。

フタつきは、ホコリよけにいいですよ。
半衿も、もうちょっと考えねば…と思っています。
使うのは限られてるんですよね、実際には…。
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Unknown (とんぼ)
2011-10-06 19:53:52
惠様

母もパパッとやるときは「引き出し」使ってましたね。
鏡が見なくても着られる人でしたから、敷き紙代わりに
大判の風呂敷しいてやってましたっけ。
プラケース、本来の使い方でない使い方に気づくと、
けっこう「ヤッタ!」なんて気になります。
便利ですよね。

色半衿、淡い色薄い色からお試し下さい。
割とどんな色の着物にも合うのが「うすーい紫」です。あとは顔うつり。
使ってみてください。
返信する
キッチン用 (たま)
2011-10-06 01:48:34
我が家は和室がないので、全身鏡の前で立ったまま紐や小物が取れるように、キッチン用ワゴンを使ってます(^^)小さいものです。
小物類は、普段は纏めてワゴンの下段に。
高さはダイニングテーブルよりちょっと低いですが、どこへも動かせるのが◎。
食品ストックにしまうのも便利そうですね~。
すぐ着たい時ラクなように工夫しました。今のところ不便はないですが、なるほどまだまだ改良の余地あり、ですね(^^)
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Unknown ()
2011-10-06 00:25:15
一年に片手で数えられる程度の着物の着用頻度なので
和箪笥の腰高位置の引き出し(6段箪笥の一番上の段)に
帯枕や帯板、伊達締め、紐などを入れて 
使用する際は引き出しを開けて その上に広げて使用しています。
足の踏み場がやっとという状態の和室で着ているので
敷紙はあるのですが 広げるスペースは無し
祖母からの一面鏡の鏡に傾斜をつけて 衿元のみ確認。
これでは 上手に着る事が出来るはずは無いわ
等と思いながらも
和室を片付ける事が出来ずにいます

私も無印で買った 幅26x高さ33x奥行36 の
書類入れに
半襟や扇子、帯留、帯飾りなどの小物を入れ整理をしています。
それだけしか とんぼさんと同じではないのですが
なんだか とっても嬉しいです

白半襟ばかりで 色半襟、柄半襟が上手く使えない私です
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Unknown (とんぼ)
2011-10-05 23:02:33
よっちゃん@ニューヨーク様

ちゃんと前もって…なんて思っていても、
なかなかなんですわ。
半衿がいつもぎりぎりで、肌じゅばんと裾除けでつけたりして、あきれられてます。

エコとかいろいろ考えると、本当はプラを使わないほうがと思うんですが、
つい大きさなどがピッタリだと…せめてと思って、
古いシール容器なんかはもう色が黄色くなっても使ってます。

ブログ拝見しました。おいしそうな写真ばっかりで、
深夜だというのに、何か食べたくなってしまいました。(イカンイカン)
返信する
なるほど~ (よっちゃん@ニューヨーク)
2011-10-05 22:23:49
準備、段取り大切ですよね。
私はいつも半襟を当日につけていて、遅刻します。。。

私は、ベッドの下用収納プラスティックボックス(浅くて大きい)に、肌着、着付け用小物を入れています。
それをテーブルにおいて、その横の床に敷物ひいて着ています。
イスもそこにあるので、便利なポジションです。
小物は、先に(というか、収納の時点で?)箱内に使う順に並べておくといいなぁとわかってはいるのですが、
えーっと、、、紐、、、クリップは、、、と探しながら着てます。それでも大きいから探しやすいです。

プラスティック、確かに環境のこととか、置いていておしゃれじゃないこととか考えると好きではないんですけど、安くて、軽くて、便利なんですよね。。。
返信する
Unknown (とんぼ)
2011-10-05 18:12:16
陽花様

時間をとってゆっくり支度できればいいのですが、
いっつもドタバタです。
せめて整理つけておけば…なのですが、
それがなかなか。

しゃがむと着崩れますね。しかもドタバタしていると、
もう1回やり直すようです。
立ったまま、ゆっくりと…理想ですねぇ私の。
返信する
Unknown (陽花)
2011-10-05 17:45:24
着物を着る時、しゃがんだりすると
着崩れの原因になりますから、こんな風に
立ったまま届く所に置いておくのが一番
いいですね。
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