ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

体型の変化…

2011-10-06 19:48:43 | 着物・古布

 

写真は30才の時、神戸の博覧会「ポートピア」に行った時のもの。その後行った京都の「仁和寺」です。

アフロヘァでもパンチパーマでもありません、念のため…。

着物は母から譲られた「街角柄」の古い大島。ツギアテ箇所もあるというシロモノです。

ピンボケですが、このとき一人旅でしたので、通りがかりの観光客のかたにお願いして撮ってもらいました。

文句はいえまへん、第一このころはデジカメじゃありませんでしたからねぇ。

 

それでも、やせているが故の貧弱さはわかりますね。当時体重40キロ少々。

強風の時は、歩道橋でヨレヨレと流されるというアリサマでした。

脇の部分、飛び出してるし、補正なしで着ているので、胸がペタンコですね。

今でも補正はキライなんですが、このときは一応持っていったのに、

朝、ホテルで着物を着るとき「やっぱ、ヤダ」と、なしで着ています。

写真を見て「あぁやっぱり必要だぁ」と後悔したので、よく覚えています。

 

さて、身長体重は言うに及ばず、骨格や肉付き、体型というものは、千差万別です。

年齢でも変わってきます。着物はそれに合わせて着るのが普通…と、私は思っています。

着付け教室で着るのは「美しく着る」わけですが、それは着物そのものを見たとき、しわがよっていない、

半衿とか胸元に乱れがない、おはしょりの具合がちょうどいい…といった「着物の姿」がきれいなのであって、

みんながみんな、その着方で合うわけではありません。

いつも言っておりますが、私は首が短いので(写真見るとわかりますよね)

若いころは、どうしても母と比べて衿をつめ気味に着るのがいやでした。

中年過ぎて「衿元もゆったり」でよくなって、ほんと嬉しいのですが、それ以外にも、

着るものによっては繰越を多くしてもらったり、着るときに首から少し離したりと、涙ぐましいドリョクをしています。

最近は…言わずもがなのデブリンとんぼで、つい5年位前までは「太ったから自前補正でいいのよー」

などといっていたものが、最近は「この補正、脱げないのよねー」です。まったく…。

 

ことほどさように体型は変わってくるわけですから、当然着方も少しずつ変えなきゃなりません。

そして、悲しいことですが、私は母を見ていて「あぁ年をとるということは、こういうことなのだ」と、

体型でも感じでいました。母は、70半ばくらいでしたか着物を着なくなりました。

背が縮んで着丈が合わずおはしょりが長くなり、それを調節するのがめんどくさい…などと言っていましたが、

今になってわかります。背中もいやでも丸くなる…あれってフシギですが、別に前かがみになっていたり

元々猫背だったりするわけではないのに、背中の肩から肩甲骨の辺りが丸くなってくるんですよね。

母はそれでなくとも、私よりたいへん姿勢のいい人だったのに…。

365日、着物で過ごしていれば、少しは違ったかもしれませんが、

母はそうではなかったし…なにより、身近な友人に言われたのです。

「おばさん、アンタがすぐ近くに越してきて、ほっとしたら急に老け込んだね。アンタのせいだわ」と。

確かに精神的に緊張感もとけたのかもしれませんし、たぶんですが少しずつ病にも冒されてきていたのだと思います。

あれだけシャッキリオシャレであったものが(中年らしくおなかは出ていましたが)

それ以上に体がしゃんとせず、自分の体が思うように動かなくなってきて、

着物を着てもばーさんにしか見えない…それがイヤだったのだと思います。

母、80歳ちょい前の写真です。

これは、父が買ってきた服が「珍しくも」気に入ったと喜んだので、それなら写真を撮っておこう…と

表に出て撮った一枚だそうです。服の折シワはお店の袋から出したばかりだからです。

このころ既に、一人の外出の時はハイヒールはやめていました。久しぶりにはいたのではないでしょうか。

体型もおなかがへこんで腰が前に出る…ウエストサイズはあっているのに、スカートがぶかつく…。

こんなふうに変わっていくのですよね。

 

            

 

今、私は太めになっていまして、着物でさえ不経済…になりつつあるので、

進まないけれど「やせる」ドリョクをしています。

母が着物に見切りをつけた年までは、まだかなりありますが、できればみっともなかろうと

ずっと着たいものだと思っています。

そのためには、少しでも体型をなんとかすることと、着かたの工夫…と努力…かなと思っています。

着物はそれができる「着るもの」なんですから。


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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (陽花)
2011-10-06 22:09:06
切実、わかります。
肉布団はそうそう簡単に取れないし、体型の
変化に何とかしなければとあせるばかりで・・
近い年齢の芸能人の方を久しぶりにテレビで
見て、若い頃とあまり変わらず、体型も維持
されているのをみると、スゴイ努力をされて
いたんだろうなぁと思います。
着物は調整の効くものですが、痩せすぎたり
太り過ぎては体にそわず、仕立て直さないと
着にくくなりますね。
ハァー・・・ヤバイです。
返信する
Unknown ()
2011-10-06 22:13:14
若い頃から 色半襟をされていたのですね。
半襟と帯揚げとバックもピンク系のようですが
帯締めもピンクだったのでしょうか。
地味めの色合いの着物に映えますね


私の母はハレには着物を着ていましたが
腕が後ろに回らなくなったと
帯を作り帯に仕立て直して 暫くは着ていましたが
やはり 70半ばで着なくなりました。
背が10センチ近く縮んだと嘆いていましたが
綺麗に真っ直ぐだった足がO脚に・・・
ちょっと悲しくなりました
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Unknown (とんぼ)
2011-10-06 23:03:19
陽花様

太った陽花様が想像できないーー。
でも、増えだすと「順調に」肉がつきますね。
ついに胸の補正が必要になったのと、
身幅が狭い…で、今瀬戸際です。
がんばりまっしょ!
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Unknown (とんぼ)
2011-10-06 23:09:03
惠様

ピンクっぽく見えていますが、
実は「朱系」です。
着物をくれたとき、母が八掛を朱系に変えてくれたので、
それにあわせました。帯締めも朱です。
全部朱ではきついかと思い、帯は白地に黒の揚羽蝶がドーンとあるもの。
その帯も昼夜で裏が朱でした。
八掛変えて、いまだに着ています。

親の老いは哀しいものですね。母も10cmくらい小さくなりました。
うしろから歩き方を見ていると、あぁおばあさん歩きになったなあと。
いずれ行く道ですが…。
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八掛けを替えて ()
2011-10-06 23:50:11
八掛けを替えると長く着る事が出来る着物って良いですよねぇ
私も頂き物の着物は 昔の反物幅では私の裄寸法にはなりませんが
それでも洗い張りして 八掛けを新しくして仕立て直しをして頂いています。
母からの着物は皆無ですが 頂戴した着物も大事に着たいです。
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Unknown (ガンガンガン速)
2011-10-07 03:13:07
とんぼさんきれ~、
桜の下で、色白の着物の女性・・
素敵な写真ですね

義妹に、冬に着物で写真を取るのに、
着物はダイエットしなくていいから
いいね、と言われましたが、お着物でも
体型はやっぱり気にしたほうが良いの
ですね。
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Unknown (ばけ)
2011-10-07 09:30:53
オイラも肉襦袢が脱ぎたいのに脱げません・・8kほど太ってしまいました。
せめて5kは痩せたいのですが・・・・
ダイエット頑張りたいけれど食欲がね………
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Unknown (とんぼ)
2011-10-07 14:06:57
惠様

長く着て当たり前のものって、ほんとのエコですね。
母にもらって物は元々地味な八掛ですが、取り替えなきゃ
って思っているうちに、ちょうどよくなっちゃいました。
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Unknown (とんぼ)
2011-10-07 14:09:08
ガンガンガン速様

遠めでピンボケで30年前ですからねぇ。
今よりはちっとマシ…程度です。
有名な御室の桜には間にあわなかったのですが、
わずかに残った桜とつつじがキレイでした。

洋服よりはずっと融通が利きますが、横幅はさすがにあまり変わると
縫い直さねばなりませんね。
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Unknown (とんぼ)
2011-10-07 14:10:52
ばけ様

ほんとに、どうしてこう野放図に広がるのかと、
わが身ながら情けないです。
おいしいものが多くなる季節、厳しいけれどかんばらんば…。
仕立て直し代考えたら…きっとがんばれるっ?!
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