知り合いのご婦人、先年ご主人がなくなったのを機会に、
それまで家族で続けていた家業から、自分はリタイアしようと考えました。
元々ご主人様も、患ってからは跡継ぎさんに任せてリタイアしていましたから、
その方がシゴトを離れるのは問題ナシなのですが、跡継ぎさん夫婦もお孫さんもみんな同居の家なのです。
同じ屋根の下、自分だけが「毎日が日曜日」になって、好きなようにするのも気がひける…。
まぁ二世帯住宅でのつくりではないので…そりゃねぇ。
そこで近くに部屋を借りて、気楽に一人暮らしをしようと思う…と聞きました。
お友達呼んでお茶飲んだり、みんなでお芝居見に行ったり…と夢を描いていたのですが…。
元々裕福に暮らしている方ですし「持ち物」もいろいろありますから、一人でも2LDKとか借りたいと。
「難しいよぉ」と答えました。まぁご商売も順調で、本人も経済的に何の問題もなし。
嫁いだ娘もすぐそばですし、自分の身内がまたすぐそばだし…。
「間違っても孤独死なんてありえない現状」なのですが…それでもねぇ、といいました。
とりあえず「保証人」が必要で、その保証人の「経済力の証明(給与明細等)」も必要っていわれるかもよ、と
そんなことを言っておきました。
後日「ほんっとに、借りられないもんだねぇ」と、驚いてのご報告がありました。
物件はいくらでもある…わけです。
私も頼まれて、ちょっと調べたのですが、駅のすぐそばで、ちょっとした病院も役所関係、銀行関係、
買い物も、なにもかもOKで、間取りも家賃もOK…ちょっと見ただけで5~6件はありました。
「あるにはあるけどねぇ」と言ったのですが、案の定「お一人で住まわれるのですか?」と言われる。
いくら子供もすぐそばだ、身内もすぐそばだと言っても、結局断られる…。
しまいに「息子さんか娘さんが借りて、できれば同居で」…なんのために借りるのよ、です。
ある友人の話ですが、同じような状況でそういうことがわかっていたので、息子さんが借りることにして、
実は○○教室の教室として使いたいので、家族もしょっちゅう寝泊りするから…なんてことにして借りたと。
実際モノを教えることにはしていたのですが、実質住むのは友人一人。それでもOKがとれたと。
老人の一人暮らしは、お金の問題だけではないのだと、私も勉強になりました。
ある不動産屋は「これだけの広さですから、できればファミリーにお貸ししたいんですよね」と言ったのですと。
5人で住もうが1人で住もうが、入ってくる家賃は同じだろうが。
一人暮らしのほうがモノはいたまないぞ、とそう思って腹が立ったと…。
確かに、今老人の一人暮らしは問題も多い…ので不動産屋さんも敬遠する気持ちもわかりますが、
この高齢化社会だというのに、あぁとかくこの世は住みにくい…ではなく
「住ませてもらいにくい」…日本って、寂しい国ですね。
思いますが、思うように動けなくなると
ゴミ屋敷のようになるんですよね。
おまけに孤独死されると困るから大家さんは
常に気にしなければならないし・・・
義姉で経験しました。
有料老人ホームが最近やたら何軒か建設
されていますが、やはり入居希望者が多い
からなんでしょうか。
ほんとにそうなんですよ。
元気だと「なんで」と思うことでも、そうか動けなくなったらと考えると、
不動産屋さんの気持ちもわかるんです。
近くにいると言ったって、疎遠の親子もいますし…。
友人の両親が過去に離婚していて、何十年もあわなかった父親が孤独死…。
すったもんだの騒ぎになって、たいへんな思いをしたんです。
一人になったら、やっはり「人のいるところ」で暮らすのがいいのでしょうねぇ。
誰もがいつかは年をとるのにとも思います。難しいですねぇ。
高齢者の住まいの問題はとても深刻のようです。
お一人の方ですと、かりにご親戚がいても関係性はいろいろですし施設に入るにも保証人が必要で難しい問題が沢山あると言っていました。
とても人ごととは思えません。
言われますが、そうなのでしょうか?
あまりにも情報が錯綜しているために
本質が見誤れていることが多いように
思われてなりません。
ひとり暮らしは楽で自由と思う方が
多いと思いますが、
いつまでも続く自由を手に入れたいなら、
相当の覚悟と展望がなければ、です。
私もひとりで暮らしてはいますが、
それなりの覚悟と家族との繋がりは
持っているつもりです。
自分が老いることはまわりの友人も
老いること。
どんなに頑張っても身内には必ず
世話になるのですから、
感謝しながら少しの自由を
手にして過ごすことを私は勧めたいですね。
まわりでもご両親をなくされる方が
多いですが、皆さん施設でです。
いろいろ事情はあると思いますが、
なんだか寂しいですね。
いつからそんな施設が多くなって
きたのでしょうか、
今いちど考え直すことが
できないのでしょうか、
自分の生き方を問われている
この頃です。
大家族で暮らすことがなくなって、また若者がみんな都会に出て…。
どれがいいとか悪いとかはいえないけれど、家族のココロまでが離れるのは寂しいですよね。
友人の看護師が「自分の親なのに、入れっぱなしで、亡くなるまで面会にも来ない人がけっこういる」と、
嘆いてました。
何がどうなるとそうなるのか…。つながりってなんなんだろ…なんてことまで考えます。
この知人は「最後にお嫁さんのせわになりたくない」という気持ちもあるようです。
ご自身が、舅姑の看取りが続いて大変だったようです。
でも、人間最後のことなんてわかりませんものね。
たとえどこで老いを迎えようとも、人の集うところにいたいと思います。
ほんとに難しい問題ですね。