いったい誰が思いついたことなのか、ほんとに腹立たしい詐欺です。
もちろん、詐欺なんていうものは、どこまでいっても腹の立つものですが、
最近はターゲットが高齢者ですから、よけいに「自分の親や祖父母のことを思わないのか」と思います。
また、被害を受けたほうにも、なんでそんな話に引っかかるのか、とか、
コレだけ騒いでるんだから少しは警戒しなきゃ、とか、そんなこともつい考えてしまいます。
昨日、私宛にきました、詐欺ハガキ。そして「あー、これだったらひっかかるよね」と思ったしだいです。
私もりっぱに高齢者のはしっこですが、幸いにも?情報もたくさんあって、ネットという道具がありますから、
最初に「えっ!」と思っても、こういうのがくるわけねぇと、冷静に見ることが出来ました。
お見せします、こんなのです。輪郭なくてすみませんが、ハガキです。
「契約」など、思い当たることもないし、だいたいいきなり訴訟取り下げって何よ、です。
小難しい法律用語を並べ、それらしく文言をつなげれば、いかにも「たいへんなことですよ」と聞こえます。
高齢者は、父もそうですが、関心とか好奇心とか、そういうことに鈍くなっている場合も多いです。
そうなると、ざっと読んでいって「財産が差し押さえられる」とあると、そこだけに意識がいってしまうのでしょうね。
しかも、実に巧妙ですが、このハガキが届いたのが8日で、訴訟取り下げ最終期日なるものが9日です。
要は考える時間を与えないわけですよね。
「詐欺ハガキ」で検索すると、自治体、警察の「特殊詐欺」についての記事がたくさんあります。
ちなみに神奈川県のお知らせはこちら。私のところにきたハガキも載ってます。
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/r7b/cnt/f370209/p892388.html
私のところにきたハガキは差出人は「訴訟通知センター」でタイトルは「民事訴訟最終通達書」となっています。
この差出人の名前とタイトルもいろいろありますが、どれも「法務省管轄支局」だの「消費者相談事務局」だのと、
ありそうな名前で、ありそうなタイトルです。
この頭脳と時間、ほかに使いなさいといいたいですね。
私はすぐに気がついたので、もちろん電話なんかしません。放置、です。
ただ、実家の父には電話をかけて説明しました。父も高齢ですし、どうも社会のことに関心が薄い人なので、
説明しても「へぇぇ、そうなんだぁ」みたいな頼りなさです。
とにかく訴訟がどうの支払いがどうのなんていうハガキがきたら、まず私に電話してくるようにと、
コンコンといって聞かせました。
自分はひっかからない、と言っていても、そのときになると「罠にハマってしまう」といいます。
うわさには聞いていたハガキでしたが、私も最初に見たときには「えっ、ナニコレ」と、一瞬ギクッとしました。
高齢者のいらっしゃるご家庭の方、このハガキ、プリントアウトして見せてあげてください。
「オレオレ詐欺」なんて言っていたころから比べると、益々巧妙になり、益々いろんな手口が使われています。
減るどころか、被害者は増える一方で、被害金額も億単位。
一生懸命働いて、老後のためにと残してきたものをやすやすと横取りする…ほんとに許せません。
実は私、過去に詐欺にあったことがあります。残念ながら相手は小学校時代の友人でした。
30過ぎてからの久しぶりの電話は、ほんとに懐かしくてうれしかったのですが…。
いわゆる「寸借詐欺」というもので、15万くらいでしたか、やられました。
当時の私にとって、ギリギリ貸せるへそくり金額でしたが、もちろん返ってきません。
本人は、しっかり逃亡しました。今どこで何をしているのかもわかりません。
高い月謝を払って人生勉強させてもらったと思っていますが、
同い年ですから彼女もいま70才目前です。だまされたのは私だけではなかったらしいのですが、
そんなことをして、あれから彼女はどんな人生を送ったのか、今、自分のしたことについて
どう考えているのか、今もし出会うことがあったら、私にどんなことを言うのか…。
海外を拠点にした大掛かりな特殊詐欺グループが捕まりましたね。
いろんな犯罪があって、それはどれもみな悪いことだけれど、
こんな詐欺、仮にうまく逃げおおせたとしても、またそのお金で何かやって成功して裕福に暮らしたとしても、
決していい晩年は来ないだろうと思うのです。神様、お天道様は、ちゃんと見ておられると、私、思っています。
皆様も、お気をつけください。
すみません!なにか操作を間違えたらしく、
せっかくいただいたコメントが消えてしまいました。すみません。お返事だけ書かせていただきます。
知人も10年くらい前に来た…と言ってました。
つまり、それだけ「うまくいく」から、亡くならないんでしょうね。
こういうものは、一度に大量にバラまいて、アタリを待つのだと思います。
ハガキ代と印刷代あわせても、二人三人当たれば何百万、何千万…。
そうなったらやめませんよね。
とにかく引っかからないこと、なんですけれど、正直父のことを見ていても
危なくてハラハラします。
災害のときの詐欺は、さらに許せません。どうしてラクしてだまして、
お金を手に入れようとするのでしょう。
それこそ「人の弱みに付け込んで」です。
日本人の質も落ちているのかなぁなんて思います。