はい、ちょっとフォト・ショで練習してみました。
といっても、背景にちょびっとテを加えただけなんですが・・。
なにしろ、元が黒いもんで、何か加工しようったって、
おもしろくもなんともない・・・素材選択のマチガイです。
まぁ、ともあれ、いろいろいじるのはおもしろいので、やってます。
さて、これはみたまんま「タバコいれ」です。
実は、ちょっとだけ「ユニーク」なところがあるのですが、
それはHPができたら、そちらでご紹介致します。
昨今「タバコ」はほんっとに「悪者扱い」、確かに「副流煙」というのも
みすごしにできない事実ですし、決して体にいいものだとは思いません。
でも、なんだか「親のカタキ」のように、タバコばかりが責められると、
私のようにお酒が飲めない人間にとっては、深夜の電車内の酔っ払いの方が
よっぽど「害」がある・・・なんて思ってしまうのです。
「酒とタバコ」、どうして同じように言われないのかな・・あっでも最近は
「酒気帯び運転」、うるさく言われてますね。
そーです!飲んだら乗るな!!です。
さて、ではタバコについて・・といいましても、
最近肩身の狭いタバコですからカンタンに・・。
タバコが日本に伝わったのは、他の絹や木綿、お茶などより、
ずっとあとのこと、南蛮貿易の始まったころ・・です。
南蛮貿易、つまりヨーロッパの品物も入るようになったわけで、
タバコはその名前とともにポルトガルから伝わったとされています。
更に元をたどれば、アメリカ先住民にたどりつきます。
彼らは神への供え物としてタバコを使ったり、神聖な儀式や行事などにも
タバコは欠かせないものだったようです。
コロンブスがやっとの思いでたどりついた「新大陸」で、
このタバコを手に入れ、これがヨーロッパに伝わったわけですね。
日本に伝わってから、最初はたいへんな貴重品だったものが、
やがては国内でも栽培されるようになりました。
幕府は何度となく、タバコを吸う事も、売買することも、栽培も禁止令を出し、
違反した者には重い罰を与えたのですが、一向に絶えることはありませんでした。
結局「禁止令」は形骸化し、逆に「タバコ栽培」が、
農家の新しい作物として栽培されるようになり、葉のかたさとか味とかで、
名産地などができたわけです。歌にありますね♪花は霧島 タバコは国分、
国分は今の鹿児島の大隈地方のことです。一番人気があったそうです。
タバコは葉のままで売買され、タバコ屋が店先で刻んで販売しました。
タバコが人口に膾炙したことで、日本には「キセル、煙草いれ、煙草盆」など、
喫煙具の文化が生まれました。素朴なものから金蒔絵などの豪華なものまで、
今も数多く残っています。紙巻タバコができるまでは、
みな刻みタバコをキセルで吸っていたわけですが、
実はタバコの葉を糸のように細く刻んで吸っていたのは日本だけだそうです。
外国では、葉をそのまま巻いた葉巻とか、噛みタバコ、嗅ぎタバコなど、
いろいろできましたが、日本ではもっぱら細かく切った葉をキセルで・・。
器用だったんでしょうねぇ。
江戸の粋人は「タバコ吸って当たり前」で、小物にも凝ったものを使いました。
形としては、上の写真のように「キセルと筒と刻みタバコをいれるもの」
それと、これを腰にぶらさげるのに落とさないための止め具の「根付」。
皮製、竹製、木製など、素材も細工もさまざまです。
表に更紗の布を貼り付けたり、桜皮や竹などで細かく編んだり、
それはもう凝ったものもたくさんあります。
キセルもまた太いの細いのさまざまです。テレビの「鬼平犯科帳」では、
鬼平が父親の形見に大事にしていた細身の銀ギセルが、
話の大事なポイントになる・・というストーリーがありました。
銀ギセルは文字通り、一本丸ごと銀製ですが、
一番オーソドックスなキセルは「雁首」というタバコを詰めるところ、
それと反対側の吸い口が金属で、真ん中の煙が通るところ、
これを「羅宇(らう)」といいますがそこを竹にしたものでした。
電車の料金をごまかすことを「キセル乗車」といいますが、
これは、最初と最後が「金(金属転じて『かね』)」で真ん中は「金じゃない」
というところから「真ん中分をごまかす」・・という意味で使われたわけですね。
以前は浅草雷門前に「羅宇屋」さんがきていたのですが、今でもきてますかねぇ。
「羅宇屋」と言うのは、キセルを分解してなかにたまった「やに」や灰などを
綺麗に掃除して、通りをよくすることを商売にする人のことです。
さて、とんぼは決して骨董品コレクターではないのですが、
まず実家にいろいろあることと、また色や形のおもしろいもの美しいものには
なーんでも惹かれてしまう・・・というところがありまして、
私のところには、用もないのに「繭を計る桶」だの「一人用の足つき膳」だの、
わけのわからないものがいろいろあります。
骨董的価値がどうのこうのよりも、昔はこんな道具を使っていた・・
というのがおもしろいというか、興味深いのです。
そんなわけで、こんなタバコいれもあるわけです。
今は「状態のいい昔のアイロン」、昔は「火のし」といいましたが、
それを探しています。錆びたのはなんぼでも見かけるんですがねぇ。
これって、全部はいらないんですよね。
おまけに鏡面加工のせいか
キズもどっさり・・・
いつまでたっても
骨董のお仲間になれそうもありません。
気合いれた茶事なのですが、タバコ盆3つもいるんです。まずは待合、外の腰掛待合、そして薄茶の時にだすタバコ盆、
そのうちの一つを、煙草入れとキセルが腰に下げられるようになってるのを使うつもり、その煙草入れを盆に載せるのですが、その盆を何年来も探してついにみつけました。白州正子さんが推薦してらっしゃる盆、火入れは古染付け、ここんとこ、そんなのでのぼせ上がっております。
なに、ちゃんと火入れには火をおこしていれておくのですが、そしてきざみ煙草も用意しておきますが、のんだ人はいまだいません、お気楽に一服どうぞのつもりです。
懐石にはお酒もお出しします。こんどは男のお客さまが多いので、本当にお酒をどんどん飲まれるかも、とりあえずのぼせ上がっております。
最近は肩身が狭いですよね。
これだけ言われるようになったのは、今まで
ルール違反が多かったからなのでしょうが
本当に悪いものなら作ったり売ったりしなければ
いいのにと思ってしまいます。これって飛躍しすぎ
かしら・・・
シガレットケースって、たいがいちゃんと
入りませんよね。細いタバコでも、
傷はそれごと「歴史」ですー。
どうか大切に・・!
蜆子様
染付けの火入れは、骨董市でもオークションでも
みかけますが、大きさと柄のいいものって
なかなかありませんね。
陽花様
基本的には、単なるエチケット・・だと
そう思うんですけどねぇ。
ちゃんとやってたら、きっと本人の健康イガイは
それほど言われなかったと思う・・なんてのは甘い?
どっちも臭いがダメなんですよね~
でも、ライターとか酒の肴とかは大好きです^^;
私もお酒のみませんが「酒の肴」作るの好きです。
ライターはもっぱらジッポーがすきで、
実父の形見のただのシルバーからはじまって、
最新は「ルパン三世」のもの、箱に入れて
大事にしまっています。
ガンダムの「シャア」のもありまっせー、
もっとも「シャア」って何なのか
知らずに買ったんですけどね。
といっても、刻み煙草ではなくてショートピースをはさみで4つに切ったものを挿して(^^;
刻みの香りは好きなんだけども、ちょっと辛いんですよね~、私には(^^;
葉巻は嗜みませんが、パイプは好きです。ジッポのライターも好きです。。。喫煙具が好きなのかも?>私
煙草喫みのマナーが悪くなったのは、紙巻煙草が主流になったのも影響しているに違いないと、勝手に思ってます。
紙巻煙草はいつでもどこでも (をい) 簡単に吸えて便利ですけど、なんかせわしなくて。その点でも歩き煙草なんてのは最低ですね。
いや、人様への迷惑や危険ももちろんなんですが。それプラスで。
歩きながらせかせかとふかしたって、せっかくの煙草の味も香りも、ちゃんと味わう余裕があるわけない。
煙草を無駄に焼き捨ててるようなもんです。もったいないったらありゃしない。
せっかく煙草を喫むのなら、落ち着いて喫める環境で、できれば紙巻じゃなくパイプや葉巻やキセルでもって、ゆったりと一服くゆらせるのが良いです。
(まあ、刻みとキセルはゆったりとくゆらせるというのとはちょっと違う気もしますが、でもトータルではやっぱり時間の流れ方が違います。)
そもそも「一服」・・と言うくらいで、
ゆったりと落ち着いて、楽しむもののはずですよね。キセルは持ち方が難しいですが、
キマるとなかなかのものです。なが~いキセルで
太夫の吸い付け煙草なんてのも粋ですね。
吸い付けでも「セブンスター」・・じゃ
サマになりまんわなぁ。
タバコもキセルで吸っていましたね。火鉢のヘリにトントン、とうちつけていたような・・。懐かしいです。昔の物のお話を聞いていると、心の引き出しにしまわれていて、もう忘れてしまったように思われることが、すっと引き出しがあいてよみがえってくるから不思議です。
それから、和裁のことではとっても有意義なアドバイスありがとうございます。亀の歩でがんばります。またいろりろと教えてくださいませ。
歌舞伎の「助六」では吉原中之町に現れた助六に、遊女達からの吸い付け煙草が雨あられと降り注ぐ場面があります。また、宴会の場面ではキセルで煙草を吸うところがありますが、あれって実際に吸っているようです。オペラグラスを使って確認しました。ええっ!劇場って禁煙じゃないのですか?・・・なんて野暮は言いますまい。
しかし趣のある煙草入れですね。