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『フラメンコとスペイン・手作り衣装のお話。』

アトリエ*セスタ・デ・コスチューラ*

あれから10年。 [10años han pasado desde entonces]

2021-03-11 21:46:19 | フラメンコ衣装制作&リメイク・スペイン旅・Flamenco

¡Hola!

今日で東日本大地震から10年が経ちました。

「誰かのために衣装を作りたい!」
あの震災がなければ、衣装製作の道を選んでなかったかもしれないな~と改めて振り返る。
2011年 私はスタイリストをしていた。
フリーランスとして仕事を始めて約20年。有難いことにお仕事は回っていたように思う。
3.11あの日…夜からの打ち合わせに備えて自宅でのんびりしていた記憶がある。
その後、仕事のキャンセルが相次ぎ一日中テレビの報道に釘付け。
連日テレビから流れてくる衝撃映像に、ただただ呆然として何も手付かずの毎日だった。
多くの尊い命が失われ、悲しみ苦しみを抱えてる人々が大勢いる中、
何も出来ない。誰も救えない。」と…自問自答を繰り返していた。
たぶん、どちらかと言えば”ポジティブ思考”な私でも
「このままではダメになる。何かしなければ!」と思った。
あの時、私が無心で集中出来ることと言えば、
開催が未定になってしまった”お教室のフラメンコ発表会”で着るための自身の衣装作りだった。
震災前から習っていた「刺繍」を施した、自身を奮い立たせるための衣装。
開催できるか?使用できるか? あてもない衣装作りでしたが、夢中になれて助かった。
刺している間…自分自身とじっくり向き合うことが出来た。
今までのこと、これからのこと。
「初心を忘れて、驕り馴れ合いなり、雑になっていた仕事や仲間」に反省し
もっと丁寧に誠実に、ひとつひとつを大切に大切に!悔いのない様に日々過ごさなければ。
多くの人々、そして私自身も不安で先が見えない。
なんだかポカっと空いてしまった心に、ひとつ想いが浮かんで来た。
「ひとりでも多くの人が笑顔で舞台に立てますように…その力になりたい。」
この想いが衣装製作という仕事を目指すきっかけになった。
震災から10年の節目である今年。
コロナ禍で新たな困難を抱える人々が増えている。
終わりが見えない戦いに、私自身もたまに挫けそうになるけれど…
「あの時の気持ちを忘れず、前を向いて少しづつ進んでいけるよう」ブログに綴っておこう。
最後になりましたが
震災によって犠牲になられた多くの命に哀悼の意を表しますと共に
被災された方々に心からお見舞い申し上げます。
皆さんもどうぞ心も身体も健康で元気でありますように。

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TOMOMI SATO

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