今日は4件点検に回ってきた。
ここは、電気の点検よりも草むしりが大変だ。
草ぼうぼうで、しかし、除草剤を使うほどじゃない。
地道に手で草を抜いていく。
草を放置しとくと大変なことが起こることがある。
ハチの巣が出来たり、ヘビが来たり。
せめて変電所の周りはきれいにしておきたい。
UGS(アンダーグラウンドガススイッチ)が付いていないところは6600ボルトの引き込み点に、こんなピラージスコンがついているところがある。
もう数少ないが。
これは、白い陶器6.9KV400Aと書いてあるやつ。これを3本抜いて停電させるんだが、手順を間違えるとアーク(銅が霧状に溶け火花とともに飛んでくる)が発生し、感電事故をおこす。当然に停電する。周りに停電が波及する波及事故となる。6600ボルトに直接触っても大丈夫な高圧絶縁手袋をして引っこ抜く。入れるときは3本目を近づけるとバチバチと火花が飛び始めるので、ビビらずに一気に入れる様にする。三相交流で三本線なのだが、二本入れた時点ではまだ単相交流の状態だ。なぜかというと、三相というのは3本のサインカーブを描く正弦波が120°ずつずれて入ってくる。2本入れただけでは、そのベクトル和が今かかっている電圧だから、120°ずれた二本のサインカーブのベクトル和は単相の3810ボルトになる。3810ボルトの1本のサインカーブになる。って、こんな講釈書いても仕方ねえよな。
息子が俺がこれを操作しているのを見て、「本当に感電して死んでしまうかと思った。」とビビった。
入り切りするのは年次点検の時だけ。
非常用発電機の試運転。
これも毎月運転していないとバッテリーが上がってしまったり、燃料噴射装置の中の燃料が劣化し、エンジンがかからなくなってしまう。
非常用だから、非常時にちゃんと動くようにメンテナンスはきちんとしておくのは、俺たちの義務だ。故障したら速やかに修理をしてもらう。
ともすれば、「保護継電器」の試験やその「試験装置」とか、機材や試験技術にばかり目が行ってしまいがちなんだけれど、日常の点検は大切だ。事故を未然に防げる場合もある。事故が起きた時にあわてて駆けつけて、ぼうぼうに茂った草に足をとられてしまったり、停電したけど発電機が回らないとか良くある話だ。
月額の契約金はその設備の大きさで変わるんだけど、1万円~2万円くらいの事業所が多い。それで、緊急出動、年次点検の応援者への報酬を賄う。
大金持ちになりたかったら他の仕事を選んだ方がいい。と思う。
まあ、うまくやって儲けている人も居るらしいが。
もうそんなことには興味は無い。
仕事はやるからには、全知識と体力を使って全力でやるつもりだ。
受けた仕事はそうする。
草むしりだって立派な保安管理の一環だと思っている。
とにかく地道にやってきたし、これからもそのつもりだ。
やる限りは。
明後日は久しぶりに5時出発の早朝仕事だ。
がんばらなくっちゃ!
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