ご迷惑をかけてしまった方のSNSへ書き込んだうっとおしいだろうと思う書き込み
は出来る限り消しました。
本当にごめんなさい。
何でも一人よがりな、勝手に人のためと思い込んでしまう行動は反省しています。
大変な状況の方を見ると、どうしてもそういう方々の親の気持ちを思ってしまうのです。
いろいろな難に遭った方々や災害に遭ってしまった方々の親御さんの悲しい気持ちを考えてしまうのです。
だから人に迷惑をかけていいかと言うと決してそんな事は無いのです。
息子の障害がわかったのは3年前。
大学卒業の直前だったのです。
様子がおかしいし、就職は決まらないし、一体どうなっているんだと問いただしたところ、言っていることにとても違和感を感じ、ひょっとしたら病気なんじゃないか?もしもの事があったら大変だからと受診したのです。
私は一人で医師に診察の結果を聞きにいきました。
「残念ながら病気ではありません。脳の障害があるので直すことは出来ません。」
そう言われました。
もうパニックになりました。
「だって子供の頃から人見知りせず、知らない大人の人にも話しかけて世間話をするような社交的な子だったんですよ。」
そう食い下がったが、
「いえ、そういう障害とちょっと違うのです。物事の考え方が根本的に違う。健常者と考え方が違うんです。」
打ちのめされた。
それから発達障害者支援センターという各都道府県にある国の施設に相談に行った。息子をつれて。そこは交通事故などで障害を負ってしまった人のリハビリセンターや病院が併設された施設だった。
「心理療法士」のところへも、医師の紹介されるままに何カ所も行った。
何も解決の糸口を見つけることが出来なかった。
ほとんどが、「本人に就業意思があり、それを障害に合わせて支援する」というのが国の施設の存在する理由だった。
「希望すれば、障害者枠でハローワークを紹介します。障害者手帳の取得のお手伝いもします。」
という事だった。
頭を思い切り殴られたような感じだった。
地元の進学校に進み普通に大学に入学しもう少しで社会人というところで、突然障害者になってしまった。
いや、生まれた時から障害があったのだけれど、親として気づいてあげられなかったのだ。
もう、死んでしまいたかった。
「だめだ。俺が今いなくなったらみんなの苦しみが増えるだけだ。」
そう自分に言い聞かせ、施設への相談、専門の先生への相談、発達障害者の親のためのセミナーなどを探し、女房を連れて行った。
全部自分が探して動かないと、道は開けない状態だった。
本人に就業したいという意思が無く、何もしたい訳じゃない。
普通に聞くとただの怠け者に聞こえるだろう。
しかし、そういうものの考え方が出来ない。
「これは、自分たちが生きているうちに一人で生きていけるような術だけ教えるしかない。やってあげられることはそれしか無い。人はあてに出来ない。医師も支援センターもダメだ。」
そういう結論に達し、まずは助手として自分の仕事に同行させた。
しかし、危険極まりない電気の仕事なんで大変疲れた。
いろいろな人と接して自分なりに何か考えたようだ。
しかし、それは本当に小さな一歩で、普通の人のように努力して自分の知識を増やすとか、自己啓発するとか、そういう考え方が出来ないので、とてもつらい。
一生アルバイトかもしれない。
でも、アルバイトでも続けていければいい。
結婚の願望もないし、恋愛などには興味がないそうだ。
普通に聞いていたら腹が立つ。
しかし、そういう脳の思考回路らしいので修正が出来ない。
とにかく、一人で生きていってくれればそれでいい。
多くは望まない。
親として切なる願いだ。
親が子供に願う事なんて、無事に生きていて欲しい それだけなんです。
色々な障害があっても前向きに進んで行く人たちがたくさんいます。。
そういう方々は、必ずや幸せな何かをつかむことが出来ると思います。
頑張っている人がいると力になりたいと思うのはそういう事だからです。
息子は幸せになりたいとか、自己啓発しようとかいう発想が出来ないのです。
前向きに何かをするとかが出来ないのです。
何かを目標に頑張ることの力になってあげることが出来ないのです。
術を教えるしかないのです。
とても悲しいです。
現実からは逃げられません。
でも、私がいなくなれば、生活していく糧をどうにか最小限得ていけるような感じになりました。希望的観測もありますが。
むしろ、いなくなった方が自立していくんじゃないかと最近は思います。
明日は去年の台風の最中に守った施設の改修が始まります。
命がけで守った施設だから、早く元に戻って欲しい。
そして、平穏に暮らしたいです。