穀菜食堂なばな

オーガニックを日常に
昭和の香り漂う路地の奥、尼崎の和風ヴィーガン食堂。

「楽天堂豆料理クラブ」 高島千晶さん お話会

2018年11月23日 | ┗イベントのご報告(終了分)

今日は、待ちに待った京都「楽天堂」店主、高島千晶さんのお話会の日。

先日もこちらで触れましたが、2005年秋に発行された雑誌「ナナムイびと」の豆特集で、千晶さんと、千晶さんが主催されている「豆料理クラブ」の事を知ってから、いつかお話をお聞きしたいと思っていたのです。

そして、いつもお世話になっている八百屋オーガニッククロッシングの出口さんのご紹介で、この日が実現しました。
自分が向かいたい方向に気持を向けていると、いつか道が繋がるのかも知れません。そんな事を思いながら、当日を迎えました。

千晶さんが、参加者さん一人ひとりにご準備くださった、形も大きさも様々な豆たち。
これらを、グループごとに分けていくところから、お話会はスタートしました。
 

皆さん、真剣です^^


初めて見る珍しい豆もあって、なかなか難しいのですが、さすが八百屋の出口さん。
正確に分類されているのを見て、私はカンニングさせてもらう事にしました(^^ゞ


わいわいと盛り上がっている所、千晶さんが取り出された豆の世界地図。
とても寒い地域から熱帯まで、世界中で豆が育てられていることが分かります。


ではどうして、世界中で豆が育てられてきたのか。

豆は、痩せた土地でよく育つ(尼崎の民家の駐車場跡で、今年4月から始まったみんなの畑でも、大豆は豊作でした^^)。
豆は空気中の窒素を土の中に留めて、土を肥やす。
痩せている土地で、肥料を使わずに育てられる=庶民の味方ですね。
そして、世界中で育てられているため、世界中の庶民の台所の知恵が蓄えられている。

ちょっと余談ですが、穀物と豆を一緒に食べると、必須アミノ酸9種類をすべて摂ることができるそうです(参照「シンプルごはんの思想」南清貴)。
日本でも、田んぼでお米を育てて、あぜ道で大豆を育てる事が、奈良時代から推奨されていたそうです(「日本の発酵食」小泉武夫さん談)。
どこの国や地域でも、気軽に手に入る材料でちゃんと身体の支えになる食べものが、伝統食として定着していったのでしょう。
そんな世界中のおいしい食べ方を知りたいと思います。
千晶さんが主催されている豆料理クラブには、世界の豆料理レシピがキットとセットで紹介されていますよ^^

さて、本日のお昼。
豆にちなんで私がご用意したのは、炒り大豆の米粉かき揚げです。


あとは、おにぎり2種類(梅と海苔)、赤大根の糠漬け、ゆず大根、けんちん汁。
まさに、庶民の日常ご飯です。
皆さんと、わいわい話しながら頂くのがご馳走です。


食事と同時に、参加者さんの自己紹介や、話したい事や、まだまだ話し足りないくらい。
それぞれの方に想いや物語があって、それをしっかり聴く時間はとても豊かなものです。
そんな機会を、もっと作っていきたいと本当に思いますね。
「忙しい」という呪縛から解放されて、呼吸をゆったりとできるように。


皆さんが帰られたあと、今日の主役の千晶さんと、この機会を作ってくださった出口さんと一緒に、なばなの玄関先で写真を撮りました。
嬉しさでいっぱいです。


お二人も帰られたあと、今日の資料の中にあった「らくてん通信」の最新号を読みました。
今回の特集は、30代の方たちの生きづらさについて。
今、その真っ只中にいる方たちの手記に記されているのは、
人間らしさを保ちながら働いて、生活を楽しむことの難しさ。
「自分であること」の困難。
繋がりが感じにくく、理解してもらえないこと。
生産性を上げなければ価値がないという風潮。
など。

個人の努力ですべて解決とは思いませんが、少なくとも繋がり合うことや、生産性とは関係なくあるかけがえの無さなどは、お互いに確かめ合えるのではないか。
そのために、小さくても繋がっていくことが大切なのだと改めて思いました。
自分が住みたい世界はどうあってほしいのか。
今日の最後に、千晶さんが言われていたことですが、自分に問いながら過ごしたいと思います。


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