穀菜食堂なばな

オーガニックを日常に
昭和の香り漂う路地の奥、尼崎の和風ヴィーガン食堂。

11/8 『どうなってるの?リサイクル 「プラスチックと乾電池の行方」』

2018年11月09日 | ┗イベントのご報告(終了分)

プラスチックは、生活のなかのあらゆる場面で使われていて、今では無くてはならないくらい便利なもの。
電気とよく似てますね。

清潔で気楽に使えてついつい頼りにしてしまいますが、そのプラスチックがごみとなって、海洋汚染の大きな原因になっていること、昨今では世界的な問題になっています。
私たちの生活スタイルを工夫することで、改善できるところはあるのか。
そもそも、海に流れこむプラスチックは、どこからやってくるのか。
気になることがたくさんあります。

そこで、私たちが主催している地域食堂「まあるい食卓」に8月にボランティア参加してくださった、県会議員の丸尾牧さんに、プラスチックごみの現状について教えてほしいとお願いして、昨日のお話会開催となりました。合わせて、尼崎では「燃やすごみ」に出すように指定されている乾電池についても、お話をお願いしました。

まずは、プラスチックごみの現状についてのお話ですが、概要は丸尾さんのブログをご覧いただくとして、以下は私が特に気になったトピックと、()内はそれに対して感じた疑問点です。
*毎年、最大で1270万トンのプラごみが海に流れ込むが、その80%は陸からやってくる(どういうルートで?川に流れ込んだゴミは、そのまま海まで到達する?)
*長さ、直径5mm以下のマイクロプラスチックの使用用途には、化粧品類のスクラブや研磨剤なども含まれる(生活排水は、ろ過されずに海に放出される?)
*世界の塩のサンプル39のうち、9割以上からマイクロプラスチックが検出され、とくに海塩のプラ汚染が進んでいる(フィルターを使うなど、製塩方法による違いは?)
*環境省はプラスチックごみ削減戦略プランを公表
*海外では、プラスチック製品の使用禁止している所も増えている(食品の受け渡しは、どのようにされているのか)
*約25%の自治体で、処理業者に委託されているプラごみが増加(処理業者に委託したその後は、どのように処理されているのか)
もし、プラスチックの分別をがんばったとしても、最終的にどのように処分されているのだろうと思います。

そもそも、尼崎市はプラスチックは分別しないで、「燃やすごみ」として出すように指定されています。
だけどペットボトルは、瓶・缶と一緒に同じ袋に入れて出すようになっていて、ゴミ処理施設では、瓶・缶・ペットボトルを手作業で分けて処理されているそうです。
処理場に見学に行ってみたくなりました。

続けて、乾電池の捨て方について。
尼崎市では、乾電池(ボタン電池・充電式電池を含まない)は、「燃やすごみ」に出すように指定されています。
それは、現在の乾電池には水銀は含まれていないので問題ないという理由からだそうです。
また、想定される問題点は、燃やしてはいけないボタン電池や充電式電池が、間違って燃やすごみに出される可能性があること。
充電池が燃やされると、カドミニウムが大気中に出ていく可能性があるそうです。
兵庫県で乾電池を燃やしてるのは、尼崎だけ。
やはり、リサイクルする方向で考えるほうが安全な気がします。
現時点では、ボタン電池・充電池は電器店で引き取ってもらうようになっていますが、お店側の対応もまちまち。
市と電器店が協定を結んで、気軽に電池を引き取ってもらえるシステムが出来たら良いと、参加者さんより声があがりました。


ここからは、参加者さんを交えて意見交換の時間です。
*須磨でビーチクリーンに参加したが、砂をどこまで掘っても細かいプラスチックが出てくる
*子どもの頃から「ごみを出さないのは当たりまえ」の感覚が身に着くような教育が必要
*自宅でのラップ類の使用を意識して減らす。
*メラミン樹脂製のスポンジは使わない
*トウモロコシ樹脂から作られたストローを使っている
*デポジット制を広める
などなど。
時間をかけて繰り返していけば、まだまだアイデアが集まりそうです。
やってみたいアイデアや、やってみて良かったこと、そうでもなかったことなど集めてTips集を作ったらどうだろう。
きっと楽しいものができそうです。

また、なばなでも少し前からテイクアウトのお弁当箱を、従来のプラスチック製のものから、バガスという非木材パルプで作られたものに変更しています。
同時に、お客さまにお弁当箱を持参して頂いたり、お寿司屋さん方式でこちらの容器をお持ち帰り頂いて後日回収することなども始めています。
↓右側が、これまでのプラスチック容器。ひだりの2つが2段重ねのお弁当箱。容量は同じでした。


このお話会の前に、お弁当の配達に行った帰りに考えたこと。
お弁当の容器は紙製のものに変更していますが、たとえば紙おしぼりの袋や、味噌玉を包むラップなど、お弁当周りのプラスチック使用を減らすにはどうしたらいいのか。
そして思ったのは、現場調理ができたら良いのではという事。
現地で調理ができれば、お客さまには出来立てのものを、温かいものは温かく、シャッキリしたものは歯ごたえ良い状態で食べて頂けるし、運ぶための使い捨て容器(プラでも紙でも)は必要なくなるし、とても良いです!(考えみれば、毎月開催している地域食堂「まあるい食卓」は、食材を持ち込んで毎回、現場調理です。初期の頃は、炊飯器なども持ち込んでました、笑)
現地での調理が難しくても、例えば、大なべに仕込んだ状態で持ち込んで、現地で温めて、それぞれのお皿に盛り付けるなど(さらに子どもさんの分は薄味で、大人の分は仕上げにスパイスを効かせるなど)、できる事はいろいろありそうです。

また、持参の容器で買い物できるお店も、これからご紹介していきたいと思います。
お豆腐屋さん、魚屋さん、昆布屋さんなどなど。
昔ながらの市場には、そんなお店もまだまだありますよ。

毎週火曜日(13:30~14:30頃)になばな店頭で野菜販売してくださるオーガニッククロッシングさんでも、お野菜や果物や豆類など必要な分だけ買うことができます。
エコバッグを忘れたら、こんな紙で作った袋に入れてもらえます。


なばな店内にも、紙袋のリサイクル入れを置いてますので、ご自由に使ってください。


プラスチックの使用を減らすと同時に、資源を大切に使い続けることに慣れていきたいと思います。
たくさんの物を手に入れて、シーズンごとに使い捨てていくよりも、少しの気に入ったものを長く使えるほうが楽しくて気持ちも豊かになりますね。
またアイデアを持ち寄って、次回も皆さんのお話をお聞きしてみたいと思います。


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1 コメント

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乾電池  (もののはじめのiina)
2020-07-01 11:45:43
神奈川では、乾電池を不燃ごみとして(無料)回収しています。
他の金属や電池と触れると、ショートして発熱・発火・破裂などの事故になる危険があるそうです。

最近は、分別資源に仕分けしますから、意識も高まってきました。^^

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