穀菜食堂なばな

オーガニックを日常に
昭和の香り漂う路地の奥、尼崎の和風ヴィーガン食堂。

第17回 ドラッカー読書会

2021年05月11日 | ドラッカー読書会

『ポスト資本主義社会』に取り組んで、3回目の今日。
課題箇所のご連絡を、私が間違えてました。。。
正しい課題箇所は3章4章でしたが、一部の方には2章3章とお伝えしてしまいました。
この場をお借りして、お詫びいたします。



今日も、朝の公園でラジオ体操に参加してから、9:00のスタートに備えました。


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時間になり、読書会スタート!
まずはいつものように、前回から今日までの振り返りと、今日の目標(ゴール)の発表から。

★たかちゃん
前回から、歴史に関心を持つようになった。
勝海舟の本を読んでる。
勝海舟の親父がさらに豪快な人物だったらしく、「親子坂」を読んで、戦国時代以外にも興味持てるきっかけになった。
明治維新以外の歴史も勉強しようと思う。
オリンピックのニュースで賛成反対と割れてる様子を見ると、幕末に似てる。
歴史を勉強して、見方を拡げていきたい。
今日のゴールは、どういうことを勉強したらいいか見えるようにしたい。

★ようちゃん
鬼ちゃんがいつも言ってくれてるように、読まずに参加。

読まないで参加するのは、先入観なしに俯瞰できるので、ある意味うらやましい。
その場で降りて来た言葉やイメージを掴めるのが良いと思う。

★よしこちゃん
前回、行動実践するのが大事という話があった。
この社会に関わっていく上で、どう実践していくのか考えてみた。
私が住んでる町は本屋が無い。
本屋の代わりに図書館に行ったが古びてて楽しくない。
図書館に本のリクエストしたら、時間かかったけど購入してもらえた。
「新しい本入りました」と展示されて、いろんな人とシェアできる。
図書館が本屋さんっぽくも感じられたので、欲しい本や良い本をリクエストして図書館を活性化してみようと思ってる。
今日のゴールは、この行動実践よりもっと具体的に、自分の活動につなげていくきっかけをみつけたい。

佐賀に対照的な図書館がある。
一つは、九州の人はわざわざ訪れる武雄市図書館
TSUTAYAと組んでいてスタバが入ってる。
こども図書館も併設されてから、すごく良くなった。
佐賀に来たら武雄図書館を訪れてほしい。
図書館の蔵書もTSUTAYAがコントロールするので、公平性など図書館本来の機能には疑問もあるが、観光として考えたときに、武雄という町の文化を向上させるものになってる。

もう一つが、伊万里市民図書館
武雄のような派手さはないが、市民によって運営されていて、レファレンス機能も充実してる。
両方を続けて見るとすごく面白い。

★ひさみ(私です)
近くの防災公園にタイガースの施設誘致の計画があって、反対の立場からその公園の成り立ちなど調べてると、公園の成り立ちがまさに尼崎が公害で苦しんでた時期とリンクしていて、しかも自分の母親も公害病で苦しんでた時代だったのを思い出してる(忘れてた事に驚いたのです!)。
公園を守りたくて色んな人に働きかけてるが、「資本主義の壁」みたいなのに弾き返されそう。
今日のゴールは、資本主義の次の形があるんだという実感を持てるようになること。

井坂さんが関心持ってるのが、日本が経験してきた失敗。
歴史から学ぶことが重要。
過ぎてしまうと忘れそうになるが、再びフォーカスすることで、この先進む道を選ぶことができる。
「ポスト資本主義社会」は、そのテキストとして良い。





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さて、ここから本題です。
参加者さん、それぞれが課題箇所を読んで(読まない人もいます、笑)、気になったところにラインを引いて発表して、それに対してファシリテーターの鬼ちゃん(鬼塚さん)がコメントをつけて下さるというスタイルです。
ではさっそく、行ってみましょう!

★たかちゃん
p.71「組織とは目的志向の機関である。しかも、組織は一つの目的に集中して、初めて成果をあげる」
父のお寺を継ごうと思ったのは、信者さんを増やしたいわけではなく、これまで支えてくれた信者さんを安心させたいという思いから。
その原点を思い出させてくれた。

お寺周辺を掃除してるが、いろんなゴミが落ちてる。
掃除が目的なのでいろんなゴミを拾いたいが、全部は拾えないので、拾えるものとそうでないものがある。
自分がやれることとやれないことがある。
全部を追いかけたらどっちつかずになる。
組織として一つの目的に集中するのが大事と思った。

p.73「組織の成果は、常に組織の外部にある。社会やコミュニティや家族は自己完結的であって、自らのために存在する。
これに対して組織は、外部に成果を生み出すために存在する」
お寺には、組織であると同時にコミュニティという面もある。

p.80「今日あらゆる組織が、まさに自らの構造に変化のマネジメントを組み込まなければならなくなっている」
父はお寺の行事などを、それまでは日にち優先だったが、信者さんが参加しやすいように土日などに変更してきた。
信者さんが来やすいように変えていける所がまだまだあると思うので勉強していきたい。

いくつも課題提起してくれて、ファシリテーターとしてありがたい。
p.80は、自己変革の話。
ドラッカーは、みずから事業を陳腐化させるべきと言っている。
今うまく行ってることもずっと続くわけではない。
イノベーションにすぐれた組織はみずから陳腐化させる=廃棄のしくみを持っている。
イノベーションの第一歩は「廃棄」
どうやって捨てるかの問い。
『もしこのことを行っていなかったとして、いまわかっていることすべてを知りつつ、なおかつ、これを始めるか』
この問いを定期的に(少なくとも年に一回)立てることで、自分たちの行動を見直していく。
意思決定の段階で、廃棄を視野に入れておく。

p.71
目的志向。
目的とはなにか
p.72『明確かつ焦点の定まった共通の使命』・・・一体化した使命。
今まで5つの質問を学んできたが、その一つ目「われわれのミッションは何か」に合致する。

5つの質問=1990年「非営利組織の経営」に向けた問いだったが、営利非営利関係なく使える。
ミッション経営が今のスタンダード。

もう一つの問い「われわれの事業はなにか」
美術館の例:美術を展示して市民に提供すること?
簡単そうに見えて非常に難しい問い。
美術館のビジョンというのがあって、すべての市民が美術に触れて生活に取り込むというもの。

われわれの事業はなにか。
「現代の経営」1954年で、AT&Tの例として「我々の事業はサービスである」を紹介している。

おにちゃんの例
今まで事業を定義せずにスタートして、逆にフィードバックから定義していこうという考えで始めて3年目。
われわれのサービスはウェルネスケアという定義が見えてきた。
例:ノルディックウォーキングから観光へも繋がる
ミッションは「志を遂げよ」
志=自己実現のこと

・われわれの事業はなにか
・われわれのミッションはなにか
この二つの問いを整理することが必要。

このことを考えるときに、企業の存在は社会に許されてるからという原理原則から外れないように。
お寺はコミュニティといってたが、お寺自体ももっと大きな社会というコミュニティのなかに存在してる。

★よしこちゃん
3章は年金の話で響かなかった。
唯一「年金基金資本主義は、資本家なき資本主義である」

ファシリテーター泣かせ、ここは解説しないことにしてる。

ポスト資本主義時代にあるファクトとして年金を取り上げている。
年金基金資本主義、国によってシステムも違うので、把握しづらい。

p.108「この仕事から期待すべきものは何か」
を考えないといけないのか、と発見した。

知識労働者=ナレッジウォーカーが今後の社会を担う中心になっていく。かなり早い時代から知識労働者という概念は登場してた。
対義語:肉体労働者=マニュアルワーカー

産業革命以降、工場に行ってマニュアル通りに仕事をするのが中心の時代が続いた。
その後、知識の時代になった。
知識は自分の中にあり、どこにいても使える。
一つの場に固執することなく、色んな所に動ける。

ではサービス労働者とは?
バックオフィスのこと。
看護師の場合、患者と接するのが本来の仕事だが、事務仕事に時間を割かれている。事務員を置くことで、看護師は本来の仕事に専念できる。
AIの登場によって、人間にしかできない仕事に専念できる時代になると楽観視している。

「この仕事から期待すべきものは何か」
これは新鮮な問いかけ。

『ポスト資本主義社会』は、書かれたのは1993年だが、今後の行く末を予感させる本。
この4章の後半から、アウトソーシングなどの話が出てくる。
なすべきでない仕事はアウトソーシングするのが今の流れになっている。

なんでも自分でやるのは、一つの経験としては良いが、本来自分がやるべきことに集中できなくなる。
有る段階で切り分けるべき。
例:ランサーズなどに外注するなど、今後やらなければならない。

★ひさみ
p.64「組織は一つの目的に集中して、初めて効果的な存在となる」
p.71「組織は一つの目的に集中して、初めて成果をあげる」
p.72「一つの目的に集中」
なんども繰り返して同じような表現が出てくるのは、それだけ目的とは集中しにくいものなのかと感じた。
私もあれこれと手を広げそうになるので、「一度に一つ」と書いて貼っておこうかと思う。
なんでも自分でやろうとするのを手放して、他の人にお願いするようにして、自分の仕事に集中したい。

成果をあげるトップマネジメントは、人に仕事をしてもらう能力が高い。
「してもらう」ことに重要な意味がある。
だれもが忙しい中、それでも引き受けてもらえる頼み方がある。
「自分は能力がないので手伝ってほしい」と早く宣言しておく。
仕事を振ってやってもらう。
トップマネジメントが仕事をやり過ぎてる所が、傾向として多い。
「自分がやったほうがうまくいく、早い」という意識の人が多いが、本当に自分がやらないといけない仕事かどうか。
自分がやってはいけない仕事をやることは、社員や職員の成長の機会を奪うことにもなる。
部下は、今までやってなかったことに挑戦することで、できるようになる。
仕事は手放すべき。
組織として成果を上げるには個々の成長が欠かせないので、「人の強みを活かす」という視点がかならず必要。
マネジメントが持ってる権力を行使できるのは「人の強みを活かす」ことによってのみ。

「組織は道具である」佐藤等さんはこの言葉がすごく好き。
道具であるからには、使わなければ意味がない。
組織の取説をちゃんと読んで正しく使うべき。
組織を使う人=組織に関わる個人。
組織は、取説を用意して、関わる人に組織の使い方を説明しなければいけない。
個人の立場からいうと自己実現のために組織を使うのであり、組織が人を使うのではない=いまでは当たり前の価値観だが、これが30年前に書かれてる。
こうあってほしいという希望も含んでたように見えるが、ドラッカーはそれを否定してる。
傍観者として、これから起こりそうなことをみんなに伝えてるだけ。
マネジメントはフレデリックテイラーなどによってすでに発明されていて、ドラッカーはそれを体系化しただけと言ってる。
ドラッカーは人に寄り添ってる、読んでてほっとする。



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ひと通りシェアが終わり、今日の振り返りです。

★たかちゃん
前回、知識を行動に移すために、ドラッカーの言葉を何か一つ選んでやってみると学んだ。
今回は、
『もしこのことを行っていなかったとして、いまわかっていることすべてを知りつつ、なおかつ、これを始めるか』
を行動指針にしてみたい。

★ようちゃん
これからも、読書は得意な方にアウトソーソングしようと思う。
今まで自分で読んでたときは、自分のことに集中しがちだったが、他の人の思いをしっかり聞けてその人のことが好きになった。

ある意味、ファシリテータと近い立ち位置。
自分という個人は居ない立場。
夏海さんが言ってたのが、ドラッカーを読む動機は自分のために読むさもしい動機の人が多いのではないか。自分にフォーカスするのではなく俯瞰することで正しい読み方ができるんじゃないか

★よしこちゃん
今までは、人に仕事を振れなかった。
全体として成長するために、自分で抱えるのではなく外の力も借りてみようと思う。

個人はどこまで行っても1だが、1+1は2以上にもなる。
参画意識を促す言葉として「組織は道具である」という事をちゃんと説明する。
この価値観をちゃんと伝える。

★ひさみ
他の人に頼むとき、予想以上のものがあるかも知れないと楽しみながらお願いしていこう。
他の人のなかに、想像もしてない宝物があるかも。

コンサルに入るときに確認すること「覚悟があるかどうか」
トップマネジメントがすべてできるわけじゃない、答は社員の中にあるという意識を持つ
「人の強みを活かす」を意識して行動してほしい。

人の強みを活かすには、目の前にいる人を「強み、美点を持ってる人」として見て、それを見つけたいという希望を持つこと。
今日の読書会が始まる前は、「資本主義の壁」のようなものを感じていたけど、システムと思えるものも動かしてるのは人だから。
自己と他者を信頼する力を育てていくことが、人としての成長かも知れません。
信頼の気持ちを、いつも持っていられるようになりたいです。



本日の朝活、終了です!
鬼ちゃん始め、ご参加の皆さま、ありがとうございました。
また来月まで、よい時間をお過ごしください☺

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【鬼ちゃんからのお知らせ♪】
5/15(土)ドラッカー学会が開催されます!
これは年に2回の大きな学会で、5月はオンライン、11月20日は博多でハイブリッド開催を予定しています。
一日がかりだけど、関心あるところだけでの参加も可能です。
こちらから、お申込みください。


 




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