穀菜食堂なばな

オーガニックを日常に
昭和の香り漂う路地の奥、尼崎の和風ヴィーガン食堂。

身近にある植物のこと

2017年10月01日 | ┗土に触れる

先日、「都市を耕すーエディブル・シティ」をいう映画を観て、自分の身近にある植物について、とくに食べられるものに少し目を凝らしてみたくなりました。
場所は、JR「尼崎」駅と阪神「大物」駅のちょうど真ん中辺りにある猪名川公園。
以前は市民プールがあったところですが、今はわんことお散歩するコースです。
毎日なにげなく歩いている道すがら、見つけたものは。。。

*公園の一角に、数年前から広がり始めたペパーミント
よく、スイーツに添えられていますね^^
葉っぱに触れてみると、甘みを含んだすっきりとした香りがします。


*その少し奥には、イヌタデ
この公園にはたくさんはありませんが、数年前、神戸市北区大沢村の山里で見かけた群生は見事でした。
ちょうど蕎麦の花の季節で、真っ白い泡のような蕎麦の花と、この淡いピンクのコントラストが、突然山あいに現れたのです!

一節によると、この花は油で炒めて塩を振ると美味しいおやつになるそうです。
ご飯にかけたらピンクのふり掛けですね。


*公園のあちこちで、ツユクサも見かけます。
この青い色は、水にさらすと消えることから、友禅染の下絵に使われていたとか。
若い葉は茹でてお浸しや味噌汁に。
伸びて固くなった葉は乾燥させて煮出すと、香りよいお茶になるそうです。


クローバー
幸運の証のよつ葉のクローバーを、探したことがある人も多いのではないでしょうか。
世知辛い昨今では、無心になってよつ葉を探す時間、それ自体が幸福そのもののように思えます。
こちらも、お浸しなどにして美味しく食べられるものです。


*言わずと知れたヨモギ
春の草餅でおなじみですね。
たくさんの種類があってキクの葉ともよく似ていますが、特徴は葉の裏に白い産毛が生えていること。
その産毛を集めて加工したものがモグサです。
生命力が旺盛で、刈ったあとからすぐに新芽が出てくるので、春以外にも柔らかいところを摘んで頂くことができます。


*こちらは個性的な姿の、ヨウシュヤマゴボウ
最近は園芸種としても見かけますが、道端のちょっとした隙間でもはびこる姿を見かけます。
ブドウのようにも見えますが、全体に毒性があるため要注意です。
見た目は、綺麗で可愛いんですけどね。。


*上を見上げると、ビワの木もあります。
実がなる時期は少し過ぎましたが、この葉っぱも、刻んで干したものをお茶にするとほのかに甘くフルーティな香りがして美味しいです。


の木もありました。
青い実がちらほら見えます。
柿の葉も、ビワと同じようにお茶にすると美味しいです。
また、渋柿の青い実を潰して発酵させると、染料の柿渋ができます。
防腐作用もあって、昔は室内の調度や農具にも使われていたとか。


*公園の奥にはヤマモモもあります。

初夏の頃に赤くて甘酸っぱい実がたくさん成ります。
ピンぼけだけど、こんな感じ。

鳥たちも、この実を狙ってたくさんやってきます。

イチョウの木もあります。
秋には銀杏の実を拾って、強烈な臭いの果実はガンバッテ取り除き、固い殻を割るとやっと翡翠のように美しくて美味しい実にたどり着くのです。
(ちなみに塩ゆでしたものを冷まして、ホイル⇒ラップ⇒ジップ袋に入れると、冷凍臭がつかず、長い期間おいしく冷凍保存できます)

黄色く色づいた落ち葉は、洗って乾燥させると防虫剤になるとか。
銀座の呉服店で紹介されていたのを見て、私も作りました。


春には、ナズナやゴギョウなどの、春の七草のいくつかも見つけられます。
ゴギョウ(ハハコグサ)5月撮影。


ナズナ(ペンペン草)5月撮影。


*帰り道。シャッターを下ろしたところでスベリヒユが育ってるのを見かけました。
近年は、小さな鉢植えや畑や、どこにでも見かけるようになりました。
植物はどこでも生きる機会を狙って一生懸命です。
その植物をわたし達は、少し土の匂いがしますが、茹でて酢味噌和えなどにして食べます。
こちらの園芸種が、ハナスベリヒユ、別名ポーチュラカです。
どうりで茎の感じもよく似てますね^^


毎日の生活の足元や頭上で。
良く目を凝らすと、他にもたくさんのものが見つけられそうです。
都市部であっても、季節によって姿は大きく変わりますから、楽しみは尽きません。
まるで宝探しですね!

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戦時中の女性誌に掲載されたレシピをまとめた本があります。

その中で、戦時中はこんなものも食べていたとして、雑草が紹介されているページがありました。

オオバコ、クズ、タンポポ、ヨモギ、ギシギシ、ドクダミ、ユキノシタなど。
今でも身近によく見かけるものです。
当時とは違った意味合いで、現代に生きる私たちも、これらの植物たちにありがたく向き合ってみるのもよいことだと思います。
生きるために必要なものを手に入れるには、お金で買う以外にも、もっとたくさんの方法があると気付く機会かも知れません。
クリエイティビティを発揮して!(^^)!

また、今日は図書館で、かわしまよう子さんのご著書を借りてきました。

こちらは純粋に、身近にいる草花を愉しむためのもの。
「春の草サラダ」や「小花かき揚げ」など、可愛らしいレシピの数々。
ひと口に「雑草」といっても、その魅力はさまざま。

身近にある食べられる植物たち。
このジャンルには、どんどんはまり込みそうな予感がします^^



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