[2022年6月29日 更新]
前回に続き、都立高校入試の社会を見ていこう。
<前回記事:2022年度 社会入試の難問は解ける>
◆「時代の古い順に並び替え」は出る
2022年度の社会では4つの選択肢を並び替える問題が3つ出た。
この「時代の古い順に並び替え」は毎年のように出る。詳しくは過去記事を読まれたい。
<過去記事:都立高校入試社会の法則<1> 並び替えには傾向あり>
今回の正答率は以下の通り。
大問4
問1 26.1%
問2 40.9%
大問6
問1 36.7%
大問4の問1、正答率低し。
こんな問題だった。
ア 朝廷は,人口増加に伴う土地不足に対応するため,墾田永年私財法を制定し,新しく開墾した土地であれば,永久に私有地とすることを認めた。
イ 朝廷は,財政基盤を強化するため,摂関政治を主導した有力貴族や寺社に集中していた荘園を整理するとともに,大きさの異なる枡の統一を図った。
ウ 朝廷は,元号を建武に改め,天皇中心の政治を推進するため,全国の田畑について調査させ,年貢などの一部を徴収し貢納させた。
エ 二度にわたる元軍の襲来を退けた幕府は,租税を全国に課すため,諸国の守護に対して, 田地面積や領有関係などを記した文書の提出を命じた。
参照:都教育委員会HP
歴史の古い順に並べるド定番問題。
それぞれのキーワードで何時代かが分かれば、解答は可能。
江戸時代以前の並び替えだと、同時代内での新古を比べる問題は出ないと思っていい。「鎌倉時代初期と中期」とか。
アは墾田永年私財法から奈良時代。
イは摂関政治から平安時代。「荘園」だけだと他の時代でも存在するので決められない。
ウは建武(の新政)から鎌倉時代末~室町時代はじめ。
エは元軍の襲来(=元寇)から鎌倉時代。
よって、ア→イ→エ→ウが正解。
1つでも怪しいと3/4の確率で不正解となってしまう。
正解率の低かった理由の一つに「アが最初」があると思っている。
過去の傾向から、最初が「ア」の確率は圧倒的に低いのだ。これも過去記事に載っている。
◆大問6では世界の歴史の並び替え
大問6の問1は世界の歴史について。
これもキーワードから答えられる問題だ。
「ビスマルク」「冷戦」「ニューディール政策」「絶対王政」を歴史順に並び替えればいい。
正答率36.7%と高くはない。
しかし、上位校を受けるならまず100%正解しなきゃいけないレベルだ。
この夏休みに中3は歴史をみっちり学ぶだろう。
何時代の出来事かは、意識して覚えたいところだ。
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