[2020年2月22日 更新]
令和として最初の都立高校入試が終わった。
今日は速報としてポイントだけまとめている。
都立入試分析の詳細は、追ってお伝えする。
一言でいうなら「点数が取りにくくなっている」ことが予想される。
出題形式が複雑になっている。特に理科と数学。
◆国語
特に変更なし。
◆数学
・大問1 2次方程式の計算でxの2乗の係数が1ではないのは、2002年度以降の現行制度で初めて。
→解の公式で答えるのは想定内。
・大問3 変域と直線の式の答え方が、ただの4択ではなく複数選択肢からそれぞれ選ぶ形式になった。
→「偶然で正解した」というケースが減る。間違いなく平均点に影響するだろう。無論「平均点が下がる」という予想だ。
・大問5 問1 面積を求める問題は2008年以来
→2013年度に面積の比を問う問題はあったが、面積を求める問題は実に12年ぶり。
◆英語
特に変更なし。
◆社会
・2つの項目で○、×の組み合わせを答える問題
→組み合わせ自体は4通りしかないので、大きな変化とは言えない。
まさかアメリカ大統領の権限についての問題が出るとは思わなかった。
◆理科
・大問1 7問から5問に減った。
・4択問題が20問から16問に減った。
・4択問題が20問から16問に減った。
→2018年度まで4択問題は21問。2019年度で1問減って20問。2020年度ではいっきに4問も減った。
・文で答える問題が2問になった。
→2015年度以来。なお2019年度は1問も出ていない。
そのため理科が両面答案になっている。
マークシート導入後で初である。
・大問3 南半球での太陽の動きについて出題された。
→おそらく初めてではないか。少なくとも2002年度以降では記憶にない。
・大問4 「4択問題×3問のすべて正解で4点」「4択問題×4問のすべて正解で4点」という問題が出た。
→勘ではまず正解できない。
とは言え、後者の問題自体は超基本レベル。私は授業で400回くらい教えた。
・大問5 イオン式を書かせる問題が出た。
→塩化ナトリウムの電離について。
イオン式を書かせる問題は、2002年度以降で初めてのこと。
実は去年の5月、ブログ記事でこんなことを書いていたのだ。
このブログを信じていた読者の皆さんは、きっと解けただろう。
<過去記事:都立高校入試理科の法則<4> 化学反応式、書ける?>
◆問題作成者もこのブログ読んでます?
理科では火成岩のうち定番であるアンザン岩でなく、玄武岩を出してきた。
また無色鉱物でなくあえて有色鉱物を聞いてきた。もっとも「無色鉱物=石英・長石」だけ覚えていれば答えられた問題ではある。
このブログの存在、関係者に知れているのではあるまいか。
くわばらくわばら。
さりとて、ブログの方向性を変えるつもりもない。
来年の受験生諸氏には、どうか気長にお付き合い願う。
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