[2020年6月15日 更新]
都教委から都立高校入試において出題範囲から除外する内容が発表された。
国語、数学はまずまず分かりやすいが、理科はやや複雑である。
よって今回はそれを掘り下げていく。
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除外されるのは
・『運動とエネルギー』の「力学的エネルギー」
・『科学技術と人間』
・『地球と宇宙』の「太陽系と恒星」
・『自然と人間』
の4単元。
教科書だとどの範囲か。
東京書籍の中3教科書「新しい科学」で考えると
『科学技術と人間』と『自然と人間』は、230ページ以降。食物連鎖も除外されるようだ。まぁまぁ分かりやすい。
『地球と宇宙』の「太陽系と恒星」は178~191ページにあたるだろうか。
太陽の表面温度や太陽の自転について、太陽系の惑星の特徴(地球型惑星、木星型惑星など)も除外対象だ。
◆力学的エネルギー、どこまで除外するか
さぁ問題は『運動とエネルギー』の「力学的エネルギー」である。
この1行だけ読めば、力学的エネルギーだけが除外されるのだろう。でも
・位置エネルギー、運動エネルギーそれぞれ単体では出題されるの!?
・仕事、仕事率の計算問題は出題されるの!?
など疑問が出る。
では、過去の都立高校入試で、物理は何が出題されたか見返してみよう。
2020年度
大問1 仕事率
大問2 光
大問6 電流
2019年度
大問1 電流と磁界
大問2 電力
大問6 運動とエネルギー
2018年度
大問1 光(凸レンズ)、等速直線運動(記録タイマー)
大問2 仕事率
大問6 電流と磁界
2017年度
大問1 電流と磁界、電気回路
大問2 密度、光
大問6 運動とエネルギー
2016年度
大問1 力の規則性、光(凸レンズ)
大問2 密度
大問6 電流
大問6は見事に隔年で出題されているのが分かるだろう。
順番で行くと2021年度は大問6は「運動とエネルギー」である。
過去の傾向はここにまとめた。
<過去記事:都立高校入試理科の法則<5> 大問6では何が出るか>
だが力学的エネルギーを出題できないとなると、先ほどの仕事・仕事率を出すか出さないかの判断が難しい。
中学校の先生によっては「力学的エネルギーが出ないなら、仕事も出ない」と判断する可能性もある。だとすると通っている学校によって有利不利が生じてしまう(まぁ今までも十分に生じてるけど)
そうならないよう中学校には出題範囲の詳細を伝達してほしいものだ。
できれば塾にもネ。
◆予想は「大問6で電流」が出る
都教委としては面倒を起こしたくない。
だったらあいまいな物理単元はそっくり出さなければいい。
2021年度入試理科はズバリ
・大問1~2で「物体の運動」や「力のつり合い」を出す。
もちろん中1の「光の屈折・反射」、「音」、「圧力」も出るかもしれない。
・大問6は2019年度と同じく「電流」が出る
これが私の予想である。
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