塾長のおりぐちです。
新学期早々、授業に遅刻した生徒がいた。
もちろん叱りつけている。
うちの塾は「遅刻する場合は授業開始前までに保護者から塾にメールする。もしくは生徒本人が塾に電話をする」
というルールを設けている。もちろん塾に入る際、全ご家庭に伝えて了承いただく。
遅刻をすることがやむを得ない場合もあろう。
部活で帰りが遅くなった。おなかが痛くなってトイレにこもっていた。うっかり寝過ごしてしまった。親が帰ってくるまで、家で妹の面倒を見なければならない。などなど。
もちろんそれは構わない。そこで連絡を一本しろというのがうちのルール。
「寝坊しましたすみません。今から15分後に塾に着きます」と電話することがそんなに難しいことだとは思えない。
最低限の礼儀ではないか。
「連絡をしないで遅刻する」というのは非常識であり、相手に失礼な行為だと私は考える。
社会に出たら、遅刻したうえで連絡もしないなんてことが許されるだろうか。
その人が優秀な人で「遅刻してくるけど、それでもぜひ会いたい」と相手に思われるなら別だ。
だがキミはそんな人なのだろうか。
受験だ入試だうんぬんよりも、社会生活をする上で大事なことを今のうちに学んでもらいたい。
大人になったら注意する者はいない。ただキミから離れていくだけだ。
身に覚えのある子は、以後気を付けよう。
◆私立大学付属校の人気が上がっているわけは
私立高校授業料無償化により、大学付属高校の人気がじわじわと上がっている。
都立高校に行って大学全落ちするくらいなら、初めから付属の高校に入った方が安心。
もし大学受験をしたくなったらしてもいい。
もし大学受験をしたくなったらしてもいい。
と考える賢い保護者が増えたのだろう。
私立大学に合格することがこの3年でいかに難しくなったか。
このブログでは今回述べないが、興味がある方は調べてみるとよろしい。
「日東駒専に全落ち」が珍しくなくなってきている。城東、文京高校レベルの高校生ですら、だ。
ツイッターでも「全落ち」で検索すると、わらわらとツイートが見つかる。
私立高校受験は都立一般入試より前。
よって「難関私立高校の受験結果を見て、都立の出願校を変える」ということもできる。
難関私立高校に受かったなら、やや上位の都立高校をチャレンジで受ける。
都立がダメでも行きたい難関私立高校に行けるからだ。
難関私立高校に落ちたのなら、滑り止めの私立は押さえたうえで実力相応またはやや安全な都立高校に挑めばいい。
「内部推薦」で付属の大学に進む生徒の割合も参考にしてほしい。
2018年発表のデータなので最新ではないが、例年それほど大きくは変わらない。
注目は日大第二高校。
「日本大学」という冠はつくが、日大に進む生徒は少ない。
むしろ日大に行くのは成績の良くない、一般入試でより上位の大学を目指せない者と思われるというようだ。
2018年はタックル問題もあったし、もう1年くらいはそれが加速するのではないか。
一般人はタックル問題などすぐ忘れるだろうけどね。
東京農大第一も内部進学3%と低い。
もともと進学校気質なので、農学部に進むにしても国公立や明治大学などを目指す子が多い。
城西大附属城西も他大受験を推奨している。
唯一、城西大の薬学部は人気がある。高校説明会で聞いたが、内部推薦の基準も薬学部のみ別である。
◆私立高校の入試日は毎年同じ
高校入試では「サンデーショック」はまず起こらない。
サンデーショックとは私立中学入試において「キリスト教系の学校は日曜日に入試を行わないため、(都内私立中の入試解禁日である)2月1日が日曜日だと、受験する日程の調整が起こり受験倍率や難易度が例年と異なってしまう」こと。
例えば女子御三家の桜蔭・雙葉・女子学院は例年2月1日のみが入試日。2015年は2月1日が日曜だったので女子学院は入試日を2月2日に移した。すると例年では不可能だった桜蔭&女子学院または雙葉&女子学院 という受験が可能になる。
そうすると例年女子御三家の併願として2月2日が受験日だった中学校は、受験生数が激減する。ということが起こる。
詳しくはWikipediaを読むとよろしい。
閑話休題。
高校入試ではサンデーショックはほぼ影響なし。
入試日は毎年固定なので、併願パターンもあらかじめ予測できる。
近年で受験日変更があったのは慶應義塾高校(神奈川県)くらいである。
入試日が2月10日なのが圧倒的に多い。
都内の私立高校一般入試は2月10日が解禁日。よってどこの高校も受験生を集めるために2月10日に集中する。
中央大学高校(文京区)は2月11日。
中大杉並高校と中央大学附属高校は2月10日が入試日なので、中大に行きたい子はチャンスは2回ある。
早稲田高等学院と早稲田実業も男子のみだが、両方受けることができる。
2月12日が入試日の高校は少ない。
ダメ元も含め、23区であれば青山学院高等部は多くの生徒が受ける。
よって他のMARCH付属高校と比べ、青山学院は偏差値が頭一つ抜けている。
2月10日にチャレンジ校、2月11日に安全校そして2月12日に國學院を受けるのは実はおすすめ。
國學院は3回チャンスがあるが、3回目の入試は倍率が5倍以上になりかなりキツい。受かりたいなら2回目までに受けよう。
もちろんいちばん受かりやすいのは2月10日入試である。他の競合校に受験生が分散するから。
◆多摩地域 入試日と内部推薦の進学率
都立の多摩地域を受ける子はほぼいないので私は詳しくない。
が、私立の大学付属校は受ける生徒も多いので、それなりに知っている。
もちろん私立大付属校のスペシャリスト塾講師には勝てないだろうがね。
ねらい目は明治学院東村山。
白金にある明治学院高校と比べ偏差値も抑えめ。
高校在学中の成績上位80%以内なら、明治学院大学に進める。
ただし成績上位者はガンガン他大学を受験する。そんな高校だ。
大学受験か内部推薦か迷っているというなら明治学院東村山高校はお薦め。
レベルもMARCH付属や成蹊と比べてやや易しめ。
2月10,11日で別の高校を受け、さらに明治学院東村山 という受験スケジュールを検討してみるとよろしい。
3日連続はややキツイがぎりぎりいける。4日連続は止めておきなさい。
なお2月21日にも明治学院高校は入試を行っているが、倍率は高め(國學院の3回目よりはマシ)
かつ都立高校入試直前なので、あまりお薦めはしない。
◆私立高校の受験スケジュールは今から考える
今後、学力の上下や過去問をやってみた後で志望校を変えることはあるだろう。
それでも今から高校受験スケジュールを自分で考えておくことで、勉強にも意味があること目標があることを感じられる。
毎日の勉強でハリが出るだろう。
受験スケジュールについては、通っている塾の先生に助言をもらうといい。
「青山学院高等部の一般受験日」すら知らなければ23区内の塾講師としては論外だと思っている。
もちろん青山学院レベルの生徒は対象じゃないですよ、という塾なら別だ。
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