[2020年3月4日 更新]
◆今年の大問3は簡単?
結論から言うと、2020年度の数学は問題レベルが高くない。
しかし、出題形式の変更があったため正答率は下がると見ている。
学力下位の受験生が山勘で正解することがなくなるからだ。
問1はおなじみの変域の問題。
間違いなくxの取りうる範囲が原点を含むものになるのだが、今回も例外でなかった。
真ん中以上のレベルの子なら、まぁ100%正解しただろうね。
<出典:都教育委員会HP>
①≦b≦②
の①と②に入る数を8つの選択肢から選ぶ。
従来は四択問題だったので、問題が分からなくても正答率は25%。
しかし今回は8つから2つを選ぶので、テキトーに答えれば正解する確率は1/56、たった1.79%である。
もっとも 小≦b≦大 ということさえ分かっていれば確率は1/28、3.57%にはなる。
が、山勘で答えても当たらないだろう。
偏差値40前後の生徒が軒並み外す → 正答率ダウン → 平均点ダウン
が予想できる。
◆問2は簡単すぎる
これは都立共通問題では常識だが、「最初のグラフ、図は正確」ということ。
この大問3では、関数のグラフが2つ書いてある。
最初のグラフは座標等もほぼ正確、2つめのグラフは点Pの位置がいい加減ということだ。
さすれば、グラフを見ると点Pの位置を若干修正すればいい。
切片④の値はラクに求まる。
またグラフの形から、傾きもおおよその値が分かる。
明らかに4つのうち3つの選択肢はおかしい。ゆるやかな傾きを見れば、値を求めずとも答えられてしまう。
偏差値50以上の子なら、ほぼ100%の正答率だろう。
◆大問3もサービス問題
これも都立入試やVもぎで頻出のパターン。点Pのx座標を求めるもの。
求めるx座標の値を文字tと置き、面積の方程式を解く。
王道かつラクな問題だった。
偏差値60ほどの受験生なら、まず正解できただろう。
◆2020年度数学の平均点は?
2019年度は62.3点。では今年はどうか。
おそらく去年と同じかやや高いと見ている。
問題レベルだけなら、間違いなく易しくなった。
一方で解答方法が変わったので、その分の正答率が下がるだろう。
その結果、平均点はやや上がる程度だろう。
6月の都教委の発表が楽しみだ。
<過去記事:都立高校入試 平均点の推移(2003~2019年度入試)>
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