[2020年7月7日 更新]
今回も2020年度の都立入試平均点について考える。
今日は数学について。
◆6年のうち5回、60点超え
過去6年間の数学平均点は、
2020年度 61.1
2019年度 62.3
2018年度 66.5
2017年度 56.3
2016年度 60.9
2015年度 62.0
2017年度が低い。過去10年間の中でも2番目に低かった。
2017年度が低かった原因は「大問2以降が難しいから」と分析している。
大問2~5の10問のうち、正答率が50%以上だった問題数は
2020年度 5問
2019年度 6問
2018年度 4問
2017年度 3問
2016年度 4問
2015年度 5問
また、大問1の正答率は、
2020年度 74.7%
2019年度 79.9%
2018年度 87.8%
2017年度 79.9%
2016年度 80.6%
2015年度 78.5%
正答率70%台の年は、大問1で正答率50&未満の難問が混じっている。
逆に平均点が最も高い2018年度は、大問1の9問すべてが正答率80%以上。
つまり「簡単な問題ばかり」だった。
(実は2018年度が、2003年度以降の数学入試で、最も平均点が高い)
以下は2018年度数学の大問1の正答率一覧。
参照:都教育委員会HP
平均点を下げたければ、大問1に難問を入れるか、大問2~5で取りやすい問題を減らせばいいということだ。
ここ2年間の数学平均点はイイ感じ(=60点付近)なので、来年度も同じくらいの平均点を狙って作問されるだろう。
◆三平方の定理が出ないことの影響は
ズバリ、大問4と5の正答率は高くなるだろう。
2021年度入試の大問4では相似比、大問5の最終問題でも相似比を使った問題になるはず。
これは過去にも出ており、2018年度の大問5がまさにそれ。
過去6年間の大問5の問2(=最終問題)の正答率を比べると、
2020年度 2.4%
2019年度 12.9%
2018年度 14.6%
2017年度 2.6%
2016年度 2.5%
2015年度 4.6%
平均点の高い年である2018年度の正答率が最も高い。
2019年度も高いのでややぼやけるが、過去10年間でも正答率2ケタ%はこの2年度だけ。かなり高い数字といえる。
◆私の2021年度予測はこれ
2021年度は三平方の定理が除外されるので、2018年度入試に近いことが予想される。
でもそのままだと平均点が上がってしまう。
だから大問1の難度を上げる。
2016年度は相対度数(正答率55.7%)
2017年度は確率(正答率49.3%)
2018年度は相対度数(正答率80.1%)
2019年度は確率(正答率39.2%)
2020年度は相対度数(正答率77.2%)
順番的にも、正答率を抑えるためにも2021年度は確率の問題が出るはず。
確率の問題で不正解になるのは、計算が間違っているのではなくそもそも求める確率が違うケースが多い。つまり何を問われているのか読み取れないのだ。
読解力の欠如が原因である。
そして、大問4と大問5の最終問題は線分比、相似比、面積比が出る。
つまり相似を理解できていれば、例年よりも得点しやすいだろう。入試対策として相似に限定した問題を解くようにするといい。
塾に行っていれば2学期中には相似まで終わる。例年より入試対策を早くに始められる。
<過去記事:2020年入試 都立高校 過去問題集 これを買おう>
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