先週、父が静かに息を引き取りました。
令和2年8月21日金曜日夕刻。
姉から私に「今病院から連絡があった!お父さん息止まったって! 私も今からお母さんと向かうから!」と電話が入りました。
ちょうど私もお客様が途切れたところだったので急いで病院へ向かいます。
病院内を歩く私は自分で思うより冷静でした。
病室に入り、父を見るといつもの普段の父の顔でした。頬を触れてもまだ温かい。
(なんだまだ生きてんじゃん。しぶとく復活してんじゃん)
看護士さんに聞いてみます。
「父って、まだ息してます?」
「..私達も出来る事はしたんですけど、..ごめんなさい。。」
(あ、じゃホントに亡くなったんだ..)
「いえ、本当に良くしてくれて、本当に有難うござました」
看護士さんへ、深々と頭を下げました。
姉と母はまだ到着してません。
看護士さん達が退室し、父と個室に2人だけになりました。
バイタル機器の音がピーっと鳴ったままですが、シーンとした静かな空間のように感じられました。
ベッドの隣にイスを置き、座ります。
父の手首辺りを軽く握ります。
先々週切ってあげた髪に触れます。
子供を褒めるように頭を撫でます。
「トシオさん、よく頑張ったねぇ」と。
誰も居ない個室で「よく頑張った」と頭撫でてあげた途端、様々な感情が溢れて来ました。
良い人生だったんじゃないのぉ?トシオさん。
思えば勝手ばっかの人だったなぁ。
いっぱい迷惑掛けられたっけ...。
嫌いだったぜ、昔は!
晩年は良い顔で笑ってたよなぁ。
おおらかな人だった。
うん、よく頑張った!
突然のゲリラ豪雨のように、今までの思いが一気に押し寄せました。数分だったかもしれません、気持ちがひと段落すると、サッと晴れあがったように父の顔が爽やかに見えたのでした。
姉母が到着するまでの30分間。
父と2人きり。
今思えばあの時間が私にとって、とても重要な時間だったと思います。
落ち着いて父と良い時を過ごせました。
サヨウナラをしっかり言えた気がします。
その後、姉と母が到着。
私は仕事へ戻りました。
姉が言うには、その後に担当医師から説明を受け、姉母の立会いのもと「ご臨終です」となったそうです。その時間が父の死亡時刻らしい。
享年88。それと、4ヵ月ほど。
父はその日のうちに自宅に戻りました。
待ち受けた姪や子供達が「おじいちゃんお帰りーー!!」とお迎えしてくれたんでしょうね。
改めて思う。なんて幸せな人だったんだろう...
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↓後日、整理していたら出てきた写真
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↑気取り屋さんのトシオさん
↓姉の結婚式。トシオさん始めの頃大反対してたっけ。
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↓初々しいトシオと顔パンパンのスエ
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↓日付から逆算するとスエの年齢53才!
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葬儀までに決めなきゃならない事いっぱいあります。通夜の前日、打ち合わせ中の喪主の姉と姪↓
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仕切ってくれた姉、細々した事をサポートしてくれた姪達。 本当に有り難う。
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