豪雨 その後 呆れる

その数年後、父が心筋梗塞で入院した時、入院費を払ったのは姉でした。
「だって父さんの通帳、残高無いんだもん」と姉。
そうは言ってもどこか他の口座に分散してんだろうと思った私。
派手に使っていたようですが、それでも私達子供に少しは残してあるだろう。
病院へお見舞い行き「他に銀行口座は？」と、聞いてみました。
「そんなの無いなぁ」と父。
「株とかは？」
「おぉ？ 株なんて知らん」
「国債ファンドとか買ったの？」
「おぉ？なんだそりゃ 」

都合悪くなって来るととたん耳が遠くなる。
「じゃ、あれだけあったお金どうしたの？」
「おぉ？ 知らんなぁ、無えもんは無えなぁ」
ニコニコとスッとぼけた顔で父は言います。

夜の面会時間ギリギリの会話。
ベッドの横には父の命を繋いでる機械類があります。もうね、これ全部外してやろうと思いましたよあの時。
まったく、この男だきゃぁ .... €$#wgj＊▼〆。


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↓4年前のトシオ


↓現在

↑ たった4年でも比べてみると顔が違います

↓ ひ孫抱っこして


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豪雨 その後 現金な俺

猛烈な台風が近づいてきています。

父トシオが若い頃、狩野川台風の災害ボランティアへ行ったと話してたっけ。

今回どのくらいの被害が出るのか😨

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大金が入ってから暫く経ち、父のお金の使い方も多少落ち着いてきたようです。

一方私は修行先から独立し、貸店舗で営業していました。
そろそろ自分の持ち家が欲しいなぁと思い始めた頃、近所にちょうど良い物件が出ました。

一度は断った父の資金援助ですが、心の中ではどんどん期待が膨らんでいました。
すごーく期待してました。

父トシオが、キラッキラして見えてました🤩🤩

「父さん、土地と家を買いたいんですけど....、あの〜、幾ら出せる？」
「出せるも何もそんな大金、もう無ぇぞ」
「は ⁉︎ もう無くなったの⁈」
「無ぇよ」
「えーーー！？ 」

アテにしていた父の資金援助💰  それを期待したのが間違いでした。この人の言葉をちょっとでも期待してた俺が、馬鹿でした。


結局、自己資金が足りず、計画していた新築での新規開業は諦める事にしました。

身の丈に合わない広めの土地だったので、買わなくて逆に良かったのかなと、今は思います。

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浮書 に没頭するトシオ

豪雨 その後 逆転して

実際にどれ程の金額が振り込まれたか、父以外誰も知りません。
聞いてもはぐらかすので、未だ不明。


家庭内での父の格はグンと上がりました。グンって。

父の羽振りが良くなり、私にもこう言うのです。
「家が建てたくなったら言ってこいよ」

オイオイ、どんだけなんだ！と感じました。

「俺は今までもこれからも自分の力でやって行くから。そういう事は二度と言わないでくれ！」

父よ、もっと堅実に金を使おうぜ、って思いも含めて答えました。

....と、偉そうな事言ったものの、日が経つにつれ少しづつ期待していく自分も居ました。
（頼めば何千万か出してくれるのかなぁ）って
テヘ


↓ ひ孫 2人と、じいじ。





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