「コンセイサマ」は漢字で「金精様」と書きます。ぶっちゃけ、何だと言うと「男根」のことです。
そう、つまり男の人のアレです。命の源となるという意味で生命力の象徴として、それを祀り、子宝や作物の豊穣を願うわけです。
これは、遠野に独特の信仰というわけではなく、全国的に見られます。中でも「道祖神」(「どうそじん」)などは、長野県地方などでは、陰陽一体の姿(男根と女陰)で表わされることもあります。もともとは塞の神(さえのかみ)として、道路の神であり、分かれ道・村境の厄除けを願う神様なのですが、その性格に加え生命への畏敬の意味を持たせたりして、そのバージョンの姿も存在します。道祖神は何でも屋なんです。これらは日本古来の神様というわけではなく、中国の五行思想なども流入する中で生まれた、比較的歴史の浅い民間信仰の神様と推測されます。
遠野郷自体の歴史も古く、古い信仰がよく残されている遠野では、その信仰も色濃く見ることができます。
そんなわけで、まずは「山崎のコンセイサマ」から、見てみましょう。
①山崎の金精様
「山崎のコンセイサマ」は土淵の方にあります。(後の地図残照)
↓↓説明板です。一時は失われていたのに、再発見されたというのは奇跡的な感じがします。いわゆる「神霊のお導き」的な…
そこへ向かう道すがら、意味ありげな石がいくつも…
いわゆる「結界」を示すものなのでしょう。
近づいてよく見ても、何かが彫られている、あるいは彫られていた形跡は見られません。
それらの石がこのように路傍に配され、しかもしめ縄までつけられているのは謎です。
非常に不思議な感じがしますが、おそらくは「石神信仰」の意味合いが強いことを示すものでしょう。
肝心の神社は谷川の流れる奥地にあります。車でもいけるので、比較的行きやすいスポットです。
その社の左には、変わった石が…
いわゆる「蛇石」(「へびいし」・石に蛇の模様が現れた不思議な石。だいたい御神体になることが多い。蛇の呪いでできたとも言われるが、なぜそうなるかは不明。それなりに科学的に理由があるのでしょうが…)の一種でしょう。
↑見事に繋がっています。
↓説明です。
いよいよ、その御神体なのですが…、
いやはや、実に立派な「モノ」です。
また、社のすぐ隣には「陰陽石」もあります。男根と女陰がかたどられた石のことです。
↓こっちが男根で、
↓こっちが女陰です。
祀られているということはおそらく加工されたものであるというよりは、自然にこの周辺から発見されたものなのでしょう。
先ほどの石とも考え合わせると、ここは不思議な石が数多く産出する、ある意味パワースポット的な場所とされている場所なのかも知れません。
そんな「山崎のコンセイサマ」は参道に休憩所も整備された隠れた観光スポットです。
もっとも、空いてないんですけど(笑)
↓↓↓「山崎のコンセイサマ」の位置
【撮影日:2011/10/7】
②早池峰神社の金精様
次は早池峰神社のコンセイサマです。
「遠野の早池峰山信仰」のページでは紹介しませんでしたが、ここにも「コンセイサマ」が祀られています。
もう、あからさまですね。これが社の中にごろごろしています。こちらは自然石ではなく、木彫りです。そのため、形を端正にして、磨き上げることもできています。
【撮影日:2011/11/07】
③乳神様(ちちがみさま)
さらに、変わり種を紹介しましょう。「乳神様」とされるコンセイサマ信仰です。
綾織町の奥、道端にいきなり異様な風景が出現します。
道端の崖に金網が張られており、そこに紅白の玉が飾られています。
さらに、なぜか階段もあります。
気になるので登ってみます。
どうも「乳神様」とされる場所のようです。
よく見ると紅白の玉は、女性の乳房をかたどったもののようです。
それにしても、この大きな木は一体…?階段も木の根元で終わっています。その先は崖。落ちて怪我しても知りませんといわんばかり。安全対策できてません。
!!??なんだか、よく見ると…
!これは…?
そういうことか…
あまりにも不自然に大きく育った木の根元、その根元にある男根の形をした自然石。これも生命力の象徴とされる「コンセイサマ」信仰の一形式なのでしょう。この場合は女性の乳の出がよくなりますように、と女性の側に視点がスライドされていますが。
しかし、この乳房の飾り、カッパ渕でも見たような…しかも、形が均一だし、ひょっとして売られている…?
↓↓↓位置は多分この辺(うろ覚え)。マイナーな場所なので、地図にスポット名が載っていません。
【撮影日:2011/11/07】
④程洞(ほどほら)のコンセイサマ
最後は、程洞のコンセイサマです。実は先日の「五百羅漢」の日に行ってきました。そこの更に奥にあります。
「五百羅漢」から歩くことさらに10分…。
「程洞稲荷」と一緒に合祀されています。
説明板が大幅にあまっているのが笑えます。それだけ書くことがなかったのでしょう。逆にいえば、それだけ謎のおおい場所と言えるのかもしれません。
ここから、山道の始まりです。「ちょっと強い足腰が必要なコース」です。
実際、遠野の山道は急な所が多く、疲れます。
もう、ホント、山を分け入る感じで…
10分程で社やら見えてきます。入口までは車で来られますが、駐車場なんてありません。
清水が湧いています。社の中はお不動様。修験道の名残ですね。水はおいしいです。
近づいていきます。
こちらはヤタガラスを祀ったもの。
↓こっちがコンセイサマ。おびただしい量の御神体です。
近くに人家など全くないのに、誰が持ってくるんでしょう?
う~~ん、どんだけ多いんだ…
こちらは肝心の稲荷社。改修中のようです。
周囲は大きな木に囲まれており、歴史を感じさせます。
なんでこんな山奥に孤立して、こんな神域を作ったのか、本当に謎ですが…。
↓↓程洞のコンセイサマの場所はここ!
【撮影日:2011/11/16】
最後までこの長いページをご覧くださいましてありがとうございます。
そう、つまり男の人のアレです。命の源となるという意味で生命力の象徴として、それを祀り、子宝や作物の豊穣を願うわけです。
これは、遠野に独特の信仰というわけではなく、全国的に見られます。中でも「道祖神」(「どうそじん」)などは、長野県地方などでは、陰陽一体の姿(男根と女陰)で表わされることもあります。もともとは塞の神(さえのかみ)として、道路の神であり、分かれ道・村境の厄除けを願う神様なのですが、その性格に加え生命への畏敬の意味を持たせたりして、そのバージョンの姿も存在します。道祖神は何でも屋なんです。これらは日本古来の神様というわけではなく、中国の五行思想なども流入する中で生まれた、比較的歴史の浅い民間信仰の神様と推測されます。
遠野郷自体の歴史も古く、古い信仰がよく残されている遠野では、その信仰も色濃く見ることができます。
そんなわけで、まずは「山崎のコンセイサマ」から、見てみましょう。
①山崎の金精様
「山崎のコンセイサマ」は土淵の方にあります。(後の地図残照)
↓↓説明板です。一時は失われていたのに、再発見されたというのは奇跡的な感じがします。いわゆる「神霊のお導き」的な…
そこへ向かう道すがら、意味ありげな石がいくつも…
いわゆる「結界」を示すものなのでしょう。
近づいてよく見ても、何かが彫られている、あるいは彫られていた形跡は見られません。
それらの石がこのように路傍に配され、しかもしめ縄までつけられているのは謎です。
非常に不思議な感じがしますが、おそらくは「石神信仰」の意味合いが強いことを示すものでしょう。
肝心の神社は谷川の流れる奥地にあります。車でもいけるので、比較的行きやすいスポットです。
その社の左には、変わった石が…
いわゆる「蛇石」(「へびいし」・石に蛇の模様が現れた不思議な石。だいたい御神体になることが多い。蛇の呪いでできたとも言われるが、なぜそうなるかは不明。それなりに科学的に理由があるのでしょうが…)の一種でしょう。
↑見事に繋がっています。
↓説明です。
いよいよ、その御神体なのですが…、
いやはや、実に立派な「モノ」です。
また、社のすぐ隣には「陰陽石」もあります。男根と女陰がかたどられた石のことです。
↓こっちが男根で、
↓こっちが女陰です。
祀られているということはおそらく加工されたものであるというよりは、自然にこの周辺から発見されたものなのでしょう。
先ほどの石とも考え合わせると、ここは不思議な石が数多く産出する、ある意味パワースポット的な場所とされている場所なのかも知れません。
そんな「山崎のコンセイサマ」は参道に休憩所も整備された隠れた観光スポットです。
もっとも、空いてないんですけど(笑)
↓↓↓「山崎のコンセイサマ」の位置
【撮影日:2011/10/7】
②早池峰神社の金精様
次は早池峰神社のコンセイサマです。
「遠野の早池峰山信仰」のページでは紹介しませんでしたが、ここにも「コンセイサマ」が祀られています。
もう、あからさまですね。これが社の中にごろごろしています。こちらは自然石ではなく、木彫りです。そのため、形を端正にして、磨き上げることもできています。
【撮影日:2011/11/07】
③乳神様(ちちがみさま)
さらに、変わり種を紹介しましょう。「乳神様」とされるコンセイサマ信仰です。
綾織町の奥、道端にいきなり異様な風景が出現します。
道端の崖に金網が張られており、そこに紅白の玉が飾られています。
さらに、なぜか階段もあります。
気になるので登ってみます。
どうも「乳神様」とされる場所のようです。
よく見ると紅白の玉は、女性の乳房をかたどったもののようです。
それにしても、この大きな木は一体…?階段も木の根元で終わっています。その先は崖。落ちて怪我しても知りませんといわんばかり。安全対策できてません。
!!??なんだか、よく見ると…
!これは…?
そういうことか…
あまりにも不自然に大きく育った木の根元、その根元にある男根の形をした自然石。これも生命力の象徴とされる「コンセイサマ」信仰の一形式なのでしょう。この場合は女性の乳の出がよくなりますように、と女性の側に視点がスライドされていますが。
しかし、この乳房の飾り、カッパ渕でも見たような…しかも、形が均一だし、ひょっとして売られている…?
↓↓↓位置は多分この辺(うろ覚え)。マイナーな場所なので、地図にスポット名が載っていません。
【撮影日:2011/11/07】
④程洞(ほどほら)のコンセイサマ
最後は、程洞のコンセイサマです。実は先日の「五百羅漢」の日に行ってきました。そこの更に奥にあります。
「五百羅漢」から歩くことさらに10分…。
「程洞稲荷」と一緒に合祀されています。
説明板が大幅にあまっているのが笑えます。それだけ書くことがなかったのでしょう。逆にいえば、それだけ謎のおおい場所と言えるのかもしれません。
ここから、山道の始まりです。「ちょっと強い足腰が必要なコース」です。
実際、遠野の山道は急な所が多く、疲れます。
もう、ホント、山を分け入る感じで…
10分程で社やら見えてきます。入口までは車で来られますが、駐車場なんてありません。
清水が湧いています。社の中はお不動様。修験道の名残ですね。水はおいしいです。
近づいていきます。
こちらはヤタガラスを祀ったもの。
↓こっちがコンセイサマ。おびただしい量の御神体です。
近くに人家など全くないのに、誰が持ってくるんでしょう?
う~~ん、どんだけ多いんだ…
こちらは肝心の稲荷社。改修中のようです。
周囲は大きな木に囲まれており、歴史を感じさせます。
なんでこんな山奥に孤立して、こんな神域を作ったのか、本当に謎ですが…。
↓↓程洞のコンセイサマの場所はここ!
【撮影日:2011/11/16】
最後までこの長いページをご覧くださいましてありがとうございます。
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