
指導主事訪問がありました。
今年は、音楽の専門の指導主事の訪問です。
全職員が授業を少しずつ公開します。中心授業は音楽主任が担当します。
全職員の授業については、子どもたちが落ち着き、よく考え、生き生きと活動していること、
教師が表情や声、具体物や教材の工夫などで、さりげなく子どもたちをリードしていることなど、
どの授業もほめていただきました。
また、指導案の冊子に綴られた、一つ一つの指導案の質が高いこともほめていただきました。
ありがたいことです。
中心授業も、子どもたちは多くの教師に見られて緊張しながらも
響きのある声で歌おう。
互いの声を聞き合って、三部合唱を成功させよう。
作者の思いの感じる部分を、気持ちを込めて歌おう。
作曲者の思いを、リズムや休符、強弱記号から読み取って歌に生かそう。
など、かなり高度なことを両立しようと、よく努力しました。
その後、諸帳簿のご指導があり、
全体会で、授業の研修や、浜松市の教育方針の説明などがありました。
............
普通の指導主事訪問なら、これでおしまいです。
最後の挨拶を校長とかわし、あと10分ぐらいでお帰りになるはずです。
が..........................................
................................
教頭が
「せっかく来ていただいたのに、上辺だけのご指導をいただくだけではもったいない。」
「授業者! 早く校長室へ行って、本当のご指導を受けてこい!!」
「他の人たちも、本当のご指導を聞きたい人は、一緒に校長室へ行っといで~っ。」
と声をあげます。
は~い。
そうだそうだ。
いい話が聞けそうだ。行かなくっちゃ。
......................
......。
ぞろぞろ、みなノートと鉛筆を片手に、校長室に集まってきます。
座るところがないぐらい、ぎっしりです。
指導主事が、
先ほどみなさんが全体研修でおっしゃっていたとおり、
本時の授業はもう少し絞ってあげると良かったですね。
そして、しぼった目標が「できた」「うまくいった」と思わせてあげたいですね。
続けます。
音楽は、まず、楽しくなくてはいけません。
音楽においての楽しいは、やっぱり最終的には、気持ちよく歌えたと思わせることです。
それには、最初に心を開かせることが大事です。
心が開かれていないと、声って出せないんです。だって、音を楽しむ教科ですから。
今、付属小と連携して、体を使っリズム遊びをしながら発声練習をしていく研究をしています。
汗をかき、笑い、友達と関わり、そして声を出して、十分にリラックスさせます。
リラックスして、自分を開くと、響きのある声がでてくるのです。
「響きのある声って、どういう声ですか?」
「本時でも、子どもたちも、教師も『地声はダメ』って言っていましたが、地声=大きな声 地声でない声=小さな声 ととらえ、縮こまって歌っているように感じました。」
「子どもが、今自分の声が「頭声発生ができている。」「声が響いている」って自己評価することは難しいと思います。」
「もっと互いに見合えることで、もっと互いに聞き合える、自己評価をさせたいのですが。」
と、聞いてみました。
すると、
響く声を作り出す、講習会が始まります。
まず、こうやってお腹に手を当て、鼻から息を吸います。
吸いながら、お腹が膨らむように吸います。
職員が一斉に、まねをして吸ってみます。
でもなかなかうまくできません。
そういうときは、まず床に寝るのです。
そうすると、お腹に息が入りやすくなるし、その感覚が分かります。
「はい。早速やってみよう。」
「だれか、実験台になってやってみてよ!!」
「は~い!! 私、やってみま~す。」
「なるほど。お腹に息が入ってきま~す。」
「ほ~んと。ほらほら、ふくらんだ。」
次はね、息をはくときに、「あ~」とか「う~」とかの声にしていきます。
そのときに、こうして紙をおいてね、それを振動させるように声を出すんです。
お腹に吸った息を、静かにはきながら、それを響かせていきます。
などなど、楽しく和気藹々と、延々とどうやって響く声を出させるか
そのテクニックを指導主事の先生から、多くの先生が聞き出していきます。
気がつくと、あっという間に30分は立っていたでしょうか。
やる気、学ぶ気、試す気にあふれた教師集団。
これが、本校の研修です。
そして、凄いことは教頭先生です。
「せっかく来ていただいたのに、上辺だけのご指導をいただくだけではもったいない。」
「授業者! 早く校長室へ行って、本当のご指導を受けてこい!!」
「他の人たちも、本当のご指導を聞きたい人は、一緒に校長室へ行っといで~っ。」
と声をあげているところです。
管理職は自分は授業はできないかもしれませんが、職員の学びを深め、広めることは十分にできるのですね。いいですね。
そして、ぞろぞろ、みんなノートと鉛筆を片手に、校長室に集まってきます。
座るところがないぐらい、ぎっしりです。
という先生方も素敵です。少しでも自分の力を子どもたちのために高めようとしている姿勢です。
指導主事の先生も自分の持っているものを全力で伝えようとしている姿に心打たれます。
しかし、何と言っても酒井さんが立派です。こういう姿をきちんと捉え、意義づけています。そして、このようにブロブに載せて、広報していることです。職員の研修はこうあるべきですね。
ぞろぞろ、みなノートと鉛筆を片手に、校長室に集まってきます。
座るところがないぐらい、ぎっしりです。