8月2日に、授業研究の会の夏期研修に参加した。
私は、3年グループに参加し、モチモチの木の解釈に入れてもらった。
ラッキーなことに、三重の中井さんと同じグループだった。
中井さんから、ものすごくたくさんのことを学んだ。
今の自分の実践の上っ滑りしていることを感じた。
また、浜松の会の内容も、もっと原点に返って、調べて、調べて、調べ通すものにしないと行けないと感じた。
ただの、実践発表だけでは、いつまでたっても、力はつかない。
中井さんみたいな教師になるにはどうしたらいいのか。
その中井さんの頭の中を、ちょっとだけ垣間見ることができた。
二の場面 やい、木い
⑦段落で、豆太はモチモチの木に名前をつけている。
ふつう、名前をつけるのは「好き」なものにつける。
モチモチの木という名前自体も、おいしいとち餅のことだから言いニュアンスの名前だ。
しかし、②段落で、空いっぱいの髪の毛をバサバサ.....両手を「わあっ。」とあげるからって怖がっていたはずだ。
ここで問題ができる。怖いのか、怖くないのか。
⑧の段落では、どうして豆太がモチモチの木が好きなのかが書かれている。
私も、山の学校に赴任していたとき、地元の方のお宅でとち餅を作ったことがある。
栃の実はそのままでは灰汁が強くて食べられない。10日ぐらい谷川で水にさらして灰汁をぬいて、さらに灰汁で灰汁を抜いておく。それを餅米とともに蒸して、餅米とともに餅について行く。薄黄色のとち餅ができる。栃の実の香ばしいにおいが食欲をそそる。
豆太も、ほっぺたが落ちるほどうまいと感じている。
昼間のモチモチの木は、「実をおとしてくれる」存在。
くれる=話し手がそれを行為者の自分に対する好意的な動作だと感じている。
夜のモチモチの木は、そっちを見ただけで、もうしょんべんなんか出なくなっちまう。存在。
三の段落 霜月二十日のばん
⑪そのモチモチの木に、今夜は、灯がともる...
今夜=その日
じさまが豆太に、モチモチの木に灯がともることを話す。
ここで問題がたくさんできる。
・なぜ話したのだろう?その目的はなんだろう。
・話すことが「結果」なら、話す「原因」「理由」この前になければならない。
原因はなんだろう?
・勇気を出させたいのだろうか?
それなら、もっと他の話し方があるだろうが、なぜモチモチの木を出すのか。
・モチモチの木の言い伝えは、世間一般に知れている話なのだろうか?(例えば三年峠のように)
「起きて見てみろ」が重要な言葉となる。
みろ=みる(試す)の命令形
・なぜ命令したのか。
つまり、起きて見ることを試しなさいとやんわり言っている。
それまでは、やさしく何でも豆太の言うことを聞いているじさまが、どうして命令をするのだろう?理不尽な要求も、文句を言わずに答えているのに。
試させる理由があるはずだ。
・試すとどうなるのか?
・過去にも試した人がいるのか?→おら+おとう以外に?
・試させる目的は何だろう?
きれいなのもを見せたいのか、夜中に一人で外に出したいのか?
・おとうが見たのを、じさまはどうして知っているのか?
「一人の子どもしか」....一人で外へでることができるの意味だ。
・そんなことを言ったら豆太は断るはずなのに、なぜこんな条件をつけたのだろう?
「それも、勇気のある子どもだけだ。」
・断られるのを分かって言っているのか?
案の定「それじゃあ、おらは、とってもだめだ..」となる。
じいさまと一緒なら見てみたいとちょっとは思ったのだが、ハードルが高すぎた。
一人で暗闇には出られないし、そんな勇気がないことは重々承知している。
なぜ、ちょっとは見てみたいと思ったかと言えば、じさま「も」おとう「も」みたん「なら」......とある。
とんでもない=全く非常識だ。有るべきことでない。
とまで言っている。
なのに、じさまがどうして話したのか。
じさまが、あせっているのではないか?
今、話さなければならない理由があるのではないか?
五才では無理などとは言わせず、勇気のある子どもにしなければならない理由?
⑬段落で、豆太は宵の口から眠ってしまったとある。
かえっていつもよりも早く寝てしまう。
じさまの「試し」は、少しの効果がないどころか、かえって逆効果になっている。
なぜ、早く寝たかと言えば、⑫段落に、夜なんて考えただけでも.....とあるので、夜のなる前に寝てしまった.....
「しまった」が気になる。
しまった=好ましくない結果になる。
この言葉に、じさまの感情は入っているのだろうか?
45回 | 9月6日 | 土 | 9:00 | 12:00 | 天竜壬生ホール | 第2会議室 |
46回 | 10月18日 | 土 | 9:00 | 12:00 | 天竜壬生ホール | 第2会議室 |
いま。
アンケートの集計をしています。
集計しながら、その場面を思い出させてもらっています。
ありがたいです。
今回もたくさんの示唆をいただきました。
さっそく、学年会を教材研究の会に変え、いっしょに「ちいちゃんのかげおくり」を何度もよんで、一緒に教材解釈をしています。
一人で読んでいても分からないのですが、一緒に語りながら読み解いていくとたくさんの気づきがあります。
2学期に「ちいちゃんのかげおくり」に取り組みますが、私も、それから学年のあとの4クラスも内容のある授業になりそうです。