totoroの小道

「挑戦することで、きっといいことがある」  http://www.geocities.jp/totoroguide/ 

聞く

2008-07-26 07:10:44 | 国語

校内研修の初日。私は午前中、学び合う部会(国語の授業中心)に参加した。

最初に、1学期のそれぞれの先生の反省があり、次に、朝活動などで意見発表をしているかどうかの話し合いになった。私としては、それも大事だけれど、時間が少ないのだから、本題からずばっと入ってほしかった。つまり、国語の授業の展開や、今問題となっている、本講の国語をどのように指導案上に表現していくのかに、すぐに取り組みたかった。

昨日合ったことをいうクラス。もしものことで発表するクラス。文章にまとめてから発表するクラス。様々だ。それらのクラスでは、、発表の後に感想を述べる活動をそれぞれ行っている。その感想や反応が単調だとそれぞれ悩みを抱えている。

友達の発表に反応できない。拍手できない。その発表がおもしろいことなのか、すばらしいことなのか判断できず、ぼ~っときいているのみだ。などの意見が出された。私はこのように言った。
「それは、仕方のないことだと思います。だって、生活体験を発表すると、それぞれの経験が違うのだから、同じ土俵上で話していないのです。だから、それがどんなに楽しいことだったのか、それがどんなに価値のあることかは、よほど準備して話さないと、伝わりません。それをここで考えていては、膨大な時間がかかります。あれもこれもはできないから、そろそろ本題の国語に入りませんか?いろいろやることがあるが、その全てをここで解決することはできません。だから全員が同じ教材で学ぶ国語で、話し方や聴き方を身に付けさせるのだと思います。国語なら、全員同じ土俵の上で話し合うのだから、反応も拍手もできるし、その発表が価値があるのか無いのかもだれもが分かります。そろそろ、国語の授業の話しをしましょう。」

国語の授業についての研修になった。

最初に問題になったのは、話し合いが、伝え合いにならないということだった。それぞれが、言う。自由発言だから、前の人が終わったら次はぼくの番だと発言する。しかし、それぞれ言いっぱなしになっている。

ここで、平野先生が自分の授業での試みを話してくれます。
「ぼくの授業では、次々に話しが出てくる話合いは求めません。一人が発表して、3秒ぐらいは、黙る時間をつくります。その間に、その人の言った意味を頭の中で反芻させます。」

私は、こう話しました。
「私は、全ての授業の基礎は、聞くことにあると思います。だから、時々、『今○○さんはなんて言った?』と子ども達に言わせます。言えなければ、『もう一度○○さんに言ってもらうから、よく聞いて。』と話し、議論している最中にも相手の話を聞くという訓練をしています。」

でも、それは高学年だからできることで、低学年では難しいと、様々な事例が出されます。

そこで
「昨年、宮坂先生に何度も「聞く」ことについてご指導いただきました。一人が発表して、次の子が発表したときに、その2つの意見につながりのない場合はすぐに止められました。『今、この子が言ったことについて、どう思うかを言うのです。賛成なのか、反対なのか、良かったのか悪かったのか。あなた、どう思うの?』という具合です。つまり、それぞれ言いたいことを用意していて、前の人が言ったらそれを言うという発言ではなく、前の人がせっかく発言したのだから、次の人はそれを受けて発言していく。前者の発言はディべートになっていくけれど、私たちの求める話し合いは聞くをベースにした真の話し合いです。」と話しました。

つまり、こういうことです。Aの意見の子。Bの意見の子。Cの意見の子がいます。今までの話し合いでは、Aの意見がでたら、次はBの意見がだされ、次にCの意見がでます。これでは言いっぱなしです。

これから求める方向は、Aの意見が出されます。するとBの意見の子は、そのAの意見と自分の意見とを比べてBプラスαとして発言します。するとCの子は、ABの意見をふまえた上で、少し自分の意見を変容させCプラスαとして発言していきます。そのように、話題は、リレーのように受け継がれていきます。

午後は、プール開放の児童指導のために参加できなかった。残念。

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1 コメント

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勉強になります! (マコT)
2008-08-01 09:43:12
 totoroさんのブログにはたくさん良い言葉が登場するのでいつも「なるほど~」と思うことばかりです。さっそく印刷して私の国語ノートに貼らせていただきましたまた一つ宝物が増えました。ありがとうございます
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