3年生の復習が終わったところで、いよいよ本時の学習に入る。
問題は
復習を行った直後なので、「今の、復習を応用して、式と、その理由を表す図で答えを求めなさい。」
と指示すればよいだろう。
ここから、各自で考えさせる。
子どもたちの思考はこうなる。
まず、サクランボにしよう。(10の位と、1の位に分けて考えよう。)
最初に10の位から計算しよう。あれっ、今度は10の位は、割り切れないぞ。
次に1の位を考えるんだな。
まてよ、いまの余った10はどうするんだろう?
そうだ、いいこと思いついた。
「10と2」を合わせて「12」にすれば、4等分できるぞ。
これを図で表すとこうなるね。
さらに、10のままでは計算できないので、10を「1の10個分」と考えよう。
そうすると、図はこうなるね。式も、12÷4になるね。
これを、全部合わせてあらわすと、こうなるね。
こどもたちの思考はこうなるだろう。
これを、どの子も自力でノートに書けるように、机間指導をする。
「できた。」「分かった」と思わせたところで、隣の子と互いのノートを見せ合って自分の考えを言葉にさせてみる。
何人かが黒板に出て、全員に説明してみる。
「言語化」をするわけだ。
実際は、ここらで1時間が終わる。
しかし、教科書はさらに、これの考え方を筆算と結びつけるところまで1時間で考えさせるようにくまれている。
時間的には、かなり無理がある。
しかし、黒板にこうした考えが残っているときに、筆算を行えばその両者の共通点が分かりやすい。
ここまでを1時間、筆算を次時にするのか
ここまでを教師主導でスピードを出して流し、筆算まで1時間で行うのか、
迷うところだ。
繰り下がりのある筆算は初めて習うことなので、これは子どもに発見させることは無理なこと。
考えさせるように発問しながら、手順を教えていけばよい。
筆算は、こう書く
ここで、
おそらく、筆算の書き方を忘れている子がいるので、
書き順や、定規で直線を書くこと、割る数、割られる数などの基本事項をおさらいしたい。
「○○さん、どの順番でかくの?」
「△△さん、この線は何で書くの?」
「□□さん、割らせる数はどれ?」
なんて具合に、何人かにリズムよく繰り返してきいてあげればよい。
全員の集中力も高められる。
最初はこの計算を筆算で行うわけだけれど
私は、時々こうやって、余計なところを隠してしまう。
92÷4を見ただけで、????と思う子が必ずクラスの中に、1~2人はいる。
しかし、「9÷2」にしてあげると、簡単に思える。
余計な部分が見えるのと、見えないのは、結構大きな違いなのだ。
ここでは、「商」という言葉と、「商を立てる」という言葉を押さえないといけない。
これは、考えることでなく、覚えることだからだ。
「10の位が終わったら次は、何の位?」と聞きながら、先ほどの「さくらんぼ形式」を確認しておく。
こうした確認は、板書が残っていた方が、確かにやりやすい。
次は「12÷4」の計算をする。
この仕組みは、子どもたち「さくらんぼ」や「図」があれば理解できる。
「そのときの筆算はこうやります。2をあまりの1(10)の横に書きます。」
「これを「おろす」といいます。」と、説明する。
そして、こう書きますとやってみせる。
このあとは、こうなる。
しかし、算数の不得意な子には、やはり関係ない部分をかくしてあげるとよい。
こんなふうに。
これでもわかりにくい子がいれば、
「これは、この筆算と同じだよ。」と、分かり安い筆算を書き足してあげてもいいと思う。
ここで大事なのは、10を「1の10個分」とみて、12÷4を行っていることを意識させること。
先ほどの図でいうと、この部分になる。
この説明だけは、「分かったようなきがする。」というレベルなので
まずは、3問程度
それができればさらに10問程度問題をすぐに解かせたい。
92÷4=23 は、それほど難しい問題ではない。
けれど、その難しくない問題が、「もやもや」としか理解できない子が1人や2人はいるはずだ。
どうやって、できると思わせる、簡単と思わせるかを考えておく。そこから始まる。
教師はザットでも、こんな図や授業プランを、何かにメモしておくとよい。
当たり前のこと、簡単なことだと思っても、その場で急に説明しようとしても、
簡単だから余計に説明が下手になることが往々にしてある。
当たり前なことでも、用意し、シュミレーションしておくといいと思う。
第32回 | 2013年5月18日 | 土 | 9:00 | 12:00 | 天竜壬生ホール | 第2会議室 |
第32回 | 2013年6月8日 | 土 | 9:00 | 12:00 | 天竜壬生ホール | 第2会議室 |
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