執筆中の2020年12月には、新型コロナウイルス感染症(武漢ウイルス感染症:WARS)が第3波の流行となりつつある。3カ月ぶりに、過去のブログを引用しつつ、整理したい(引用番号はブログの掲載順とした)。
流行は抑えられない
コロナウイルスは、恐らく人類の万倍単位の時間を、宿主となる生物個体に感染して生き延びてきた。今回のWARSウイルスは、症状もない状態でも感染力をもつというステルス性を獲得し(1)、感染者の排除を困難とする進化を遂げた。一方ヒトは、今や生物界の頂点にあり、地球の至る所に繁殖し、しかも群れて生活する生物である。かくして、人・人感染は避けることができない(2)。人口密度の高い日本の大都会は、WARSウイルスとの主戦場となる(5)。そこでは「群れては広がり、離れては収まる」の波状流行を繰り返し、そのうちそれが常態となる(14)。その方向に流行の形態が進行する中で、次々に起こる事態に、この1年間、右往左往してきた(19)。
抑えられなくても滅びない
ところが幸いにも、何らかの生物学的または行動学的機序で、WARSウイルスの毒性は日本人で低く(21)、感染者の致死率は1%程度である。つまり、日本人が全員WARSに感染しても100万人の死亡で済む。実際にはその半数が最大値であろう。それでも大変な事態ではある。しかし、前世紀のスペインかぜの流行時には、その程度の死亡がみられた(6)。もっと前には致死率が50%を越えるような天然痘の流行もあった。20世紀中盤まで続いた結核でも、10万人以上が毎年死んでいたのである。これらの惨禍を近代医学の恩恵もなく凌いできたのがわが国である。存続を危ぶむような感染症死者が発生する状況には決してならない(14)。
抑えようとして苦しむ
流行が広がれば、WARS感染者はもちろん治療に当たる医療者も苦しむ。感染者や医療者は、その家族を含めて、誹謗・中傷や不安・緊張で苦しむ。流行を抑えようと移動や接触を抑えようとすれば、交流の不足から心を病む人が増え、経済が回らず失業者や自殺者が増え、人々は苦しむ。こうした苦しみを解決しようと、苦しみの犯人探しで人間同士が戦いを始める(9)。WARS流行の混乱を機に、平時には抑えていた感情までもが発露して憎しみ合う。立場に縛られた発言・行動・決断を強いられ、結局は対立を煽ることになることにも苦む(12)。この事態を解決するのは、治療薬やワクチンである。但し、性急な開発は予想外の副作用を招き新たな苦しみを招くかもしれない(23)。
医療も苦しんでいる
医療従事者は何をしているのか。流行初期はクラスター対策と入院隔離で抑えこもうとした。しかし、感染の広がりや長期化により、この方策は行き詰りつつある。保健所は患者追跡と入院・入所調整に多忙を極めている。受入れた病院では、職員は患者からの伝染の恐怖に晒され、時に患者の怒りのはけ口にもされる。他の疾患の患者は、受けるべき医療行為を延期・中止される。全ての医療機関は無症状の患者からのWARS発生に脅え、実際に発生すれば業務停止に追い込まれる。WARSを恐れる患者は病院の受診を控え、病院は患者減少による経営困難に直面する(10、19)。これらの混迷を「医療崩壊」と過激に表現し、移動や接触の抑制が国民に呼びかけられている。
要するにどうすればいいのか
WARSの解決には、ワクチンか治療薬の開発(もしくは集団免疫の獲得)を待つしかない。為政者に求められるのは、この先の展望を述べ(23)、それまでの時間を稼ぐことである。①PCR検査を円滑化して感染者の検出と隔離を継続し(12、22)、②国民全体の移動や接触を抑え、③経済的な困窮には経済支援(助成金給付)を続け(13)、その上で、④これは戦いであり苦しみは耐えるしかないと丁寧に説明する。思いつきの弥縫策は、かえって混乱を招く。経済支援のために発行された円は、流行消褪後の経済復興の経過で回収できる(13)。国民はできる限り政府に従い、自身は防衛に徹する(7)。それでも、健康弱者は死期を早め、一部の職種は消滅してしまう。この不条理な苦しみは、宗教による救済を求めている。
忘れてはならないこと:①現段階では流行を舐めてはいけない
WARSの死者は3千人足らずであり、隔離も徹底していないで済んでいる。だから、指定感染症から外してはという話がある(11)。確かに一部のマスコミは騒ぎ過ぎである(24)。しかし、WARSが指定感染症から外れると、医療費の公費負担がなくなり、感染や濃厚接触での自宅待機は在宅勤務ではなく病欠・欠勤扱いとなり、医療機関への空床補償費が打ち切られ、WARS診療への特別加算・支援もなくなるかもしれない。そうなると警戒心が緩んで一気に流行が進むなかで、感染者は病苦と経済苦に陥り、医療機関は診療を拒否するという状態になりかねない。ワクチンの開発までは、虎を檻から出してはいけない。
忘れてはならないこと:②この流行は世界覇権の転換となりかねない
米国ではWARSが猖獗を極めている。この混乱の中、民主主義を謳う米国で、その根幹たる大統領選挙で深刻な不正が行われた。米国という国を守る人々と、米国の皮を食破って世界制覇を狙おうとするエイリアンとの争いである。後者には米国の敵対者が加担した。人種差別という米国のアキレス腱にも鞭が入り、国民が分断された(17)。この2つの争点での国内対立は、南北戦争の様相を呈している。米国の弱体化を誘発し、覇権構造の転換を狙う勢力もある(3)。WARSが契機で生じたこの事態は、わが国の存亡にもかかわる。併せて、わが国のあり方や国際情勢も見直すべきである(15、16)。
忘れてはならないこと:③このウイルスは中共国発である
情報の撹乱で忘れがちだが、この世界的な流行は中共国、武漢から始まっている(8)。つまり、この疾患はCOVID-19ではなく、SARSに倣えばWARS(Wuhan acute respiratory syndrome)である(4)。中共国では感染が比較的落ち着いているとのことである。それならば初動をより迅速・的確に行えば、世界に広がることはなかったはずである。警戒を怠らなかった隣国の台湾では、ほぼ完全に制圧しているように(20)。WARSと呼んで、発生地だけでなく初動の誤りを教訓として長く記憶にとどめることが重要である。あわせて中共国の本態を忘れないことである(18)。
WARSは国内外で狂騒の曲をかき鳴らし、人々を翻弄している。その姿を冷やかに見つめて、浮き立った足を掬おうとしている輩もいる。感情やバイアスを排し、事実だけを見て行動することが必要である(24)。併せて、この機に自身や周りの国々の素性を観察すべきである(16、24)。
引用
(1)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/221e97d2e1ea6aa1772206d2bf72137f
(2)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/fcac2ff1eb5d7da781e752b0d34b7aed
(3)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/82fc0bcdc251a171c0b89609e8516eaa
(4)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/84da922cdd25a87b24d80a3e0c6df67b
(5)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/28c59fff06f1c31dd475d84e5ff13bc5
(6)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/665667e20eaf9100cc9d046ba06df3ae
(7)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/2cf9195e6cfba71afaa4a7ccf87557e4
(8)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/096bec3064d64f62f4077c88a02ebf37
(9)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/61f59c2a7e893a6314cd389327ffd830
(10)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/2abba2b97c36a1fe1b3f3af433e10939
(11)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/d74fa70adac7ac5d0400edd7a7b2e85b
(12)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/f441a2901ca906f6cebc8c1915d12610
(13)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/157bc3558185829a704b7279011debf8
(14)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/125a9003f927e1d031d6e7b6648d6276
(15)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/34d2db4d81e27904428d54fa9bb5898c
(16)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/08e4480b505b8e250bb827d35dfa48ea
(17)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/5234a6b1a83b79791e69039c8b29ee70
(18)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/983ca7205aceb54543e71bc581369557
(19)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/d412ebd042c40439ecea33a389e5bdc3
(20)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/ff5dc0294f3d4c4af6fba4c7dcf4d141
(21)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/a561adb9086838b57e52b1baf70da5b1
(22)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/94f744cc1bd6677920cbd71827dbbb0f
(23)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/f6ca86e67b215de57520711e5c56b7c1
(24)https://blog.goo.ne.jp/tributary/e/86efd7d614ebe2725b13f88d958e9c4d