もしも家族のひとりに「新型コロナウイルス感染が疑われる場合の、個室の換気方法」を考えてみました。2020年・4月 博多の建築士三兄弟
新型コロナウイルスの感染が広がる中、住まいの専門家として何か役立つことはないのかと考えています。
前回は、リビングルームの風の流れについて考えてみました。(過去ブログ)
今回は、個室の「仮設の換気方法」について考えてみたいと思います。
↓個室A(仮の病室)の隔離・仮設の機械換気の方法
↓もしも…感染が疑われる人が家庭内にいたら、何ができるだろう?
もしも自分自身が感染したら、家族を守るために何ができるのか考えてみました。
参考にしてください!
↓仮のマンションの間取りで個室Aの隔離・機械換気の方法を考えてみる。
↓できれば、壁と扉で仕切られた個室を確保したい。
(実際には、いつもの自分の部屋になると思いますが…
イメージを掴んでもらえたらと思います。)
生活の空間を分けたいと思います。
↓個室Aの隔離:ドアの隙間から、汚染空気が流れます。
開閉の妨げにならないように、隙間を埋めましょう。
(タオル・クッション材・モヘア材など、隙間の幅に応じて対策)
■空間を隔離して、空気の逆流を起こさせない。
(汚染した空気を、その他の部屋に引き込まない。)
ドアの隙間を埋めたところで、次に空気の逆流を起こさないための換気扇の能力の違いについて、考えてみたいと思います。
↓つぎは、換気扇の能力の違いに注意する!
レンジフードが、最強の換気能力を持っている!
ある一般的な商品は、1時間当たり490立方メートルも換気する能力があります。
↓換気扇の能力の違い。(㎥/時間)
トイレ換気扇 :約95㎥
浴室換気扇 :約175㎥
キッチン換気扇:約490㎥
個室Aには、後ほど約85㎥の換気扇を新設してみたいと思います。
↓汚染個室Aを外気の入り口とする逆流に注意する!
( × 個室Aの汚染空気がリビングへ流れ込んむ × )
↓換気能力の高いレンジフードの使用時は、リビングの遠くの窓(給気口)を開けておく。
※右の図のように、リビングの窓を閉め切った状態でレンジフード(強風)を作動させると、汚染空気の逆流が起きてしまいます。
※換気能力・給気口・隔離のイメージを意識して、ご自宅の換気を考えてみてください。
↓仮設の換気方法を提案します。
極力使用する材料を少なく3点としました。
・換気扇・プラダン・養生テープ(粘着弱)
2週間後に取り外せるように低粘着のテープを使用します。
↓換気扇を仮設するイメージ
窓だったらこんな感じになります。
■防犯対策
窓を半分ほど開けて使用することになります。補助錠などを利用して、防犯をします。
(夜中、就寝中などは、換気扇を回すのか、窓を開けるのかは?個別の判断が必要だと思います。)
↓換気扇を仮設するイメージです。 途中まで作成してみました。
加工したプラダン(樹脂製の段ボール)を窓にはめ込みます。
折り曲げると強度が増します。強度が足りないときは2枚重ねにしても良いと思います。
↓コンパスで丸い穴をあけて換気扇をはめ込みました。
虫の侵入を考慮して、給気口を作ります。
コンセントのある換気扇を購入したので、自宅にある延長コードを繋ぐことでスイッチが入ります。
(スイッチ内蔵の換気扇は少し高額になります。低額の商品で考えました。)
↓展開図と断面図
換気のイメージとしては、新鮮な外気を取り込んで、上部に集まった温かい空気を排気する。
(現在4月の外気温で考えています。真夏までコロナの影響が続かなければ良いのですが…)
↓仮設の換気扇、どんな商品が良いのか?
・換気能力が高い・軽い・騒音が少ない・安い だと思います。
写真で提案している商品は、三菱製のV-08P7になります。
【パイプファン】で検索すると、他のメーカーの商品も見つかります。
↓換気扇の寸法です。
直径100mmのパイプに差し込むイメージの換気扇です。
↓白いカバー・グリルを外すと、真黒な本体が見られます。
ファンとモーターとケーブルの単純な構造です。
↓拡大写真
↓横からの写真
↓パイプとの隙間を埋めるスポンジが見られます。
↓本体にスイッチがない商品です。
この換気扇がはまるような穴をあけて、設置してみてください。
↓裏側の写真です。
電源がコンセントタイプだと、電気系の資格などは必要ありません。
(購入時に注意が必要です。)
↓既製品も多数あります。 【窓用換気扇】のジャンルになります。
少し高額になりますが、ご自宅に合う換気扇が見つかるかもしれません。
※寸法が限られるのが難点です。
↓仮に作成をしてみて思うこと・注意点
※特に注意する点※
・防犯対策を行う。
・雨の日は、換気扇のモーターが濡れないような対策を行う。
・強風で外れないような対策を行う。
・高層階には設置しない。(思いがけない強風による落下の可能性もあります。)
■参考にしていただければ幸いです。
さらにご自身の知恵を加えてみてください。
■厚生労働省のホームページ リンク
新型コロナウイルスの感染が疑われるひごたいる場合の家庭内での注意事項
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00009.html