つきあいが深まるほどに、言葉がていねいになっていく。そういう間柄を夏子に求めても、とても無理。幸男はテレビの前で幼い春子を、買いものにでかけた妻の留守の膝上に遊ばせている。
「なあ春子」
テレビのマンガに釘づけされた春子だが、
「夏子おばさんを好きかな?」
「わからないかな」
と幸男は言って小さな頭を撫でる。
(「おしのび」つづく)
「なあ春子」
テレビのマンガに釘づけされた春子だが、
「夏子おばさんを好きかな?」
「わからないかな」
と幸男は言って小さな頭を撫でる。
(「おしのび」つづく)
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