50のひとり言~「りぷる」から~

言葉の刺激が欲しい方へ。亡き父が書きためた「りぷる」(さざ波)を中心に公開します。きっと日常とは違った世界へ。

「夏子の虚言癖には困ったものだ」

2015-10-11 08:57:37 | 小説
「夏子の虚言癖には困ったものだ」
と幸男は声にできそうにない声を放った。つまり頭の中で呟き声を放って、理恵の残骸を払拭したがった。モデルとか、要するに暇な二人の女に見つめられて、理恵を裏切らない自信がなかった。夏子の方に苦情をぶっつける外、不器用な男にはなす術がなかった。

(つづく)


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