意外に思われるかもしれないが、ワタシが初めてウルトラマンに会ったのは、
スタジアムではなくジャングルである。
当時はまだスタジアムではパトロールのスケジュール表が公開されておらず、
誰に会えるかは行ってからのお楽しみだったので、
ワタシがようやく念願かなってスタジアムでヒカリに対面したのは、確か三度目の正直であったと記憶している。

そこでパトロールスケジュールが予めわかっているジャングルを訪れたのが、かれこれ6~7年前。
過去記事のカテゴリー「ウルトラ」に、まだ当時の記事が残っているはずだが、
まあぶっちゃけ、おかげ様で今も熱烈なガワ萌えから抜けだせずにいるわけで・・・・
このときの初見の印象が微妙だったら、今日のワタシはなかったであろう

正確には、ヒカリの前にティガが登場したのだが、その時の印象は今も強烈に脳裏に焼き付いている。
スラリとした体躯、輝くマスク、神秘的かつ暖かな光を放つ目・・・
ウルトラマンとはかくも美しいものであったのか・・・
それは映像の中の動く偶像であったものが、生ける存在として目前に具現化していることの驚きと感激よりも、
はるかに強烈なインパクトであったことを告白せなばばらない。
彼らの存在理由や空想科学的背景など、最早どうでもいい。
ただ神々しいばかりのその美しさに圧倒され、目頭が熱くなったのである。

そしてジャングル閉店の報に際して、何としても最後にもう一度、始まりのその場所を再訪したいと思い、
念願かなって先日その機会を得ることができた。
週末の盛況ぶりは聞き及んでいたので、敢えて平日にした。
平日ならば彼らとの別れを惜しむ子どもたちの邪魔になることなく、
その美しい姿をじっくりと眺めることができるだろうと。
叶うならば、今ワタシが今ここに在ることへの感謝の思いを伝えられたなら・・・
そんなことを思いながら・・・

そして現れた彼は、やはりカメラを持つ手が震えるほどに美しかった。
(画像が明らかに手ブレしててごめんね)
これからもこうやって彼は訪れる人々を魅了し続けるだろう。これまでがそうだったように。
この場所ではなくとも、纏うスーツが変わっていても。

記念のフォトグッズの撮影を終えた時、思い切って彼に話しかけてみた。
「初めてヒカリにあったのがここだったから、最後にもう一度ここでヒカリに会いたかった」と。
そしたらいきなりがばりとハグされてしまった。
これにはこっちが驚いたと同時に、こらえていた涙腺が瞬間崩壊してしまった。
「場所がかわっても、名前が変わっても、またいつかきっと会えるよね」
そう行った時、耳元で彼がかすかな声で「うん」と言ってくれたような気がした。
「信じてるから、絶対また会えるから」
「うん」

空耳だったかもしれない。ただの息継ぎ音だったかもしれない。
でもワタシがウルトラマンを好きでいる限り、
そして彼がウルトラマンであり続ける限り、きっとまたどこかで軌跡が交差するはすだ。
それがいつになるか、どこになるかはわからない。

人は誰でもウルトラマンになれるわけではない。
スーツの似合う体になるには、生まれ持った骨格の良さ(=身長ではない)と、
スーツのテンションに打ち勝つだけの筋肉が必要だ。
増してアクションをこなすとなれば、
持久力と瞬発力という相反する能力を同時に共に身につけなければならない。
しかし人を最もウルトラマンたらしめるのは『魂』である。

どれほど均整のとれた肢体を持っていようとも、
ウルトラマンの『魂』を以って子どもたちに相対することができなければ、
それは単なる可動生体フィギュアに過ぎない。
カメラを向けられたらポーズを取り、手を差し出されれば握手をし、
声援には手を振って応えることから始まって、
やがて自分の纏うスーツのキャラクターの個性を考え、
マニュアルに従うのではなく、キャラクターそのものとしての対処&行動することができて初めて、
可動生体フィギュアに『魂』が宿るのである。

そしてワタシは今、ウルトラマンというキャラクターだけではなく、
そう在りたいと願う『魂』に出会うことを無上の喜びとしている。
そして彼らの『魂』と、それを愛する人々と、
ウルトラヒーローのいる世界に生まれた子どもたちのために、
一日も早く、新たな光の国出張所が開設されることを祈っている。
そこは日常の隣にある非日常の世界。
喧騒と焦燥をしばし忘れ、自身を守るための鎧を脱ぎ捨て、
守られていることに安堵し、次なる試練を乗り越えるためのパワーを分けてもらう場所だから。
ワタシが凹んでいるのはヒカリのせいじゃないよ、と伝える意味もあったのですが、
涙腺決壊でgdgdになってしまいました。(つ∀T)
きっと既存店を改良進化させた施設に生まれ変わるはず!
会えて嬉しい気持は表情や雰囲気でも伝わるだろうけど、言葉できちんと言ってもらえるとヒカリもやっぱり嬉しかったと思いますよ。
出来れば関西でまたどこかに新ジャングルが出来る事を私も信じて待ってます。
私、結局行けなかったからな~ (ToT)