万吉の神奈川ジュニアユース情報

2010年、BANFF横浜ベイJYに入団する息子の活動を通してジュニアユースサッカーを紹介していきす。

バルサ連覇なら。「敗戦の理由が見つからない」。 美しく散ったバルサが貫いた美学。

2012-04-26 00:21:52 | BANFF
「攻撃は最大の防御なり」。果たして、その逆もまた真なのか。最上の防御は、最高の攻撃であるとチェルシーは証明したことになるのだろうか。

 チャンピオンズリーグ準決勝セカンドレグは、ホームでのファーストレグで1-0と勝利し、第2戦のアウェーで守りに徹したチェルシーが、最後まで攻める姿勢を崩さなかったバルセロナと2-2で引き分け。通算3-2で決勝進出を決めた。

「私達が決勝の舞台に立つことについて、まったく疑っていない。そうなってほしくないと思っている人達もいるかもしれないが」。試合前の記者会見では、皮肉を交えて、そう断言していたグアルディオラだったが、決勝進出を逃した試合終了後、1時間過ぎてから、ようやく会見場に顔を出した。

「とても大きな悲しみを感じている。私はおおげさに表現する方ではないので、そう見えないかもしれないが、いろんな感情を内に抱えている」と内心を吐露するその口調はいつもどおり、穏やかだった。

「チェルシーの素晴らしいディフェンシブな仕事を褒め称えるだけだ」と敵の鉄壁ディフェンスを認めたが、同時に「チームを見て、どこが悪かったのかわからないし、私達がどうして決勝に行けなかったのか、まだ敗戦の理由が見つからない」と、今回の敗戦について、まだ、分析しきれずにいることも明かした。

 数字は如実に語っている。バルセロナがこの試合で放ったシュート数は17、コーナーキックが10回、一方のチェルシーはシュート数7にコーナーキックは1回、ボールポゼッションに至っては、バルセロナの72%に対し、チェルシーは28%と一方的にバルセロナが攻めていたことがわかる。また、バルセロナには十分な勝算があった。

 セカンドレグをホームで戦うメリットだけでなく、前半36分にはジョン・テリーにレッドカードが出されたために比較的早い段階から数的優位に立つことができたし、43分にはイニエスタが2点目を決め、この時点で第1戦に負けたツケは全てクリアになったはずだった。

 また、グアルディオラ自身、先週末のリーグ戦、クラシコの時とはメンバーをがらりと変えて大胆な布陣で臨んだ。通常ならスタメンの右サイドバック、ダニエウ・アウベスを外し、マスチェラーノ、ピケ、プジョルのセンターバック3人を起用する3-4-3システムを決行し、セスクとクエンカをメッシとアレクシスのFWコンビと組ませて攻撃させ、サイドアタックも果敢に行なった。

 だが、前半ロスタイム、チェルシーはラミレスがループシュートを決めて2-1と状況をひっくり返した。これで2試合合計は2-2。しかし、このままではアウェーゴールで上回るチェルシーが勝ち上がることになる。ここから、バルセロナは焦燥感にかられた。

 後半3分には、ドログバがエリア内でセスクにファウルを犯し、バルサ有利の笛が吹かれたものの、そのPKを蹴ったメッシは、この決定的な場面でボールをネットに収められなかった。

 先日のクラシコでもゴールを決められず、メッシの調子について疑問視する声がメディアから出たことに対し、グアルディオラは「ここまで私達が来たのは、彼(メッシ)がいたから。彼に対する私の敬意はとどまることを知らない」とかばった。無精ひげもそり、気分を一新して望んだメッシだったが、周囲の期待に応えることはできなかった。

 さらに、後半ロスタイムには、途中出場したフェルナンド・トーレスに同点弾を決められ、決勝進出の道は完全に閉ざされた。結局、「チャンピオンズリーグのファイナルに2年連続で進むことはできない」という呪縛は、バルセロナでも解くことはできなかった。

 そのトーレスは試合後「いいサッカーをした方が必ず勝つとは限らない。サッカーとはこういうもの」と話し、チェルシーのディ・マッテオ監督にいたっては「私達が決勝に進んだのは、公平ではない」とコメントした。それほど、両チームの試合内容の差は大きかった。

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