Mrs.Uponwaterのブログ

日記です♪

チャイコフスキーがなぜか好き 亀山郁夫 PHP新書

2012-07-28 15:12:07 | 日記

「カラマーゾフの兄弟」の新訳でドストエフスキー・ブームを起こした先生のロシア音楽考。私は民族色豊かな音楽が好き。メンデルスゾーンの”ヴァイオリン協奏曲”よりチャイコフスキーの”ヴァイオリン協奏曲”の方が断然好き。何故ロシア音楽がいいのか?広大かつ厳寒な大地で幾多の困難や抑圧に耐え抜いてきた農奴たちの魂が、悲壮な哀愁や熱情となって音楽の底に流れ心を揺さぶるから。ロシアの文学、音楽、絵画すべてにおいて彼等の辿って来た歴史がこの本の副題”熱狂とノスタルジーのロシア…”であるのでは。先生のロシア留学時代の話が面白い。しかし難しい言葉の使いすぎで,新書であるし「カラマーゾフの兄弟」を易しく訳した先生として如何でしょう。改めて何曲かチャイコフスキーのCDを聴き直した。蛇足、彼ははホモセクシュアリストだったそう。