先日行った九段下の「昭和館」からお堀沿いに歩きはじめ、清水門から
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入って、科学技術館の前を通り過ぎて「東京国立近代美術館」へ。
ここへ来るのは15年ぶり(画家・望月晴郎のこと & 後日談 参照)、常設されていない祖父の絵を見ることはできないが、「大竹伸朗展」を見に来たのだ。
#002 大竹伸朗展 | 東京国立近代美術館 (Shinro Ohtake | The National Museum of Modern Art, Tokyo)
およそ現代美術とかアートには疎い売れない画家の孫だけど、「大竹伸朗」の名前ぐらいは知っていたしテレビの特集で見て興味を持っていた。
のっけから⁉️だ。
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不思議だし、イメージの奔流に圧倒される。
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大竹の活動の基盤は凄まじいまでの「スクラップブック」。
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年齢的に近いせいか、ちょっとうなづける切り抜きがあるなぁ。
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しかし「みうらじゅん」のエロスクラップを遥かに凌駕した多岐にわたったボリュームは凡人にはとても真似できないし、長年蒐集した断片から作られた「スクラップブック」をよくぞ保存できたと凡人はそこのところを考えてしまう。
「落ちている紙にはすぐ描きたくなるのに、パソコンに設定する白紙にはあんまり描く気にならない」と言う大竹の言葉にうなづけるけれど、描いて失敗した紙をグシャグシャして捨ててしまわず、経年の劣化を楽しみ見いだし作品の一部として取り込むなんてことはそうそう出来ない。
自分の創作は「既にそこにあるもの」との共同作業だと大竹は言う。
それはドイツの芸術家・画家「クルト・シュヴィッタース」(1887年〜1948年)の
「人間は、全能の神が行うように創造することはできない。人間は、無から有を生み出すことはできず、決まった既存の事物、決まった素材から、何ものかをつくり出すことができるだけだ。人間による創造とは、既存のものからの造形にすぎない」
に通ずる。
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なんだこれは!(◎_◎;) 河原のホームレスのお住まいと見まがう、まさにスクラップ。
だが恐ろしいまでのスクラップ・アンド・ビルド。
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すっかり感心して己の凡人ぶりに愕然として、グッズのコーナーでポストカードセットだけ買って「大竹伸朗展」を出た。
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美術館から出る前に受付で「望月晴朗」の絵が次いつ展示されるのか聞いたが、予定は受付ではわからないとのことで、腹の虫をグゥグゥ鳴かせながら竹橋の交差点のところにある毎日新聞社のあるパレスサイドビルでおそい昼食をとった。
興奮覚めやらぬ感じで歩き続け、和田倉門から東京駅へ、八重洲へ出て都営バスに無料パスで乗り込み南千住で下車して、汐入公園を通って自宅まで11.7㎞よく歩いた。