お好み夜話-Ver2

シネマ1の思ひ出

先週の水曜日は7丁目の銀座ライオンで飲んだが、じつは本当は数寄屋橋の「ニユートーキヨー」で飲みたかったのだ。

なぜならこのビルは取り壊しになってなくなってしまうので、その前に思ひ出にひたって飲みたかったのだが、チョットの差ですでに閉館してしまっていて叶わなかったわけだ。


このオヤジと同じ年の同じ月に竣工した「ニユートーキヨー」ビル ( ニュートウキョウではなくてニユートーキヨーが正しいのだよ、投げちゃん😄) にはビアホールの他に映画館が入っていたのだけれど、かつては「ニュー東宝シネマ1」という名前だった。

その「ニュー東宝シネマ1」にはよく通った。

今のシネコンには何の思い入れもないが、前は相性の良い劇場というのがあって「シネマ1」はまさにホームグラウンドみたいな小屋だった。

だから、かあちゃんと初めてデートして観た「天国から来たチャンピオン」も「シネマ1」だし、「ウッディ・アレン」の「アニー・ホール」もここで観た。

そして何よりも衝撃的だったのは、1977年(昭和52年)のクリスマス、「チャップリン」の半生を綴るドキュメンタリー「放浪紳士チャーリー(The Gentleman Tramp)」のエンドロールで、年老いた「チャップリン」と「ウーナ」夫人が去ってゆく後ろ姿で映像がストップして、

「ただいまチャーリー・チャップリン氏が逝去されました・・・・」

という館内アナウンスが流れた。

それからしばらく弔意を表すように客席の照明は暗転したまま、場内にはすすり泣きや拍手が沸き起こった。

そう、ワテクシは「チャップリン」が好きで尊敬しておりましたゆえ、ショックでそのあとの記憶はまるで無いのであります。


そんな思ひ出と思い入れのある劇場だったのに、「シネマ1」じゃなくなっちゃってからは縁遠くなって足を運ばなかったら、ビルの取り壊しだ。

時代の流れには逆らえないからあるがままを受け入れるけれど、またひとつ思ひ出の地が無くなってしまって切ないのう。

まあ、「シネマ1」の向かいの日劇がマリオンになって昔のことを知っている人がどんどん居なくなるが、かつてはあのビルの中にストリップ劇場があって、元宝ジェンヌの明石焼のお店があったことを知る人がどれほど残っているのだろう❓

嗚呼、昭和は遠くなりにけりだな・・・。


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コメント一覧

mogmas
嗚呼、夢見るおじいちゃん。
待ってるだけでは干涸びてしまいますぜ !!
六神体 マーズ
親父がシネマ1だった頃より昔 横山光輝という手塚治虫と肩を並べる漫画家あり。その作家はバビル2世と言う作品を描きその後マーズと言う真逆の作品を残した。
我々20世紀少年は若い頃その主人公2人が出逢ったらと❓叶わね妄想してました😱でもやっとそれが現実になりました。やはり夢は叶うんだネ❗️
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