多分1992年版の「嵐が丘」は見た気がするなあ。内容は記憶にないけど。
1939年版はさすがに古い。わたしは古い映画が好きな方だけど、
「嵐が丘」をこれで見るのは辛いのではないか……
見続けようかどうしようか迷いながら、始まってから45分くらい経って、
ようやく話に入れた。その後は引き込まれて見た。
ヒースクリフが戻って来たところからですね。
小説の嵐が丘は中学生の時に読んだが、理解できなかった記憶がある。
今回の映画でも納得は出来ず……
お父さんが急に年の近い子供を拾ってきて、なんの心の準備もなく引き合わされたら
敵意を持つのは当然だろう。
せめてお父さんは、ヒースクリフに入浴させ、ぼろぼろの衣服を着替えさせた上で
子どもたちに会わせるべきなのではないか。
その間に子どもたちにこういう経緯で拾って来た、これからどうするつもりだ、
と説明が必要なのではないか。
そしてとっとと死んでしまうなら、子どもたちとヒースクリフの幸福のために、
彼の立場をもっと早く確立させてやるべきだった。
突然そういう子供を連れて来て急に「仲よくしろ」なんて無理だよなあ。
特にヒンドリーに同情する。父親の愛情を奪い合う、
既得権益を侵害する、妹のキャサリンを取られる、
ヒンドリーにとってヒースクリフの存在は自分の立場を危うくするものだろう。
原作でも、キャサリンの心の揺れは納得出来なかった気がする。
華やかさと地位に憧れる浮ついた心と、ヒースクリフへの愛と。
納得出来るようには書いてくれなかった。
キャサリンとヒースクリフの関係性も、「愛しているならもう少しお互い
優しくするもんじゃないのか?」と思った。
映画では、リントン夫人として完全に幸福であるように見えるから、
もっと納得出来ない。
キャサリン役の女優さんはきれいで上手かったから、それで若干の説得力は
付与できたけど、話としてはなあ。臨終の床であんな手のひら返しは……
ローレンス・オリヴィエは無表情ぶりが良かったですな。
ヒースクリフっぽかった。
この2人は実生活ではものすごく嫌いあっていたようですよ。
当時のローレンス・オリヴィエの愛人、ヴィヴィアン・リーが散々愚痴を聞かされたそう。
ヴィヴィアン・リーでも良かった気がするよね。キャシー役は。
妹役の女優さんも、前半非常に存在が空気だけれども、後半は見ごたえがあった。
ただ、わたしはアメリカ人に偏見があるので、ハリウッド映画で「嵐が丘」は
無理なんじゃないかと思った。時代もあるけれども。
イギリス人俳優を使ったとはいえ、一癖も二癖もある原作をあれほど素直に作っては。
わかりやすいのは良かったけど。
文芸大作として作るべき原作だったでしょう。
1939年制作の映画にいうのは酷かもしれないけど、ロケ地の空気感も。
あれはイギリス北部の空気感じゃないよなー。
セットとアメリカの草原だと思う。あんな暑さを感じる光じゃないんだよ、ヒースは。
この話はヒースが陰の主役なんだから、それも違和感。
「ラスト・サムライ」の村の光景がどう見ても日本じゃないところで撮ってた
ことを思い出した。
わたしたち牧畜しないので、あんな草原地帯の見晴らしのいいところに
一ヶ所だけ家を建てるってあり得ないんだよなあ。
あれは完全に農場である。
後半は面白かったけれども。
もう一度見たい作品かというとそうでもない。
1939年版はさすがに古い。わたしは古い映画が好きな方だけど、
「嵐が丘」をこれで見るのは辛いのではないか……
見続けようかどうしようか迷いながら、始まってから45分くらい経って、
ようやく話に入れた。その後は引き込まれて見た。
ヒースクリフが戻って来たところからですね。
小説の嵐が丘は中学生の時に読んだが、理解できなかった記憶がある。
今回の映画でも納得は出来ず……
お父さんが急に年の近い子供を拾ってきて、なんの心の準備もなく引き合わされたら
敵意を持つのは当然だろう。
せめてお父さんは、ヒースクリフに入浴させ、ぼろぼろの衣服を着替えさせた上で
子どもたちに会わせるべきなのではないか。
その間に子どもたちにこういう経緯で拾って来た、これからどうするつもりだ、
と説明が必要なのではないか。
そしてとっとと死んでしまうなら、子どもたちとヒースクリフの幸福のために、
彼の立場をもっと早く確立させてやるべきだった。
突然そういう子供を連れて来て急に「仲よくしろ」なんて無理だよなあ。
特にヒンドリーに同情する。父親の愛情を奪い合う、
既得権益を侵害する、妹のキャサリンを取られる、
ヒンドリーにとってヒースクリフの存在は自分の立場を危うくするものだろう。
原作でも、キャサリンの心の揺れは納得出来なかった気がする。
華やかさと地位に憧れる浮ついた心と、ヒースクリフへの愛と。
納得出来るようには書いてくれなかった。
キャサリンとヒースクリフの関係性も、「愛しているならもう少しお互い
優しくするもんじゃないのか?」と思った。
映画では、リントン夫人として完全に幸福であるように見えるから、
もっと納得出来ない。
キャサリン役の女優さんはきれいで上手かったから、それで若干の説得力は
付与できたけど、話としてはなあ。臨終の床であんな手のひら返しは……
ローレンス・オリヴィエは無表情ぶりが良かったですな。
ヒースクリフっぽかった。
この2人は実生活ではものすごく嫌いあっていたようですよ。
当時のローレンス・オリヴィエの愛人、ヴィヴィアン・リーが散々愚痴を聞かされたそう。
ヴィヴィアン・リーでも良かった気がするよね。キャシー役は。
妹役の女優さんも、前半非常に存在が空気だけれども、後半は見ごたえがあった。
ただ、わたしはアメリカ人に偏見があるので、ハリウッド映画で「嵐が丘」は
無理なんじゃないかと思った。時代もあるけれども。
イギリス人俳優を使ったとはいえ、一癖も二癖もある原作をあれほど素直に作っては。
わかりやすいのは良かったけど。
文芸大作として作るべき原作だったでしょう。
1939年制作の映画にいうのは酷かもしれないけど、ロケ地の空気感も。
あれはイギリス北部の空気感じゃないよなー。
セットとアメリカの草原だと思う。あんな暑さを感じる光じゃないんだよ、ヒースは。
この話はヒースが陰の主役なんだから、それも違和感。
「ラスト・サムライ」の村の光景がどう見ても日本じゃないところで撮ってた
ことを思い出した。
わたしたち牧畜しないので、あんな草原地帯の見晴らしのいいところに
一ヶ所だけ家を建てるってあり得ないんだよなあ。
あれは完全に農場である。
後半は面白かったけれども。
もう一度見たい作品かというとそうでもない。
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