吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

自宅へ

2009年06月20日 | オルガン
今日は、昼過ぎまで作業をして、自宅に戻りました。
オルガンは無事、ほぼ半分の機能を取り戻しました。
残り半分の設置の準備に入ります。

一度に全部を運び込めると良かったのですが、まだ現場では人の出入りがあり、パイプにもしものことが起こっては大変なので、半分ずつ搬入することにしたのです。
それでもちょっとヒヤッとすることはあったのですが。
来週も大規模な家具の搬入があるので、それを避けて作業します。
この辺のスケジュール調整は難しいところです。

教会の方や、工事関係者の方にもパイプオルガンの説明を求められたりします。
僕としては、色んな方がオルガンに関心を持ってくれるのはうれしいことです。

たしかに、日本のパイプオルガンの台数は増えましたが、それでもピアノからすればまだまだ少ないですし、パイプオルガンの音を直に聞いたことが無いという人は多いです。
公共ホールなどにはだいぶ入っていますが、実際のところ持て余しているというのが本当のところのようです。
お役所的な「運用実績」の確保のための無料コンサートが多く、パイプオルガンでお金を取れるコンサートの企画は難しいのが実際です。
確かに、パイプオルガン、特に大型の楽器は運用が難しい楽器だと思います。
歌やオケとの合奏も難しいですし、オルガン曲も日本のオルガニストの間ではバッハなどバロックが主流で、大オルガンを自在に操った19世紀以降の奏法を使いこなす演奏家はまだ少ないです。

まあ、どうせ僕には大オルガンの製作の機会もないでしょうから(フテてる?)小型オルガンに特化していきます。
今の仕事のキリがついたら、去年納めた風琴屋製オルガンをしばらくお預かりして点検する予定です。
この一年余り、調律の狂いはありましたが、一般家庭環境で無故障です。
メンテナンスはパイプオルガン購入のネックですからね、良いデータがとれそうです。
少し手を加えたいところもありますし、楽しみです。

その報告はいずれ!乞うご期待。

では、まずは目の前の仕事に集中。その前にちょっとお休み。

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