吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

初夢 パート1

2021年01月03日 | 自分のこと

あけましておめでとうございます。

と言いつつ実は別段めでたいとは思っていないワタシです。
いつの今日でもめでたいからな!

去年もやったけれど、今年も初夢の話。
幸いにもネタになる印象的な夢を見ることが出来たのでした。
昼寝と夜の二本立てで。

まずはお昼寝編。昼寝分を初夢と呼んで良いのかは別にして。

登場人物は大学時代の女友達Tさん。7年ちょっと前に大動脈解離で世を去っている。
別に付き合っていたわけではないし、当時の距離感としては遠い方だったのだけれど、ある意味「魔性の女」だったのだろう。
魔性というヤツは本人の意志とはまた別のもので本人さえも振り回す呪いなのだ。
何故かすごく心に残っている人なのだな。
去年も心臓手術の全身麻酔時に会った気がする。

で、また出てきた。

夢の中……。

僕が居たのは東急沿線あたり。なぜだかそう思った。
住宅地の向こうの角に彼女の姿が消えるのが見えた。
追いかけなきゃと思って走ったのだけど、僕の身体は子供のように小さくなっていて走っても酷く遅かった。

角を曲がるとその先の角を彼女は曲がり……、というのを何回か繰り返した後、空き地にテーブルと椅子があって彼女はそこに座っていた。
小さい身体で走って疲れた僕は息を整えながら歩いて近づいて行くと、風景が変わった。
なんかゴージャスなカジノみたいな場所になって、彼女もドレスアップしていた。
彼女に近づくと僕は座った彼女より少し低い背丈だった。
僕のことがわからないようだった彼女に名乗り、年齢を言った。
彼女は少し驚いた顔をしていた。
伝えるべき大切なことがあったのを必死に思い出そうとした。

そうだ。夢というのはそういうものだ。力も無く、考えも回らない。

そしてやっと言葉を吐き出した。

「オレが40代の終わり頃、キミは大動脈解離で死ぬんだ。だから。気を付けて……」

彼女は悲しそうな顔をして、胸に手を当て、やっぱり、と小さくつぶやいた。

伝えたいことを言えた小さな達成感と、それが無駄だという無力感が押し寄せて来た。
もっと話したかったのだが、いつの間にかすべては消えて、そこはアパートの鉄の外階段の下だった。

その後も夢は続いたようだが憶えていない。

目覚めたあと、ずっと何とも言えない気持ちが残っていたのだった。

そして初夢パート2に続くのである。


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