吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

それは多分悲しい話

2019年10月03日 | ラレー

新自転車(古いけどな!)近々デビュー。

ラレー(英)シュパーブ ドーンツーリスト 多分フレームは50年代、後ハブは’63。

調べても同定出来ないので型名が本当かどうかは不明です、シリアルナンバーの記録もよくわかりません。

さて、入手ルートですが、ヤフオクです。
同時に同じリサイクル屋さんから、ビンテージ・ラレーが複数台出品されたのでした。
どれも結構手を入れた形跡がありました。ほとんどのメッキ部品はピカピカでしたし。
一般に、自転車はダイヤモンド型フレームの方が人気で、女性向けスタッガード型フレームのものは安い傾向があります。
実際、競りませんでした。
信じられない安さでした。送料の方が高かった。

イギリス製ビンテージ自転車はフレームサイズが大きいことが多いのです。
「短い足族」にはキツいっ!
具体的に言うと、ラレーのフレームサイズの標準は21インチ(約530ミリ)か23インチ(約580ミリ)ですが、日本人では530ミリは大きい方です。
よってフレームサイズは21インチ一択なのですが、女性用の方がタマ数は多いのです。
股ぐらに一本鉄の棒が通っているのは男としての憧れなのだろうけど、僕に偏見はない。
実際使いやすいし。

短い足族だし。

何台もの古いイギリス車、それも手がかかったものが、自転車専門店からではなくリサイクル屋さんから安く出たという事実。
それは、趣味人が何らかの理由で一度に二束三文で手放したということでしょう。
その理由は、趣味から足を洗ったとか、亡くなったとか、多分ハッピーなことではないと思われます。
その趣味人の子どもたちも趣味に理解を示すこと無く、リサイクル屋さんにまるごとポイなのでしょう。

この不景気、少子化でしばしばこの現象は見られます。
コレクションと呼ぶに値するようなものがまとまって安価で出ることがあるのです。
推測するにバブル期に景気が良くて。趣味のものを買い集めた人たち、僕より20歳くらい上だろうか。
つまり70代後半。ぼちぼち趣味の終わりか人生の終わりを迎える時期です。

価値あるものが安く出るというのは多分背景に悲しい話があるのでしょう。

いわゆるビンテージ品は現在好景気の中国、中東に輸出されているようです。
それはバブル期に日本がやったことですし、古くはヨーロッパ諸国がやったことです。
ただ、せめて長い時を生きてきたものが持ち主を変えてでも生き続けて欲しいと願うばかりです。


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