吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

帰還

2019年12月12日 | 自分のこと

FBではちょっとつぶやいていたのですが。

昨日、退院しました。

ふと思ったのだけれど、退院って良いことだと思うのだけれど「退」ってニュアンスが良くないよね?

それは置いといて。

12月9日に「左心房カテーテルアブレーション」という手術を受けました。
以前から不整脈があって、投薬治療を受けていたのです。
しかし、どうも薬の効きが悪くなっていたようで、以前から根本治療であるカテーテルアブレーションには関心があったのです。

原因不明のめまい、だるさは以前から時々あったのですが、この頃その頻度が増えていて、どうもそれが不整脈と関係があるようだと考えられたのです。

不整脈についてはどうも軽く扱われているようで、これについて思うことはあるのですが、それはまた。

僕の不整脈は「左心房微細動」によるものでした。
その原因は肺から肺静脈を経由して左心房に異常な電気信号が流れて左心房が細かく振動して心臓全体の動作がおかしくなるというのがざっとした話です。
治療はカテーテルを通して左心房内の肺静脈が入ってくる周辺の組織表面を電気で焼いたり冷却したりして殺すことで、肺静脈からの電気信号を断つというものです。

居酒屋で言うハツテキですな。

さて、どこでその治療を受けるかは問題だったわけですが、先日、定期検診の時にその話が出て、その病院、昭和伊南病院でやっているということがわかったのです。
しかも全身麻酔で。
それまで調べていた資料では局所麻酔だとあって、4時間以上の手術時間とそれなりに痛みがあるとあったのです。
全身麻酔によるカテーテルアブレーションを行っている病院は非常に少ないとあったのですが、たまたまかかりつけの病院がそれだったと知ったのでした。
ならばGO!少しだけ迷ってからGO!
昭和ラブコメ優柔不断型を自認する僕ですが、この種の決断は早いのです。

不安材料は

  1. 術式が右心房から左心房に中隔を貫いて(!)カテーテルを通すこと
  2. 電気で焼くとか冷却材で凍らせるとか(ガクブル)
  3. 全身麻酔は良いけれど、いつの間にか死んでいるかもしれない

実は3が一番気になっていたのです。
最後の一言が言えない!

あの壷をキシリア様に~っ。あれは良いものだ~!

とか言えない!

準備することもあるのだけれど、術前の説明で 死亡フラグ発言禁止令 を受けたのです。
これは難しい。
改めて考えるに、ネガティブな発言はおろかポジティブは発言も死亡フラグだと思えなくもない。
実は素直な僕はこの指令に困惑したのでした。
ま、2週間程度で終活完了出来るわけもないので、まあいいやということで。

手術は3泊4日で初日は午後入り最終日は午前出なので実質3泊3日です。
その辺の話はまたおいおい。

とりあえず手術直後の写真。死んでるよ!キモいから拡大は勧めないよ。



 


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2 コメント

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技術の進歩ですね。 (tachinon)
2019-12-13 10:36:58
 今の内視鏡の類の技術ってすごいですね。
 子供の頃病院の松合室(病院の官舎にいたので何かあればすぐにいってました。)に張ってあった壁新聞ニュースみたいなので、胃カメラの写真と記事があったのを覚えてます。当時は今のようなフレキシブルでなく、ただの「直管」だったような・・・しかもカメラは35mmでなくて16mm位に見えましたが、たしかオリンパスのだったかと。
 まぁその時代は、リンクの軸にベルトがついていて駆動する歯科の電動ドリルが、診察室の隣に残っていた時代でした。 
 あれから60年以上経過している訳で、進歩したモノもあれば、変わらないコトもある訳で・・・
 とりあえず、無事帰還、お疲れ様でした。
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技術の進歩 (吉倉オルガン)
2019-12-14 09:46:15
tachinonさん、ようこそ!

技術の進歩という言葉は時に「何かわからん魔法のよう」という意味で使われますね。
「進歩した科学は魔法に近い」というのは西洋の学者の言葉だったと思いますが、僕はどこまで行っても科学は魔法ではないと思います。

当たり前の小さな事象の積み重ねが科学だし、人間の発想なんて実は昔も今も大差無かったりすると思っています。

今回のカテーテルアブレーションは血液中なので、光学センサーは使えなくて、CTスキャン付き手術台でスキャン画像から3次元モデリングを起こして、カテーテル先端位置座標情報と組み合わせて……。
局所麻酔だったら見られたのですけどね。
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