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吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

思ひ出1

2016年03月02日 | 自分のこと

新宿はゴールデン街にて。昔はあの一帯ゴールデン街だったと思うのだけれど、今はゴールデン街と花園何番街ってなっているようです。事情は知らない。

やはり、テーマ曲はこれで。今回はテレビ版。

深夜食堂 

大学時代の女友達のこと。今まで何度か話に出てきたことですが、簡単に触れておきます。
参照過去ログ。

12,756から無限へ 

彼女が大学を中退してアメリカに行くかも知れないと言い出したのでした。
彼女が大学と同時に通っていた語学学校で知り合った男性がNYにサックスの修行に行くと、そして彼女に一緒に来て欲しいと。

あの頃、僕たちは皆それぞれに未来を模索していてあがいていました。
時はバブル。就職の心配の要らない時代だったけれども、その状況に却って不安を抱いたり、その状況故に、より自分らしい未来を求めたりして、僕の友人達は学校以外にも専門学校やセミナーに通っていた人が多かったのです。

僕も簿記の学校で日商簿記3級は取ったのですが、自分が金勘定に向いていないことを実感したのでした(爆)。

彼女はたしか大検で大学の入学資格を取っていて、高校は出ていなかったらしい。
きっと色々事情はあって、訊けば教えてくれたのだろうけれど、僕は彼女の人生に深入りすることを避けていた気がする。
彼女は儚さと剛直さを奇妙なバランスで備えていて、それがある種の魅力となってそれに惹かれた友人、知人もいたのでした。
僕はそれを、引力というか重力というか、近づくと引き込まれそうな力として感じていたように思う。
怖かったんだね。 

そして3年前、彼女がこの世を去ったことを知ったのでした。

新宿ゴールデン街で一緒に写っている写真があって、機会があったらその場所に行ってみようと思っていたのだけれど。
その後、東京、新宿滞在の機会も結構あったのだけれど、何故か行けなかった。

今回の東京滞在で、思い切って行ってみることにしたのでした。

つづく


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