吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

愛に飢える娘(後編)

2008年09月27日 | 家族
娘に愛情不足の兆候が見えているということは、我が必殺の「熱血愛情ビーム・ゼロ距離照射」が効かなかったということです。

ううむ、これが効かなかったオンナは初めてだぜ…(見栄っす)。

話をしてみても、彼女自身、自分の苛立ちの理由がわからないわけで。
そりゃそうだ。自分で自分のことがきちんと理解出来たらすでに人生の達人です。

~感、というのは厄介です。
飢えは食べれば解消されますが、飢餓感というのは食べても解消されないのです。
的確にその満たされない部分、時に本人さえ気付いていないそのツボを抑えなければなりません。
ラーメン二郎のドッカン・コッテコテが欲しい人に、たとえ十倍高価であっても懐石料理ではダメなのです。

自分の子供とはいえ、価値観の違う他人、うう、わからんっ。

コミュニケーションもスキンシップもとっているつもりなのに、必殺の熱血愛情ビーム(まだ言ってる)も通じない…、いったいどうすれば…。

そうだ、若い者のセンサー機能は実にアンバランスなのだったっけ!

僕も10代の頃は、大変だったなあ…。
身近な人の気持ちがわからないくせに、この世のものでないもの、別の時間のことまで感知してしまったりしてね。

愛情を感知するセンサーって特に不安定で機能低下しやすいのかもね。
ワタシなんざ、朝、お日様を見ただけで宇宙の愛を感じちゃうんだけどね。
それも今の話で、若い頃はやっぱりイライラしていたもんなあ。

悩むこと数日、これで勝負だッ。

家に帰るとそこにいる娘に話し掛ける。

「パパは、りーちゃんのことが大好きなんだけど…、仲良ししてくれるかい?」

少しとまどって

「うん、いいよ。パパがりーちゃんのこと大好きだったなんて知らなかったよ」

何言ってるだーッ!
いっつも抱っこして、大好きーって言ってるだろがー!
う~む、手ごわい。
あいまいさの入る余地のないストレート表現で勝負に出てみて効果は確かにあったのですが、それはそれで何だかなあ!

これでしばらくは何とか渡り合えるだろうけど、さらなる裏ワザ必殺ワザを編み出さねばなるまい…。

…パパの修行は続くのだッ。

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2 コメント

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Unknown (しまりす)
2008-09-29 16:39:38
熱血愛情ビーム・ゼロ距離照射
一時的に効果があるかもしれませんね

女心って複雑です
熱血愛情ビームなしでも 満たされる場合もあれば
いつも愛情表現してもらわないと不安になったり
もする
相手が、好きであれば好きである程
心の奥を敏感に感じてしまうものね
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奥義! (ひろなん@風琴屋)
2008-09-29 23:33:06
しまりすさん、ようこそ!

ひろなんは熱血愛情エネルギーを様々な形で出力出来るのだッ!
エネルギーを両手に集中しての奥義、足裏揉みッ!
この前の休日はこれでりーちゃんを意識不明にしてやったぜッ!(お昼寝ともいう)

このワザを使うと、家族中がオレに足を出してくるから危険なのだッ!

愛は疲れるのよ…。
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